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30分で三日月も星も見えなくなり残念

乱視は正乱視と不正乱視に分けられる。多く見られる正乱視になって数十年経つ。角膜も水晶体も歪んでいる。角膜が本来の非常に弱い乱視の範ちゅうを超えるためメガネで矯正してきた。

近視に乱視。メガネさまさま。散歩中の女性に「いま何時ですか」と公園の時計を指さす。「7時25分です」「よく見えますね」「見えないんですか。信じられない」と笑顔で話し始めた。

ひところ、都内のアパートに住んでいた。帰宅途中、30㍍ほどの緩い坂道を上がり終えると月を見る習慣があった。いつだったか満月が3個に見えて乱視と気付いた。近視が先、乱視が後。

メガネをかけたとき、風景が変わった。周りが明るく見えた。他人の顔がくっきり見えた。「早くメガネをかけるべきだったな」と悔やむ。35年ほど前のあの感動は、いまも忘れられない。

8日午後5時すぎ、寝転んでいると窓から三日月と星が一つ。空に見えるのはこれだけだ。しばらくして、メガネを外して再び見ると、満月のようになり星が18個。乱視のお陰で、楽しい。

わずか30分で、三日月も星も見えなくなった。残念。

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