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私を守ってくれるのはゲランの香水 ラール エ ラ マティエール•ウードヌード


48,400円。私のお守りの値段である。 


ゲラン•ラール エ ラ マティエールの、ウードヌード。
ゲランの最高峰のフレグランスコレクションの一つで、私は2022年の新宿での香水のイベント•サロンドパルファンでウードヌードに出会ってしまった。


試しに腕に乗せてみたら、濃厚なチョコレートのような香りに包まれた。
甘いだけではなく、リキュールも感じさせるような芳醇な香り。少しだけスパイシーで、大人の甘さ。

ものすごく気に入ってしまった。秋冬の定番にしたい。
でもやっぱり、5万弱は、高い……結局このときは買えなかった。

この後も香水は買っていた。
ビュリーのオー•トリプルとか、ジョーマローンのアールグレイアンドキューカンバーとか、ディプティックのオルフェオンとか、リナーリのカペリドーロとか、サウザンドカラーズのミニフレグランスセットとか,サノマの2-23などは買って使ってたけど(オタクの高速詠唱)、

ウードヌード1本分で他の香水を2〜3本買えてしまうので、やっぱりウードヌードには手が出せなかった。さすが最高峰。こんなに愛してるのに。


だけど、とうとう私にウードヌードを買う日が来た。


時は2023年秋、場所は阪急うめだ本店のゲランカウンター。
この日はウードヌードを買うことを決めてお店に向かった(ラール エ ラ マティエールのコレクションは販売店が限られているので、京都から大阪まで買いに行った)。

普段はプチプラの化粧品ばかりで、百貨店の化粧品カウンターに来ることがそもそもない。
ゲランのあまりの高級感と自分の場違い感にめまいを感じながら、ラールのウードヌードが欲しいんです、と伝える。

お時間あれば、と別の香りも試させてもらった。
ニュイダムールという香水もとても美しい香りで、私を美しく導いてくれそうな香りだった。

でも今日は、絶対ウードヌード。


販売員さんと話しているうちに、

「私のお守りにしたいんです」



ほろりと、言葉が漏れていた。

「この秋に東京から京都に引っ越してきたんです。
楽しみだけど、やっぱり、不安で。
だから、京都でのお守りの香りにしたいんです」


なんで言ってしまったんだろう、こんなこと言われても困らせてしまうだろうな……

一瞬間があいて、輝くような笑顔で販売員さんたちが答えてくれた。

「そういうの、素敵ですね!」
「この香りが守ってくれますように!」


ずっと不安だったのかもしれない。
ゲランの女性たちに祝福され、私の香水はお守りになった



2024年現在。
今もウードヌードは私のそばにいてくれる。
疲れたとき、悲しいとき、ちょっと頑張りが必要なとき、手首と首筋に1.2プッシュ吹きかける。
パソコンで仕事をしていると、ふとした動きで手首から温かくて優しい香りがする。
どんな場面でも支えてくれる、大事な守り神。

きっとこれからも、ゲランの販売員さんたちの花のような笑顔と、ウードヌードの優しい香りが私を守ってくれるだろう。
あのときの販売員さんたちに私の感謝の気持ちが届きますように。





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