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活動まとめ 2月23日-2月29日


広葉樹研修

2月23日
九戸村で広葉樹による自伐型林業を展開されていらっしゃる、九戸山族の夏井辰徳さんを講師に迎え、広葉樹研修が行われました。
夏井さんには、昨年の9月に南三陸町の研修を受けた事があり、再びお会いできる事を楽しみにしていました。
午前中の座学では、夏井さんが伝えたいと思われる事をぎゅっと濃縮された内容を教わりました。(その濃縮された内容をここでは更に濃縮しますが、まとめるのに難儀します)。
南三陸町で初めて聞いてとても感銘を受けた事なのですが、昔のお寺には総本山があり、そこで修行していた。小坊主は修行の中でその山の木を刈り、生活に使っていて、それはまさに自伐林業だった。山の麓には畑があり、山からの栄養を享受していた。食べ物を得るという事で命の恵、巡りを体得していた…
人だけではなく、すべての動植物が巡り巡って生かされている事を、山が教えてくれる。
このお話を聞いて、今は生活と山が切り離されているけれども、もっと人が当たり前に入っていけるように、そのきっかけを作れると良いなぁ、と思いました。自伐型林業を進める一つの目標にしていきたいです。
午後は1時間の座学の後、実際に山へ入りました。
いつも入っている、植樹され整然と並んだ杉林ではなく、表情豊かな雑木林です。「雑木」とは言いますが、「雑草」と同じで一つ一つに名前があり、特徴があります。広葉樹は、切るとそこから新しい芽が出て、また大きくなります。そのように木が再生される事を萌芽更新
(ほうがこうしん)」と言います。薪を取ったり炭を作っていた頃は人の手が入り、萌芽更新されていました。この日入った山でも至るところで木が再生していて、豊かな広がりを見せていました。
その中で、どの木を切れば良いのか。何本か萌芽更新している中で、その木や周りの木を良く観察して、弱っているものだったり、伸びた先で他の木とかかっているものだったりを取り除き、全体の成長をはかっていくのだそうです。
枝打ちされて真っ直ぐに伸びた杉や檜と違って、大小様々な枝がそれぞれの間を縫うように伸びた広葉樹は、見ようによっては面白い形のものもたくさんあります。
薪として使うだけではなく、美的感覚に訴えて、その形をひとつの価値として商品化していくという醍醐味もありそうです。
その反面、木は硬く、枝も多いため高い伐採技術も必要です。私にとって、これからまだまだ経験を積まなくてはならない未踏の地ですが、必ず挑戦したいと思います。

個性派揃いの広葉樹。中央の枯れた松にも、価値を見出す事ができるそうです。

婦人会のお弁当作り

2月24日
京津畑の婦人会の活動に参加させていただきました。
1年に1度、集落で80歳以上になられる方へお弁当を作って届けるという活動です。
朝8時に山がっこへ総勢8名が集合して、メニューを見ながら役割分担をした後、それぞれ調理に入りました。
母以外と料理をした事のない私にはとても新鮮な体験で、切り方や進め方を見様見真似でさせていただきました。
調理後はそれぞれが分かれて配達。私は何度かお話した事のある家へ伺いました。「ちょっとだけ…」とのお誘いにお宅へお邪魔しお茶っこを。しばらく(というか多分小一時間)して電話があり、慌てて山がっこへ戻りました。婦人会の皆んなで試食しながらの楽しい会話。しばらく集落の行事へ参加できていなかったので、貴重な時間になりました。また研修が落ち着いたら、時々お茶っこさせていただきたいです。

お弁当箱を並べて、出来上がったお惣菜を詰めていきました。
愛情たっぷり!

チェーンソーの目立て講座

2月25日
興田市民センターで行われたチェーンソーの目立て講座に参加させていただきました。
講師は、地元大東町のご出身で、岩手県の伐木指導員の武田一吉さん。移住した時からその技術の高さをうかがっていて、いつかお会いしてみたいと願っていました。
目立ては、広島にいる時も含めてその重要性と難しさを教わっていました。包丁を研ぐのも難しいのに、特殊な形をしたチェーンソーの刃を研ぐとなると、更に難しいのではないでしょうか。
まずは座学で、刃の種類、それぞれの特徴について教わりました。理解した上で、外へ出てまずは研いでいない刃で杉の玉切りをしました。そこで、基本がなっていない事が判明。何度かの研修や自主練で間違った方法で覚えた癖が付いていたようで、指導していただきました。
午後からは、各班1名のチェーンソーを皆んなで目立てしました。目立てするには、チェーンソーの固定が大前提で、ヤスリを当てる角度とぶれない動きを意識して、班の方に確認してもらいながら目立てしました。我流ではなく、相手に見てもらう事で正しいのか間違っているのかを意識してできたのはとても良かったです。1回1回研ぐたびに、「よし!」「うまい!」と合いの手が入る餅つきのような目立てでした。
再び外へ出て、班ごとに目立てしたチェーンソーで玉切りすると、明らかに午前中と違う良い切れ味になってきて驚きました。作業時間の短縮は燃料の削減にもなり、力を入れずに切れるので体力の温存にもなり、作業効率が上がる事を実感しました。
以前、土を切ってしまい切れなくなった刃を研いだのですが、うまく研げずに放置してある刃があります。今度はその刃を研いで違いを確認してみたいと思います。

班の方が見守ってくださりながら、1回1回丁寧に研ぎました。
松を切らせてもらい、杉との刃の食い込み方の違いも体験しました。

バックホーの練習(中止)

2月27日
研修の現場でバックホーの練習予定でしたが、前日夜からの悪天もあり、練習可能かを現地へ確認に行きました。
京津畑は吹雪で、家からの出口が塞がれていたため雪かきをして外出。隣の集落では雪は落ち着き、市内に近付く頃には嘘のように雪は無くなっていました。
ただ、悪天のため土がかなりぬかるんでいて、強風警報も出て危険だったため、練習は中止と判断させていただきました。

確定申告の準備と、集落の山の観察

2月28日
午前中は、確定申告の準備をしました。
個人事業主になって初めての事なので、分からない事だらけ。会計ソフトへの入力以前に調べる事がたくさんあり、時間を費やしました。もっと早くから手を付けておけば良かったと後悔しています。
午後は、集落の山を観察しました。
夏井さんの研修を受けて、広葉樹林に足を運んでみました。萌芽更新している木がたくさんあり、人の手が入っていた事を感じさせました。昔、京津畑では炭焼きが盛んだったそうで、その名残なのかも知れません。

弱った山桜の木を切り落としました。雨水が溜まってそこから腐らないように、斜めに切りました。

絡まった蔓や弱った木を切り落としました。
どのように変わっていくか、観察を重ねたいと思います。
婦人会のお弁当の配達でお茶っこしたおばあさまに聞いたお話だと、昔は雪を利用して木を運んでいたそうです。

山の傾斜と雪。木を滑らせて運んでいたそうです。

動物や自然の状態を利用したエコな搬出方法。
これから、また必要になってくる技術なのではないでしょうか。

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