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きょうも来るかなと待つようになった

娘は仕事帰りに線香をあげに来る。習慣とは恐ろしい。午後6時過ぎになると「きょうも来るかな」と待つようになった。日曜日は午後に来て遺品整理に精を出す。部屋もだいぶ片付いた。

先日、1度も顔を見せなかった。何かあったのかと心配。翌日「昨日はどうして来なかった」と聞く。「仕事が終わってから美容院に行った。いつも暇というわけじゃないよ」と言われた。

息子の中学の同級生から「工藤〇〇さんが亡くなりました」と通夜、告別式の日時、場所の連絡があった。娘に工藤〇〇くんのことを聞いたら、名前も顔も、おおよその住所も知っていた。

最後に同級生が携帯番号を教えてくれたので「折り返し息子から連絡させます」と言い電話を切る。急死である。

妻が70歳で亡くなったとき「早すぎますよね」と言われた。40代前半の同級生の場合、配偶者やご両親にどう声をかけるべきか。私は決まり文句はいやだから無言で深々と頭を下げている。

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