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時間がくれる切なさを抱きしめながら生きる

本屋さんがフェアをやっていると、ついつい見入ってしまう。
最近見入っているフェアはこれ。

ジュンク堂、丸善の
「10代の私にすすめたい本」フェア
2023年1月10日より開催

詳細はこちら https://www.maruzenjunkudo.co.jp/info/20230110-01/


本屋さんに行っても、わたしの目に入ったり手に取るものは限られている。自分という小さい窓から手を出すから。とても限られた選択になってしまうことを自覚している。だから、だれかのおすすめ。というのはとても気になる。


まだ見ぬ、素敵な本と出会えるかも!
と思うとワクワクする。

わたしにとって、本を読むことは、世界を広げること。
勉強や学びも同じ、世界を広げていくこと。
ん?世界を「味見」してる。という表現が近いかもしれない。


味見して、合わなかったら自分の中に採用しない。
ほーーそうなんだね。以上。
(読者って勝手だなぁ …それを承知の上で表現し続ける著者さんってやっぱりすごい)

「いいな!」って思うものがあったらもちろん採用させていただきます。
(ありがとうございます)


本を読むことで、自分がドキ!ふわ!じゅわ!っと
広がる瞬間がたまらなく好き。
それは、小説であっても漫画であっても、ビジネス書であっても同じこと。


特に言葉のリズムだったり、世界観だったり、根底の本流に流れる哲学のようなものがバチ!っとはまるともたまらない。
付箋だらけ。(本は折らない、折れない人です)


で、今回冒頭のフェアでいくつか気になったものがある。
まず読んだのがこちら。

北村薫さんのことも初めて知った。
読後、胸が締め付けられて、どきどきして、苦しくなって、でもまた前を向いて「今」を生きていこうと思った。言葉もすてきだった。

「好きな言葉がいくつも持てたら、きっと、お金持ちになったみたいなものだと思うわよ。大昔は、女の子に名前を聞いて、教えてもらえると、その子は自分のものになったらしい。名前を手に入れるのが彼女を手に入れることなのね」

「残念でした。今は駄目。でもね、それとは違うけど、たとえば、’おぼろ月夜’って言葉が好きになれたら、それから’おぼろ月夜’が自分のものになるってことはあるんじゃないかな」

スキップ

本当は、一番最後の最後に出てくる言葉に一番胸を掴まれた。
でもそれは、読んだ人のお楽しみだと思うので書かないでおく。


年齢を重ねることは、だれにとっても必然。
体が衰えて行くことも、必然。でも心はどうだろう?


心は、体と同じスピードで大人になるとは思わない。
心と体の歩むスピードは大きく’ズレ’ている。(人によりますが)


20才になったときも、
30才になったときも、
「もっと大人だと思ってた」と思った。



でもそれも、ふと「今」を見つめてみると、’ズレ’ていないと感じている。



40才を迎える今年の秋。
「あぁ、これが40才」
そんな風に、感じるんじゃないかと思う。



若いから、素敵。ということもないし、
年老いているから、素敵。ということもない。 

その逆もしかり。

素敵なひとは何才でもステキ  なのだ

主人公の真理子は、17才のときも42才のときも’ステキ’だった。

人間の魅力は、移り変わっていく。
それを、自分でよく理解して生きていくだけだな。


そんな風に気づかせてもらいました。
切ない場面もいくつかあって…
時間って切ないなぁって感じたりも…
心はみんな同い年なんじゃない?とか。

生きることは楽なことばかりじゃないけど、
それでも、前を向いて生きていける人で在りたいです。



***

スキップは、何才の人が読んでも気づきがあると思う。
何才で読むかで、違う気づきが得られる。
母娘で読んで、感想を語り合うとかやってみたい。


スキップは95年に刊行された本。

同時代の小説がフェア本の中にあって、次はこれを読んでみようと思う。
わたしが小学生だったころの若者たちの青春。

同じ時代を、異なる年齢で過ごす。
今の時代を生きる人はみんな同世代でなくても「同時代」

でも、分かり合えないこともきっとあって。
あ・うんの間みたいなもの。見ていたテレビとか、流行った曲とか?

それはそれでいいんだけど

その人の青春時代の本を読むことで
なんだか少しお近づきになれる気がする。

それって、とっても素敵だと思う。

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