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複数のコミュニティ・複数の活動にかかわるメリット

最近、複数のコミュニティに所属すること、もしくは複数の活動を行うことは、自分の人生を豊かにしてくれるなぁって感じています。

ふと、5年ほど前に「複数のコミュニティに所属すべき理由」と書いたのを思い出して読み返してみました。このときは、精神的な安心安全などwell-beingの観点で書いていました。

今回は少し別の角度から複数のコミュニティや活動に関わる良さについて書いてみたいと思います。

最近、友人から越境学習という概念について教えてもらいました。それは自分の活動場所を、いまいるホームグラウンドから離れ、居心地の悪いアウェイな場所に移動することで学びがある、といったお話。自分の人生の振り返りにつながるとても学びのある内容でした。

経営の文脈でいうと、大企業がベンチャーに出向させる施策などは、その会社の常識が通用しない場所で新たな経験知を獲得して戻ってきてもらい、変革を起こす人材になってほしいといった意図がある。つまり、出向させる社員には越境学習を期待していることになります。

越境学習をもう少し大きく捉えて、個人の人生に当てはめてみると、本質的に私たちは多かれ少なかれ、越境学習をしているように思います。例えば、家庭で子育てをしていたときの気づきが仕事での若手育成に活かせていたり、仕事でのチームマネジメントにおけるコミュニケーションが家庭のコミュニケーションに活かせていたり。ただ、これには内省が不可欠なように思います。それぞれの活動で自分は何を得ていて、他の活動へどう活かせるのか。

そんな風に越境学習を捉えてみると、複数のコミュニティ・複数の活動にかかわる良さが見えてきます。

まず、あるコミュニティ(活動)にいる自分が発揮している力と別のコミュニティ(活動)にいる自分が発揮している力、表出する「自分らしさ」には共通しているものと違うものがあると思います。特に、慣れ親しんだある場所とアウェイな場所では大きく違いあるかもしれません。ポジティブな一面の場合もあるし、ネガティブな一面のときもある。そのような新たな自分の側面に出会うこと自体が自己理解としておもしろいし、成長だと思います。その新しい自分を認識し、ポジティブな側面はうまく別の場所に応用できないか考えてみることができる。

また、先ほどの企業で社員を出向させる例同様に、視野の広がりと視座の高まりが期待できます。あるコミュニティでの常識は別の場所では非常識であることもあります。典型的な例でいうと、留学は一例でしょう。日本と外国の当たり前はまったく違う。アメリカに留学をして「自分の意見を言うのが当たり前」の文化に触れれば、日々忖度して過ごして縮こまっていた自分から解放されるかもしれないし、「多様な人種や価値観」を前提として物事を考える土壌の上で授業を受ければ、前提としていた自分のコミュニティの価値観を疑うことができるかもしれません。

意図的に取り組む越境学習をより有意義なものにするために、また私たちが自然と行なっている越境した活動を学習に変えるために必要なことが、リフレクション(内省)だと思います。

それぞれのコミュニティで発揮される自分らしさを言語化し、共通している項目と異なる項目を認識する。その上で、異なる自分らしさを別の場所に応用できないか検討してみます。共通している項目は、強みとして磨くべきものかもしれません。

また、それぞれのコミュニティの常識・非常識を洗い出してみる。あるコミュニティでの常識を、その常識を非常識とする別のコミュニティに持ち込むことはできないか考えてみるのです。

私もこの観点で振り返ると気づきがありました。

個人的な気づきとしては、どこにいってもどんな仕事でも、どんなプライベートの活動でも「描いて創ること(企画)」を自然とやっていること。あとは「一人ひとりの動機に注目して大切にしていること」です。その自然とやっている営みが多様なフィールドに広がることで、より立体的な強みになってきているように感じられました。

また、小さな組織では最上流のVision・Mission・Valueから最下流の具体まで考えることが当たり前だったので、その当たり前を大企業に持ち込んでプロジェクトの位置付けをクリアにして磨き込んでみたり、大企業では当たり前の型化をカスタマイズしつつ小さな組織に持ち込んでみたり。MBAで学んだ、理論を実践に当てはめて分析したり、実践を理論に昇華できないか検討してみたりするプロセスを企画の業務に当てはめてみたり。

自然とできていることもありますが、より意図的に取り組むことで活動間でのシナジーが高まりそうです。

色々書いてみましたが、私が複数のコミュニティに所属する、あるいは複数の領域にまたがって活動してみると面白いなと思うことは「新しい自分の発見」「世界の広さの発見」かなと思います
自分のいろんな側面を知ると人間って多面的でおもしろいなぁと思えるし、"常識"なんて限定的で場所に寄るよねって思える。

自分の人生の中に、新しいコミュニティや新しい活動を少しでもいれておけると、日々自分に対する発見と自分が見える世界の拡張があっておもしろいなと思います。

海外旅行に足を運ぶことも、異質な場所に足を踏み入れる、違和感を感じる場所への冒険の一つだと思ったので、この前台湾にいったときの九份の写真をトップ画像にしてみました!

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