見出し画像

ASDであることを公表します

最近知り合った方は知らないかと思いますが僕はASD(診断済)です。
ネットでASDであることを公言するのはかなり勇気が必要でしたが今後の活動を考えた上で公表することにしました。
今周りにいる皆さんに気を使わせたいとか同情して欲しいとかそういう意図ではなく一つの情報として共有したいだけです。


今更だけどASDとは?

ASD=自閉スペクトラム症
俗に言う発達障害の一種です。
よくSNS等で話の意図を汲み取れない人がアスペ(アスペルガー症候群の略称)と言われたりしますが、かなり乱雑な言い方をするとこのアスペルガー症候群も今はASDに内包されています。(僕は医者ではないので詳しいことは言えませんが)

発達障害と言うとADHDやLDもありますが、僕はASDの傾向が一番強く出ているそうです。
ASDの主な特徴としては相手の立場になって考えたり空気を読むことが苦手コミュニケーションが難しかったり自分の中でのこだわりが強くて臨機応変に行動できないといった所でしょうか。

僕も例外ではなく学生の時は空気が読めなくて周囲から浮いていました。
大人になって経験をある程度積んだことで少しずつできるようになることが増え、今では対人関係のトラブルは大幅に減らすことが出来ています。

学生の頃は問題ばかり起こして不登校になった時期もありました。
周囲からはその度に周りが悪いと責任転嫁をしているように映っていたと思います。
ASDの特徴の1つとして言葉を真に受けすぎてしまう癖があり(悪口をスルーできなかったり、自分が噂話をされていると思い込んでしまう)、それが原因でイジメを受けていたのは事実なのですが定型発達の周囲の人間からはただ学校に行きたくないだけだと誤解をされていました。

今でこそ発達障害という概念は知られるようになりましたが、僕が義務教育を受けていた時期は風変わりな子で片付けられていました。

当時はどこにも自分の居場所がなく本気で自◯を考えることもありました。
精神科に通う時期も早かったです。

あまり嫌な記憶ばかり思い返すのもこの辺りにして、本題に入りましょう。


発達障害は発達する

そんな僕でも今は何とか社会人として生活ができるようになりました。
と言っても発達"障害"という名前の通りこの障害とは一生付き合っていかなくてはなりません。

精神科に通って心理検査や養育歴を根掘り葉掘り聞かれてヘトヘトになったところでやっと広汎性発達障害(当時の診断名)と言われ、心の底から安心したのを今でも覚えています。

しかし安心できたのも診断が下りた直後だけで、結果としてこの厄介な特性を理解した上で今後の社会生活をこなさなければなりません。

なので自己理解を深めるために発達障害に関する書籍を当時は読み漁ってました。
その結果として何となくではありますが発達障害特有の困りごとへの対処法が少しずつ身に付いてきました。
(この頃は発達障害の診断を求めて精神科に通う人がたくさんいて、発達障害ブームとも呼ばれていました)


少し脱線してしまいましたが、要するに発達障害だろうが人間なので少しずつ成長できると僕は思っています。


自分の武器を作ると生きやすくなる

発達障害で生きづらさを抱えている人は多いと思います。
でも僕は発達障害である自分のことを肯定的に捉えることができるようになりました。

人間には得意なことや不得意なことがそれぞれあります。
自分の得意なことを見つけて社会に活かすことが結果として生きやすさに繋がります。

僕の場合だと記憶力が良かったり、細かい変化に気づきやすいという強みを活かして動画編集の仕事に就くことができました。
コミュニケーションは相変わらず苦手ですが、必要最低限の報連相で済むので今の仕事は天職だと思っています。

月次な考え方ですが自分の得意なことを見つけること、これが生きづらさを生きやすさに変えるために必要になるのだと思います。

自分が生きづらさを抱えて苦労したことは決して無駄にはならなかった。
今となってはASDは愛すべき自分の個性です。


最後に

ASDは見えない障害なので、極端なことを言えば隠し続けることもできます。
とりわけ身振り手振りや声色がわからないネット上では公表しない限りバレることはないでしょう。

でもここまで生きてきた自分に後ろめたさを感じているみたいでモヤモヤした気持ちが今まで少なからずあり、それならいっそのこと僕を知っている人には知ってもらった方が気持ちが楽になるのでは?と思ったのが公表に至った理由です。

ASDだろうがADHDだろうが障害という括りになるだけで劣等感や後ろめたさを感じる必要はないというのがASDの僕がここまで生きて出した結論です。

要するに、僕はASDである以前に僕です。
それを今回伝えたかった。


おすすめの書籍

発達障害当事者の借金玉さんによるライフハックがまとめてある本です。
ADHD寄りではありますがASDの方にも役に立つことが豊富に書かれています。
発達障害特有の困りごとを少なくしたい方にはおすすめです。


発達障害に限らず障害を抱えた人が仕事をする上で円滑なコミュニケーションができるようなアドバイスがシチュエーション別に網羅されています。
ソーシャルスキルトレーニングの訓練としていかがでしょうか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?