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JFL2位の衝撃(中)

今回は試合終了後のことを記載したい。
試合の翌日に選手スタッフに送ったメッセージだ

皆様

昨日は素晴らしい結果を出してくれてありがとうございました。
ピッチに立った選手の皆さん、後半相手が疲れてからも、反対にこちらは疲れ知らずで前線からボールを取りに行く姿勢に勇気をもらいました。
2点目は74分(後半29分)だったのですが、得点後に村越はじめ左の逆サイドの選手がダッシュで長い距離をベンチに向かって走っている姿を見て、今年は体力でJFL1位だったのではないかと思いました。
遠征に行けなかった皆さんも、気持ちは一つだったと思います。この一体感が浦安の良さですよね。

クラブのtalknoteより

浦安市の電光掲示板

浦安市役所の電光掲示板だ。多くの市民が目にしたことだと思う。

浦安市庁舎

チラシ配り


2023感謝のチラシ 裏面には順位などの報告

早朝の駅前(浦安駅、新浦安駅)で総出でチラシを配った。2000部のチラシを配りきった。
選手たちは市民の皆様に感謝の気持ちを込めて。そして多くの皆様から「見てたよ!」「頑張ったね」と声をかけていただいた。選手にも市民との一体感を感じた瞬間に違いない。


スポンサー報告

シーズンが終了すると各社にスポンサー報告に伺う。
いつもは挨拶をして、報告書を使って説明を始めるのだが、今回は違った。自分たちが口を開く前にスポンサー企業の皆様から「おめでとうございます!」と声を掛けられるのだ。これには驚いた。もちろんスポンサー企業様はチームの結果を気にしてはいらっしゃる。いつもなら自分たちから「おかげさまでリーグ戦が終了してX位という結果でした。いつもご支援ありがとうございます。」と腰を折って挨拶をして着座するのが常だ。しかしこちらが口火を切る余裕を与えず先方から「おめでとうございます!」なのだ。心からありがたいと感謝をした。

その席では当然ながら来年は?という質問が来る。「まだ話し合ってはいませんが、2位となったらそれより上を目指すのが普通ですよね…」と話すにとどまるが、2024年のスポンサー継続の話をとてもスムーズに切り出せたことは何よりだった。

スポンサー企業の皆様と(選手はキャプテン、副キャプテン)

市長への報告

内田悦嗣浦安市長への表敬訪問も行った。教育長をはじめ多くの行政関係者も列席されていた。
こちらは浦安市サッカー協会会長、都並監督、選手3名と私だ。

右から鳥居サッカー協会会長、谷口、都並監督、橋本選手(キャプテン)、峯選手、藤森選手

市長からは「内田市長からは「今シーズンの躍進に感動しました。序盤の試合には不安があったが来季は更なる高みを目指し頑張ってください」と激励のお言葉をいただいた。
大卒ルーキーで1年目の藤森選手(右2人目)にとって市長と会話できる機会はとても貴重だったのではないだろうか。

橋本選手、内田市長、都並監督、藤森選手、峯選手

JFL表彰式

市長訪問で持っているのがJFLの表彰式でいただいたトロフィーと表彰状などだ。
準優勝、そしてベスト11に2名の選手が選ばれた。DFの西袋選手、MFの村越選手だ。

準優勝、ベスト11(左から村越、西袋、橋本)

自分はJFLの表彰式は3回目だ。2016、2017、2023年だ。過去の2回は何の表彰にもかかわられず片隅でビールを舐めていた。他チームの活躍を羨ましく思いながら。特に2017年は降格が決定していたので、表彰機の前に行われた理事会では「降格チーム」として紹介され、「お世話になりました」というのが精一杯だった。
しかし2023は違った。理事会では「おめでとう」「すごいね」と声をかけられ、表彰式でも選手が舞台に上がった。とても誇らしい1日だった。

優勝チームは選手全員が表彰式に招待される。2023年はHondaFCだ。全員がお揃いのジャケットに白いTシャツ。誰もが「さすがホンダ!」と感じたに違いない。歴代最多優勝を誇るHonda FCだからこそのスタイルだった。
どのチームも「来年こそはうちが優勝して表彰されるようにしたい!」と願ったはずだ。自分達もそうだった。

クリスマスパーティー

コロナ禍を除いて12月にシーズン報告会という名のパーティーを行っていた。スポンサー企業でもあるホテルのバンケットルームを借り切って行っている。
2023年は経営会議で議論をして久々の「クリスマスパーティー」と銘打った(いつもは「シーズン報告会」という言い方をしている)。「クリスマスパーティー」は2015年に関東リーグからJFLに昇格を決めた時に行って以来だった。

サンタの帽子を被ったのはなぜか私だけ..

サンタの帽子を多数準備して選手に被ってもらおうとしたが、なぜか私だけが被っていた(笑)。
このパーティーにはいつも以上に議員の皆様(国会議員、県会議員、市会議員)が参加された。
皆様は口々に「私たちはブリオベッカを全力で応援します」と言っていただいていた。全国リーグ準優勝というのは議員の皆様にも強烈なアピールとなっていたのだ。

衆議院議員のエリ・アルフィア様

上の写真は衆議院議員のエリ・アルフィア様に来賓を代表してご挨拶をしていただた時のものだ。心強い祝辞に選手も誇らしい気持ちになったに違いない。

ところで試合の合間を縫ってきてくれたU18の高校3年生の選手たちがいた。彼らはこの直前に千葉県1部リーグへの昇格を決めていた。昇格を手土産にブリオベッカから卒業する選手たち。

高校3年生の選手たち

ファンの皆様、育成の選手や保護者の皆様と語り合ったり写真を撮り合ったりする姿が楽しげだった。

楽しげなパーティー会場

去っていった選手たち

JFL2位の衝撃はネガティブな意味でも起こった。
優勝チームが企業チームなので2位のチームが最初に狙われる。どこから?
J3のチームだった。自分ならこう考える。「2位になったからには良い選手がいるに違いない。浦安は全てのホームゲームをyoutubeで公開しているからスカウティングしてみよう。」
その結果3名の主力選手がJ3に引き抜かれ(失礼!個人昇格です)た。しかも都並監督が言うには「自分の守備の哲学を数年かけて仕込んだ守備の要の選手が根こそぎ」だ。
センターバックの西袋選手は今治に。3バックでも4バックでもサイドで活躍する伊川選手(右)と小泉選手(左)は鳥取にそれぞれ移籍した。

西袋選手(左)と小泉選手(右)Jリーグ対決が楽しみ

しかし都並監督のポリシーはシンプルだ。「選手にチャンスがあれば上位のカテゴリーに喜んで行かせてあげる」。もしその選手が長年のチームでの功労者であるなら本人が希望すれば彼にマッチしそうなJリーグのチームを考え、そのチームの監督に頼み込んで練習参加をさせてもらうこともある。
自分が日本を代表する選手であったからこそ、選手が最も輝くカテゴリーで戦って欲しいと願っているのだ。
だから浦安では「上位のカテゴリーに引き抜かれた」は誇りなのだ。Jクラブから相談があった場合にも包み隠さず選手にすぐに伝えて意志を確認する。抱え込みたいからと秘密にすることは絶対にない(他のチームでそんなことがあるのかどうかはわかりませんが)。ちなみに2022〜2023年にかけて5名の選手がJリーグに旅立った。
さらに2023年の終盤にはコーチの村田に、驚くことに川﨑フロンターレのトップチームコーチとして声がかかった。まだ契約期間が残っていたが、クラブとしては「名誉なこと」と送り出すことにした。これも衝撃的な年の終わり方だった。

最後の練習日に村田コーチと

結果として「浦安はJリーグに昇格する選手(スタッフも!)を多数出している」という評判になれば最高だ。自然と上を目指す選手・スタッフたちが集まってくるはずだから。

引退した選手のセカンドキャリア

2名の選手が引退した。この二人は特徴的なセカンドキャリアを選択した。
赤松選手はジョブスポンサーとしての株式会社ウラタで仕事をしながらサッカー選手をしていたが、引退してウラタに就職をした。

赤松選手

平野選手もジョブスポンサーである株式会社クラウディオにそのまま就職をした。

平野選手

ブリオベッカでは引退選手にその年度の着用ユニフォームを贈ることにしている。

Jリーグのプロ選手と違いJFLでは仕事をしながらサッカー選手として活躍するケースは多い。それを「サッカーに専念できない」と見るか「早期に社会性を身に着けるチャンス」と見るかは意見が別れる。
が、我々はJFLで選手に潤沢な報酬を準備できない環境なので仕事を提供するしかないのだ。選択肢はない。
そのためスポンサー企業様にクラブが作った雇用条件を説明して基本的にそれぞれ同じような条件で仕事を提供していただいている。時給であるとか、試合や練習が優先の仕事のローテーションであるとか、働く時間であるとか、社会保障の有無の条件であるとか、様々だ。選手同士で不平不満が出にくいように同じような条件にしていただいている。

結果的に選手は引退前にセカンドキャリアの準備ができていることになる。スキルを貯めればそのまま就職をすることが可能だし、むしろスポンサー企業側ではそれを望んでいる。
チームにとっても企業にとってもWin-Winの関係が作れる。何より選手が働く職場の皆さんは試合に足を運んで「同僚」が活躍するサッカーを心から楽しんでいただけるのだ。2023年度の後半は勝利も多く、社員の皆様が同僚の選手と笑顔で試合後に歓談する様子がよく見られた。

多くの選手がJFLや関東1部リーグのチームに移籍することもできた。村上選手はラインメール青森に。関東リーグでは東邦チタニウム、ジョイフル本田、南葛SCに移籍した選手たちもおり、2024年はOB同士のリーグ対決も楽しみになった。

ブリオベッカはファミリーだ、と常に言っている。チームを離れてもずっと仲間でいたい。そしていつか選手を引退した時に、何らかの形でクラブに関わって欲しいと願って送り出している。


パーティー終了後に選手たちだけで


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