手術前後

手術は無事終わり、今は自宅で療養中だ。前立腺のあったところの痛みが引かず、仕事をする気持ちにはならない。まず椅子に腰掛けられないのだ。ちょうど痛いところが当たるから。仕方なくソファーやベッドで足を投げ出してグターっという感じで過ごしている。PCなら1時間程度は触れる。そこでやっとnoteを書こうという気持ちになった。少しずつ経過を書いてみたい。

先日からほぼ絶食に近い

重湯

入院は手術の2日前。なんで前日ではないのだろうか?と疑問だったが要するに前日の朝から食事制限があったのだ。朝から重湯。「重湯」って食べたことなかったので調べた。おかゆを作った時の上澄みだそう。ぬるっとしたお湯だ。それに具なし味噌汁、牛乳、ジョア。これだけ。そして下剤を飲まされる。これは3食続くのだけど、ゆっくり食べると温かいからかそれなりに満足感はある。飲み物なら良いと言われたので院内のコンビニで甘いラテを買ってエネルギーをつける。下剤飲んでいるのでどこまで意味があるのか?

執刀医による説明


写真はイメージ

家族同伴のもと、先生から1時間ほどホワイトボードを使いながら手術の説明があった。うまくいったケースと万が一のケースとそれぞれ説明を受ける。書いてなかったが病院は東京歯科大学市川総合病院。N先生は2000以上の前立腺摘出手術を経験されており、95%はうまくいった方なのだそうだ。
ちなみに全く知らなかったのだが歯科以外(総合病院です)についてはドクターはほぼ慶應大学出身者で研修医も同じなのだそう。
これは言われてそうなんだと思ったが、前立腺という臓器は尿道を取り囲む形になっている。したがって尿道も一緒に切り取る。手術の最後に膀胱と能動をつないで縫うのだそうだ。ウムム、思っていたより簡単ではない。

1)うまくいったケース
 3日目にカテーテルが取れ、5日目に退院
2)ちょっと時間かかるケース
 カテーテルを抜いてもおしっこが出ない場合は再度挿入して様子を見る
3)よくないケース(ただし私の場合転移がないのでその前提)
 前立腺が直腸と癒着していることが1%ぐらいある。前立腺は傷つけずに摘出したい(ガン細胞を外に出したくない)ので直腸を切ることになる。その場合は直腸も縫合するため1週間の完全絶食。膀胱に癒着していたらカテーテルを長期に入れておくケースもある。

だいたいこんな話を聞くと悪い方に想像は行ってしまうわけで、自分も「思っていたよりこれは大変な手術なのだ」と落ち込む。確率だけど95%は1)か2)なので心配なさんな、と先生はおっしゃるが。

夜はパソコンで映画を見ながら就寝。


手術の朝

この日は完全絶食。6時過ぎにガッツリと浣腸。いちじく浣腸ではないですよ。どでかい注射みないなものでドバッと。10分我慢しろと言われるので脂汗かきながら我慢。
その後は点滴をつける。ここでは痛み止めなどではないただの栄養(ブドウ糖?)だそうです。
朝の9時に歩いて手術室に移動。有無を言わせずどんどん事は進んでいく。妻と握手をして別れ、手術エリアに入る。9時前に10人近くの患者さんが入り口で待っていたが自分は一番最初に入れてもらう。東京歯科大学市川総合病院の手術エリアは広い。いくつもの部屋の入り口をスルーして一番奥の手術室に向かう。看護師さんに案内されながら歩くが、思わず涙ぐむ。10万にひとつもないのだが、麻酔から醒めなかったらこの世の見納めだ、と勝手に悲観的になったのだ。まだやるべきことあるのに…

手術室

手術室に入ると5-6人の看護師さんや麻酔医さんが待ち構えている。「手術台は狭いのでご自分で手を使いながら真ん中に寝てください」と言われてゴゾゴゾと手術台に横たわる。テレビでよく見るやつですね。ただ今回はロボット手術。国産のhinotori というロボットが介助するのでちょっと様相が違うが余裕がないので見回せなかった。
というのも、次々と自分にいろんなものが装着されていくのだ。
2-3人いる女性の看護師さん、マスクをしているのだけど「なんか眉毛がとても綺麗に整えられているなぁ」と場違いなことを気にしていた。

hinotori

てっきりダビンチというロボットで手術をするのかと思い込んでいたら、国産(川崎重工業)のhinotori という新しいロボットなのだそうだ。
株式会社メディカロイドが川崎重工と共同で開発した製品とのことで、2020年12月に初めての手術で使われた最新鋭のものだ。

(著作権わからないので写真は載せません)

いざ麻酔


写真はイメージで実際とは全く異なります でも下から見るとこんな感じ

膝を曲げてとか、手を上げて、とかいろんなことを言われるままにまな板の鯉よろしく観念していた。
麻酔医の先生が「これから麻酔が入ります。あとは手術終わるまでゆっくり寝ていてください」という感じのことを言った気もするし、それはN先生が事前説明言ったことかもしれない。
よく麻酔が入ると言われて数字をカウントするという話を聞くのでやってみようかと思ったがもう観念しているのでやめた。ストンと落ちる。

ちなみに事前説明では9時に手術室に入っても手術の開始は早くて11時なのだそうだ。6箇所の穴を開けて、そこから腹腔鏡に必要なロボットのアーム?が入ったり、カメラが入ったり、一つは助手の方がモニターするにも使うとか。これらは麻酔がかかってからの準備で2時間近くかかるのだそうです。眠った自分にはもう何もわからないけど。


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