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炭坑のあれこれその⑥暗闇の作業

はいこんにちはひまぞーです♪
炭坑シリーズ6回目となりました
驚くほど読まれていませんw
まぁそうですよね #炭坑 なんて付けても誰も検索なんかしないだろうし…だが続ける!
ここにたどり着いた人はレアですよレアw

さて今回は作業について書いていこうと思うのですが

これも外でよく見かける工事作業とは全然違います

僕はベルトコンベアの設置、解体をやっていたので
とても人の腕力じゃなんともならない重機の設置、解体が多かったです

まず地上から設置する近場までは運搬専門の係の人が持ってきてくれます

そこから設置する場所までは数十mあります

ここから電力を使わないエアーで引っ張る機械でゆっくりゆっくり引っ張って設置場所まで持っていきます

エアーの機械なので改造した車のエンジンのような轟音が鳴り響きます
外と違い音が散らないトンネルの中です
防塵マスクもしていますし声なんか全く届きません

外のお仕事だとこういう場合は手信号だったり旗を振って合図だったりで作業をしていきますね

ですが
トンネルは真っ暗な空間です
旗なんか降っても見えません

クイズです
どうやってチームワークをとりながら作業を進めていくのか?

答え
ヘッドライトで信号を送りながら作業をする

引っ張る作業となると
機械を操作する側と
引っ張っている物側に別れます

引っ張る物側が準備できたらヘッドライトで引っ張れーと信号を出します
それを見た機械側が作動させて引っ張る
という形です

ちなみにこのヘッドライトの信号とてもシンプルです


ヘッドライトを回す(首を回す感じ)
 機械動かせの意味
ヘッドライトを横に振る(首を横に振る)
 機械止めろの意味
ヘッドライトを縦に振る(首を縦に振る)
 機械を戻しての意味

機械側の作業者は状況が見えないのでヘッドライトの動きをじっと見て作業です

この信号の優れている点は旗信号とかと違い両手足が自由なんですよね
動きながら信号が出せるよく考えこまれてるなぁと思いませんか?

ヘッドライトは自分の足元を照らすだけの道具ではないんですね

僕が働いていた釧路太平洋炭坑は大きな災害を1度出すことはない世界一安全な炭坑と言われていました

今の時代のハイテクな物が無い時代
人権あるのかと疑問を持ってしまうような労働もあたりまえのようにあった時代
災害を出さないように考えられた知恵って凄いですよね

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