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「ありたい姿」に迷ったら、一番大切にしたいことだけを中心に置いてみる

個人においても組織においても、「ありたい姿」を描こうとしたときに、色々考えた末に結局何がしたいんだかわからなくなってしまうことがある。
また、「ありたい姿」を描くことができ方向性を決めたはずなんだけど、しっくりこないことがある。

その状態のとき、個人においては人生がモヤモヤしている感じがする。組織であれば、チームの士気が高まらず、どこかバラバラな方向を向いている感じがする。

私たちの周りにはたくさんの大切にしたいことがある。
個人的な仕事やキャリアのことに絞ったとしても、実現したいこと、身に付けたい専門性、経済性、人間関係、会社・プロダクト・サービス・顧客への愛着、積み上げてきたもの…
一つひとつの大切さについては濃淡はあるものの、意識的にせよ無意識的にせよ、多くの大切にしたいことを考慮に入れて未来像を考えている。
大切にしたいことが増えれば増えるほど、優先順位がわからなくなってきたり、ごちゃ混ぜになって曖昧なものになっていたりする。
そして、大切にしたいことは年齢やキャリアを重ねるほど増えていき、より複雑になっていく。もちろん、仕事以外の要素とも複雑に絡み合います。

そんなときに立ち返ってみたい場所は「自分が一番大切にしたいこと」。ただそれだけを中心に据えたとき、景色はどう変わるだろうか、考えてみる。

もちろん、私たちの人生は一番大切にしたいことだけを大切にしていれば良い程簡単ではありません。しかし、一番大切にしたいことを中心に据え、中心をぶらさずに、あとのことをその周りに配置してみると、無意識に囚われていたことや実は不要だったものに気付いたり、優先順位がクリアに見えたり、あるいは新しいやり方が見つかったりする。

それはちょうど夜の献立を考えるときに、メインディッシュさえ決まてしまえば、前菜や汁物、副菜、デザートを決めるのは難しくないのと同じこと。

私自身、複業をしているためそれぞれに対してどういう自分であるべきか、少しモヤモヤしていました。やりたいことは次から次へと出てくるものの、身体はひとつしかない。

そう思っていた時に、コーチから聞かれた一言がこの問だったのです。

「今後の仕事・キャリアにおいて、一番大切にしたいものを中心に据えたとき、どんな景色が広がってますか?」

自分が仕事において一番大切にしたいことは「学びや気づきの提供によって、個人や組織がありたい姿を描き、ありたい姿を実現する支援をする」こと。特に組織やリーダーなど社会的影響力の大きな相手を対象に仕事をしていきたいと思っています。一番大切にしたいことに立ち返ったとき、向こう数年に広がる景色がくっきりと見え始めました。一番大切な目的がわかれば、すべての仕事は手段となり、それぞれの仕事における優先順位がわかり何をすべきかが見えてきたのです。

組織で言えば、コアバリューを認識すると言うことでしょう。
「自分たちはが一番大切にしたいことは何なんだろうか?それを中心に据えたとき、どんな景色が広がるだろうか?」
一番大切にしたいことを見失い(あるいは認識せず)、なんとなく作ったVisionやKPIを追い求めていれば、働く個人は日々の業務に意義を感じられなくなり、組織として疲弊してしまうでしょう。気づけば、当初の志とは正反対のことをしてしまっていることもあるかもしれません。

個人にしても、組織にしても、ありたい姿に迷ったらぜひこの問に向き合ってみてください。
「一番大切にしたいものを中心に据えたとき、どんな景色が広がっていますか?」

最後に、個人においては、もちろん仕事だけではないでしょう。
「人生で一番大切にしたいものを中心に据えたとき、どんな景色が広がっていますか?」
定期的に向き合いたい問のご紹介でした!

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