#KoToo関係のキーポイントまとめ

就活でなぜパンプスを履かなければならないのか

この疑問が#KoTooの発端かと思いますが、就活では誰も服装を規定したり命令したりはしていません。実際、バイトの面接くらいだとカジュアルで来る人も普通にいます。新卒就活については人生の一大事であるがゆえに、就活生にとっては少しの瑕疵も不安であり過当競争が起きている、というのが実情でしょう。これは新卒就活市場の環境がもたらすものであり、この類の競争はレギュレーションでしか止められません。

ただ、就活の担当者は靴の種類はほぼ見ておらず(特に男性は女物の細かい違いは分からず女性担当者1人だけが気にしている)、むしろピンヒールだったりすることのほうが問題だと見做しているようで、就活女性側の不安から来る思い込みによる部分が大きいのではないかと思われますので、個人的には業界団体あたりの自主的な呼びかけがまず試みられるべきかとは思います。

社内の服装規定が原因で実際に靴擦れが起きているなら

服装規定、または服装を固定するための貸与品と靴擦れ等の間に相当の因果関係が認められる場合、それはそもそも労働災害にカウントされるのではないかと思われます。私は労働法務に詳しいわけではないですが、少なくとも貸与品での靴擦れは労災に該当するらしいのでその範囲内での処理になると思われます。

社内の服装規定が業務上不必要な水準できついように思われるなら

大臣の答弁曰く、業務遂行上不必要な水準の服装規定を求めるのはパワーハラスメントに該当する可能性があるので、その筋で解決を試みるのが良いのではないでしょうか。ただ、業務遂行上不必要かについて「社会通念」に依り、その社会通念がいかなるものかは厚労省はすべて把握できるものではない、ともしていますが、例えば結婚式場の従業員のように礼装に釣り合う格好でないと業務が成立しない、というのは“社会通念”による服装制限があるところではないでしょうか。

内勤職ならドレスコードは社内の裁量でしょうから、同僚が不快にならない程度のドレスコードを設定すればいいでしょう。面倒なのは社外の人とも会う立場の場合で、これは就活生どうように過当競争が生じうる余地があります(創作マナー講師が暗躍するスポットでもあります)。過当競争はレギュレーションで抑え込むしかなく、例えば夏場の軽装は環境のためという大義名分を掲げ政府がクールビスというレギュレーションを押し付けることで初めて普及したものですし、ゲーム理論的デッドロックにあることを訴えるのが良いのではないでしょうか。

社内規定では裁量範囲でも雰囲気が許さないなら

それは裁量範囲内であり、勝手にすべき部分でしょう。裁量範囲内の略装で出社してハラスメントを受けたら、それは別途ハラスメントとして処理すべき範囲になるでしょう。

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