大台ヶ原は現代アート?
大台ヶ原へ行こう
神戸から公共交通機関で約5時間。
その気になれば日帰りできると思い立ち、電車とバスを乗り継ぎ行ってきました。
初級コースといえど、神戸にはない多様な景色を楽しみながら、ハイキング気分で1,000メートル超えの登山ができちゃうお得感。
最後は帰りのバスの時間が差し迫り、早歩きで登り道でしたが、大満足でした。
さて、大台ヶ原は東大台と、西大台からなり、
東大台は広大なブナの原生林が広がる上級者向けコース、西大台は景勝地も多く道も舗装されて歩きやすい(迷いにくい)初心者向けコースとなっています。
もちろん私は初級コース一択。
歩くことだけに自信がある素人です。
登山に重たい一眼レフを持っていけるのか挑戦したい気持ちもありました。
デジタル一眼で本体は軽いんですが、オールドレンズだから重いのです。Nikomatよりはマシだと言い聞かせ行きます。
私より先にカメラの重さにリュックが壊れるハプニングもありましたが、ちゃんと行って帰ってくることができました。
なお2022年はクマの出現率が高いそうなので、ご注意を。
大台ヶ原がなぜ現代アートなのか。
それは最後にまとめます。
行きし
到着
大台ヶ原の駐車場にバス停があり、無事到着。
着いた頃にはガスが出ており、少し先行きが不安になります。
日出ヶ岳を目指す
日出ヶ岳到着
360度見渡す限りの空と山。
こんなに空気が気持ちいいと思ったのはいつ以来かな。
木々が鬱蒼と茂っていない山も久しく、日常から遠く離れてきたと感じます。
山の天気は変わりやすい…をまじまじと眺めることができました。
正木峠へ
登山中に抱く気持ちではないようなものを抱えて歩くことになりながら、精一杯登山を楽しむのです。
やっと安心できる景色へ…
帰りし
あとがき
大台ヶ原は現代アート?
多様な景色を楽しむ登山体験ができる大台ヶ原。
立ち枯れのトウヒの木々は、自然のバランスが崩れた結果です。
人々は伊勢台風により倒れたトウヒなどの木々を撤去しました。
松の一種のトウヒは、倒木の上に芽吹くことで世代交代します。腐葉土の上では菌に負け、芽が育たないのです。
台風で多くの木が倒れ、その倒木が人によって運び出されて土が乾き、林床を覆っていた苔類はなくなり代わりにササが地面を覆い尽くしはじめます。
ササを食べる鹿たちが増え、ニホンオオカミが滅びたこの地は鹿たちの楽園となります。
増えた鹿は芽吹くトウヒの幼木を食べてしまいます。無事に大きくなったトウヒも、その木の皮を剥いて食べられ弱って立ち枯れてゆきます。
結果今のこの景色ができあがりました。
他の森や山のように鬱蒼と木がはえていないことで、空が見え開放感があり、青白い不思議な木々の色と緑のミヤコザサのコントラストが美しいです。
様々な形で朽ちた木は、彫刻のようでした。
悲しくなる美しさです。
自然と人とが共に作った作品がここにありました。
それは、廃棄されるものを美しいアート作品に昇華するように、価値を見出せないものに新たな価値を創造しアートにするように、破壊と死をアートにしてしまった場所でした。
ただし…
これは私の感想。
いつか子どもが大きくなったら一緒に行って、どんなふうに感じたのか聞いてみたいなと思うのでした。
面白い、美しい、枯れ木多い、とかなんでもいい。
きっとここは、いろんな人がそれぞれに、多様な感じ方をする場所だ。
ここまでお読み頂き、ありがとございました。
ルートについて
Aコースと言われる初級コースを歩きました。
アプリGeographicaではこんな感じ。
予め山の地図をダウンロードしておけば、ネット接続なくGPSだけでルート記録、確認できる素敵なアプリです。
大台ヶ原までの行き方
所要時間 神戸から約5時間
JR三宮-JR大阪
JR大阪環状線に乗り換え、鶴橋まで。
近鉄大阪線急行 鶴橋-大和八木
大和八木の南からバス停へ
奈良交通特急系統(イオンモール橿原-大台ヶ原行)乗車で到着。
奈良交通 バス情報(2022年度以降はリンク切れになるかもしれません)
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