おっさんずラブ ロスとの戦い

 おっさんずラブが終わってしまったなんて信じない…。
日本中のOLファンはロスで辛い思いをしていることだろう。
 ロスを少しでも和らげるべく、毎日「点滴」と称して、仕事の前に好きなシーンを観ることに決めた。
 今日の一本目の点滴は「神社シーン」と「桜の花片が舞い散る中での春牧の幸せそうなシーン」「公安ズラブ、あんぱんキスシーン」。
 春田さん牧君、よかったね!菊さま可愛い!エロい! 和泉さんもうぽやっとしてなくてかっこいい。
 点滴の効果は三時間くらいで切れるので、夕食後にまた一本。就寝前に一本。ヤク中か。
 当分このヤクで生き延びられると思うが、もうすでに「続編」を待ち望んでいる。早くブルーレイが欲しい。
 春牧家で行われたホームパーティーの後、菊さまと和泉さんのサシ飲みで、何があったか、カットされているが、そのシーン、ブルーレイの中には入ってるでしょうね!?(強めの圧力)
 私が想像するに、和泉さんがウイスキー片手に、曖昧な感じで、
「菊、戻ってこないか?この家、一人で住むには広過ぎる」とか言っちゃって、菊さまが「それってどういう意味で言ってるんですか?」と問い詰める。
「それは、その…(モゴモゴ)」と和泉さん。 
「ここに戻ってこいというのは、俺の気持ちを受け止めるってことですか?」
「う〜ん…(オロオロ)」
「じゃあ、弟のままでいろってこと?」
「それは、その…(モゴモゴ)」
「俺はちゃんと気持ちを伝えました。返事が欲しいわけじゃなくて、この曖昧な関係に終止符を打ちたかったんです。玉砕覚悟で。でも…心のどこかで、もしかしたらって…」
「菊…」
「俺はもうこういう曖昧な状態、耐えられません。和泉さんの弟でいさせてくださいって言いましたけど…やっぱり無理です。これ以上傷つきたくない」
「……(無言)」
「俺は…俺は弟じゃない!」
 ウイスキーグラスをテーブルに叩きつけるように置いて立ち上がり、家を出て行く菊さま。
「菊!」
 玄関のドアの前まで追いかけたが、ドアを開けることなく、そのまま立ち尽くす和泉さん。
 外に走り出て、家を振り返る菊さま。そのまま数秒じっと待つ。だけど、和泉さんは追いかけてこない。菊さまの瞳が悲しみと絶望に染まる。心を和泉さんの元に残したまま、暮れ惑う街を歩く菊さま。潤んだ瞳に、入り日が射す。
 で、神社での菊さまのあのふてくされた態度につながるのだ。
そりゃ「和泉さんに関係ないでしょ」と言いたくもなる。
 だけど、お水は渡すわ、ペンダントないことすぐに気づくわ。どんだけ好きなん?かわちい!!!
 今日は会社休みます…じゃなくて、今から仕事に戻ります。
あ、その前に、ヤクが切れたから、点滴一本だけ。

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