見出し画像

JGC修行は愚行 (JAL上級会員への道のり)

▶︎ JGCとは?

 𝑲𝒀𝑶𝑻𝑶 𝑪𝑯𝑰𝑳𝑳™️は旅行好きなフォロワーが多いため、わざわざ説明しなくてもいいかもしれないがここで説明しておきたい。

•JGCはJAL Global Club(グローバルクラブ)
•SFCはSuper Flyers Card(スーパーフライヤーズ)

の略でそれぞれJAL(日本航空), ANA(全日空)の上級会員ステータスである。
 いずれも、マイレージが蓄積され一定の基準を満たした者が手に出来る。このステータスはエアライン業界での貴族的なステータスに他ならない。このステータスを保持するか否かで、サービスは天と地の差があるのだ。したがって、飛行機好きなら必ず手にしたいステータスなのである。

▶︎ JGCがもたらす破壊力

 エアライン業界の貴族的ステータスであるJGCおよびSFCがもたらす、特典及びサービスについて見て行こう。筆者はJGC(oneworld Sapphire)会員のため、主にJAL及びワンワールドアライアンス加盟の航空会社のサービスについて言及する。SFCも競争原理のため、ほぼ同程度のサービスを受けられるので参考にして欲しい。

● チェックインから階級社会の始まり

写真は成田空港第2ターミナル。昨今はコロナ禍のため海外渡航者は激減しているが、それ以前では成田や羽田ではエコノミーや、プレミアムエコノミーのチェックインカウンターは大行列が日常茶飯事である。特にJALやANAは多数の便を抱えてるため、荷物を預けるのにも30分〜1時間なんてのは珍しく無い。ところが、JGCカウンターなら待ち時間はほぼ0分である。JGC会員なら、他にもビジネスクラスカウンターも利用できる。JGCの方が良いのだが。

お隣のファーストクラスカウンターは暇そう。ファーストクラス利用者でなくてもoneworld Emerald(最上位)のステータスがあれば旅行出来る。

● 保安検査も楽チン

やっと荷物を預けて、いざセキリュティチェックに行こうと思えば行列が出来ているなんてのは珍しくない。繁忙期には、一般のレーンは待ち時間が1時間以上かかることもしばしば。もちろんJGCであれば待ち時間はほぼ無い。さらに荷物をスタッフが持ってくれるなど、こちらでも好待遇である。

● あとはラウンジで楽しむだけ

JGCダイヤモンド•プレミアム(oneworld Emerald)はファーストクラスラウンジが利用可能。それ以外のJGC会員(oneworld Sapphire)は, サクララウンジが利用可能。もちろんファーストクラスラウンジの方がサービスは良いが、実際はサクララウンジと大きな差は無く後者で十分楽しめるだろう。

写真は成田のサクララウンジ(本館)。ヒルトンやハイアット, マリオットといったプレミアムクラスのホテルの様なビュッフェはもちろん、お酒の好きな人には嬉しいバーもある。旅の始まりに優雅な気持ちに浸りながら、友人や家族と楽しめるだろう。

成田や羽田といった大型空港であれば、ワンワールドの他の航空会社のラウンジも楽しめる。写真は成田のアメリカン航空のAdmirals Club(現在閉鎖)。サクララウンジが混雑している時に、色んなラウンジをハシゴするのも楽しいだろう。成田では他にも、カンタス航空とキャセイパシフィックのビジネスラウンジが利用出来る。

太平洋路線や欧州路線は10時間越えのフライトのため、出発前にシャワーが利用するのはありがたい。もちろんアメニティは完備されているので手ぶらで大丈夫。

● 優先搭乗

JGCダイヤモンド•プレミアム(oneworld Emerald)であればファーストクラスのレーンから、その他のJGC(oneworld Sapphire)ではビジネスクラスのレーンから搭乗可能。優先搭乗とは名ばかりで、実際は上級会員の数が多く結構並ぶ。

いかがであろう?これらはエコノミークラスおよびプレミアムクラスの利用者でも利用出来る。これまでの流れが分かった通り、JGC会員であれば、一般の利用客と一度も接す機会が無く高待遇を受けることが出来る。まさしくJGCはエアライン業界の貴族的なステータスなのである

▶︎ JGC獲得のためには

● そもそもJGCを獲得するには?

 これほどのステータスのあるJGCが簡単に手に入るなら、そもそもJGCに価値が無くなる。ならば、いかにして獲得できるのだろうか。これは気になるところだろう。

①1~12月の間に5万FLY ONポイント
(うちJAL便利用2万5000ポイント)以上を獲得

②50回(うちJALグループ便25回)以上の利用
 かつ1万5000FLY ON ポイントの獲得

この2つがメインである。①はJALもしくはワンワールド加盟エアラインの利用に加えて、JALのクレジットカードの利用が求められる。②は国内線•国際線に関係無く50回以上のフライトが必須である。

 いずれにせよ、年間100万円以上を使わないと獲得出来ないためハードルは高めである

▶︎ JGC修行の愚かさ

● JGC修行とは?

 先に述べたように、JGCのステータスはエアライン好きなら喉から手が出るほど欲しいはずである。このステータスは一度獲得すれば、年会費1万円を払い続ければ半永久的に保持される。まさに貴族的な扱いなのである。

 そのため世間には、JGC獲得のためにエアラインに全力を捧げるJGC修行というものがある。先ほどのJGCの獲得基準を再度見てみよう。

①1~12月の間に5万FLY ONポイント
(うちJAL便利用2万5000ポイント)以上を獲得

②50回(うちJALグループ便25回)以上の利用
 かつ1万5000FLY ON ポイントの獲得

いずれにせよ、日々の買い物や、頻度の少ない出張や旅行を合わせても一年間に達成できるものでは無い。達成するには、国内線を年間50回以上乗るか国際線のビジネスクラスを年間何回か利用する、さらにはかなり大きな買い物をするしか無理だろう。出張の多いサラリーマンを除いて、一般の人にはほぼ不可能である。

したがって、休日を利用して国内線を5往復乗るなどして年間50回以上国内線に乗る、などしてJGC修行をする人がいる。

●そこまでして獲得するものでは無い

勘の鋭い人は分かると思うが、JGCのもたらす破壊力はJGCを持たなくとも、ビジネスクラスやファーストクラスを利用すれば手に出来る。すなわち、年間50回も国内線に乗るためにお金と時間を費やさなくとも、国際線ビジネスクラスに乗れば済む話なのである。

 先に紹介した、JGCのサービスと同等のものはビジネスクラスに乗れば体験出来る。海外旅行に行くのはせいぜい年間多くて2、3回な人が多いだろう。ならば年間100万追加すればビジネスクラスに乗るのも難しくない。さらにビジネスクラスに年間2、3回乗れば、JGC獲得も可能。

 こう考えれば、JGC修行のために、年間50回のフライトに費やす時間は無駄である。そもそも日々の生活において、移動を繰り返して時間を浪費するなど愚かすぎる。逆にそんな時間があるのかと考えても、明らかに愚かである。

 昨今はコロナ禍の影響のため、国際線に乗る機会が無い人が大半であるだろう。しかしそれでもJGC修行をする理由は見当たらない。国内線ファーストクラスを利用すれば良いだけである。ANAでもプレミアムクラスを利用すれば良い。国内線のラウンジは、国際線と比べてクオリティも低く血眼になって利用したいものでは無い。いずれにしてもJGC修行は愚行なのである。

 ちなみに筆者は、家族が仕事で年間5回以上、北米路線を利用していたためにJGC会員になれた。JGCはあくまで副次的に獲得できるものと位置付けるべきである。

 エアライン業界で圧倒的な知名度の航空系YouTuberのおのださんなど、飛行機に乗ることが仕事以外の人が真似ることでは無い。

 もしJGC会員になることを目指している人がいれば、国内線ファーストクラスに乗るか、国際線ビジネスクラスに乗れば十分という事実に気付いてもらいたい。

 世界がコロナ禍を脱し、エアライン業界が再び活気付くことを祈っている。

𝑲𝒀𝑶𝑻𝑶 𝑪𝑯𝑰𝑳𝑳™️ Director

おまけ(ラウンジ特集)

oneworld Business Lounge
(ロサンゼルス空港 国際線ターミナルB)

カンタス, ブリティッシュエアウェイズ, キャセイの3社共同運営。
アメリカは出国審査が無いので、国内線利用客でも国際線のラウンジが使えるのはとても良い。

Admirals Club (LAX 第4ターミナル)

国際線ターミナルが遠い場合でも、国内線ラウンジを利用すれば良い。日本と違い食事やドリンクも充実している。

Lufthansa Business Lounge
(ニューヨーク JFK 第1ターミナル)

ワンワールドのラウンジが無いので、ルフトハンザとエールフランスのラウンジが使える。こちらの方がベター。
しかし、ルフトハンザの基幹空港では無いのでクオリティはイマイチ。

飛行機に乗るのはワクワクする。また気軽に海外に行ける日が戻ることを本当に願っている


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?