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「相手に“悩んで”もらおう」土門蘭さんによるインタビュー記事制作ワークショップ②レポート

小説家の土門蘭さんを講師に迎え、全3回にわたって開催した「インタビュー記事制作ワークショップ」。10月に行われた第2回のレポートをお届けします。

今回のテーマは「問いを掘る」。第1回では「問いを立てる」と題して、インタビュー前の企画や質問の準備についてお話いただきましたが、第2回ではいよいよインタビュー本番、インタビュイーを前にしていかにおもしろいお話を引き出すか、というお話。

▼土門蘭
1985年広島生。小説家。京都在住。インタビュー記事のライティングやコピーライティングなど行う傍ら、小説・短歌等の文芸作品を執筆する。著書に『100年後あなたもわたしもいない日に』『経営者の孤独。』『戦争と五人の女』。

Twitter:https://twitter.com/yorusube

ANTENNAで土門さんを取材した記事はこちら

そもそもインタビューとは、「初対面なのに深い話をする、不自然なコミュニケーション」だと土門さんは言います。だからこそ、「短い時間で“問い”を共有し、信頼関係を構築することが大事」という言葉には、深く頷きました。

ただQ&Aリストを埋めていくような、誰にでもできるインタビューをしても相手のためにも自分のためにもならない。オリジナルな「問い」を準備し、それを共有しながら一緒に考えていくプロセスこそが、いいインタビュー記事を生むのだということに改めて気づかされました。

もうひとつ印象的だったのが、「人は他人に決めつけられるのは嫌だけど、解釈されるのは嬉しい」という言葉。これまでの私は、人のことを勝手に解釈していいものなのだろうかと臆病になっている部分もありました。でもこの言葉を聞いて、とてもワクワクしてきたんです。

「私はあなたに興味がある、だからあなたについてこんなことを考えました」ということをきちんと誠実に伝えれば、たしかに嫌がる人はそうそういないでしょう。私だって言われたらうれしいもん。インタビューする相手のことをもっと好きになって、もっと好きなところを伝えて、相手にももっと好きなことを話してもらいたい。そう思えたのは大きな収穫のひとつでした。

考えてみるとこれは、「インタビューに自分の視点を入れる」という第1回のワークショップの内容にもつながってきて、しっくりと腑に落ちます。あ〜土門さんのワークショップやっぱ最高だな〜。

次回はいよいよ、インタビューした内容をもとに記事を「書く」ことがテーマの最終回。次回のレポートもお楽しみに!

ライター:新原なりか

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