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これがわたしの発信だ!

本日をもってミスiD2020の審査期間が終わりとのことなので、今がタイミングかと思い筆を取りました。

この期間ずっと自分自身に思いを巡らせていて、ミスiDの期間を通して様々なことを発信してきました。それに対しお褒めの言葉をいただいたり、逆に厳しい意見も沢山いただきました。

全ての意見がわたしのためになったか、と言われましたら正直そうとは言い切れませんが自分についてここまでフィードバックもらうことってなかなかなかった分面白いな〜と思っていました。


発信ってなんなんでしょう。
お母さんに「今日の夕飯はカレーがいい」と言う
Twitterで「この女優が好きなんだよね〜」と呟く
街頭で「今の社会はこうだと思う!」と演説する

これら全て発信です。
自分の考えや思想をなんらかのツールを用いて他者に伝えること、これはわたしの定義ですが、皆さんも大差ないのではないでしょうか?

わたしは性的マイノリティを抱える人々(以下LGBT)への周知を深めるためにミスiDに応募しました。そしてTwitterというツールを用いてLGBTについて情報を呟いたり、男女平等ではない事象に疑問をもちそれについて呟いたり、はたまた友達と遊んで楽しかったことを呟いたり、可愛く撮れた自撮りを載せて呟いたり、起床を知らせたり、さまざまな発信を行なってきました。

けれどこれら全て反応には差がありました。
まとめてみたので以下で述べます。

いいねとRTが多い順に並べると

男女平等 LGBT 友達と遊んだ 自撮り 起床

こんな感じです。
では次に、その呟きについてリプやDMなどでなんらかの意見が多く寄せられた順に並べると

自撮り 友達と遊んだ 男女平等 LGBT 起床

こんな感じです。
最後にこれを質問箱などの匿名のツールを用いて意見が寄せられたものを抜粋し多さごとに並べると

LGBT 自撮り 男女平等

こんな感じでした。
一概には言えませんが、匿名で来る意見の多くは批判と受け取れる文章でした。

「ミスiDでLGBTについて発信する必要はない」
「特異性でアピールするな」
「可愛くないから珍しいことをやるのか」
「人権問題は子供が軽率に発信していい内容じゃない」
(これらはあくまで一途抜粋で、ありがたいことにプラスの意見もたくさんいただきました!)

ミスiDに出ている限り見知らぬ他者からジャッジが下されてしまうのは仕方のないことです。でも容姿ってLGBTに関する発信とどこが関係ありますか?年齢が幼いからしていい発信とダメな発信があるんですか?当事者じゃなく勉強途中な人間はなにも発信してはいけないのですか?


女だから、若いから、可愛くないから、まさか今の時代にこんな理由で批判されることがあると思っていませんでした。
しかしミスiD中にその言葉は何回もわたしに投げかけられました、顔の見えない安全な場所から。

古いな、とおもいつつもこれがわたしに対する社会からの正直な感想なのか、ともおもいました。


今までいた環境がとても恵まれていた、とは何度か言ってきました。日本社会や国際問題など思ったことを言ってとことん話し合える家庭で、学校では女だからという理由でなにかを諦めなければいけなかったことはありませんでした。LGBTに関する活動をしても家族や友達は応援してくれる、強い差別を受けたこともない。

けれどこのミスiD審査期間という場はわたしに今の今の社会の現実を教えてくれました。自身のセクシュアリティを公表したら気持ち悪い、おなべ、と言われ、LGBTに対する差別をなくしたいと呟いたら若い女の子なのに、と言われ。人権問題について呟いたら知識がないくせに、と言われる。

これが全てです。
でもこれがあったおかげでわたしは今を知れました。井の中の蛙にならずに済みました。

耳を塞ぎたくなるような意見もたくさん入ってきたけれど、今まで知ることのできなかった価値観を知りました。きっと歩むことはないであろう生き方を知れました。

それらの意見全てを良かったと思えるほど強くはないけれど「ミスiDに出て良かった」と強く本心から言えるようになりました。


たくさん迷って苦しんで泣いて吐き出して、そんな半年間の中でわたしは確かに成長できました。

私がミスiDにふさわしいか否かはずっと考えてたんです。誰がみても可愛いというような顔じゃない、特技があるわけでもない、ただ発信したいという思いが強いだけであの子より私が選ばれるほどの価値があるのか。

考えても考えても答えは出ません。
そもそもわたしは誰かの思いを背負って前に立てるほど強い人間ではありません。
ミスiDに相応しくない私が何故選ばれているのか、自分を何回も責めました。そんなある日私を気にかけた知り合いに相談したらこんな言葉を贈ってもらえました。

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ミスiDにふさわしいか否かは授賞式に決めても遅くないと思うし、人間生き急ぐことはないよ~人のペースはそれぞれで、洋梨が洋梨のミスiDのペースを守れたら問題ないと思います。
怖いよね〜嫌だなぁ〜ってなると、前向けないよねぇ〜。でも、無理に前向く必要はないと思うし、怖いものは怖いでいいと思うです・・・だって別に前なんか向かなくても、洋梨は洋梨で、自然と前を向けるタイミングで、よーし!でいいと私は思います🤝

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こんな言葉をもらえる人間にわたしはなれていたのか、自然と涙が出てきました。
沢山の葛藤の末にたどり着いたミスiDファイナリストとして迎えるミスiD審査期間最終日。
さまざまな意見をもらいながら自分の正しいと思うことだけを毎日やってきました。辛くなったら休んでました。全てわたしでした。

このわたしを評価してもらうためにミスiDを受けたのだと気がつきました。

悲しいようで、安心するようで、やっぱりどこか寂しいですね。このミスiDを通じて現実やSNSでお会いすることができた全ての人への恩返しをわたしはこれからしなければならないと強くおもいます。

今年の授賞式には卒業式という名前がついています。卒業式とは卒業を祝うだけでなく、新たな環境に入る門出を祝う式だともおもいます。


その場でわたしがどんな話をするのか今のわたしには想像ができません。でもそれでいいのだとおもいます。


たくさんの人にわたしの門出を見届けて欲しいです

え、こんな長い文の最後が宣伝なの?って思ったあなた、そうです宣伝です。
11/23(土) ミスiD2020 卒業式 @講談社本館
ぜひいらしてください!!!!!

どう?わたしらしくていいでしょ?

発信し続けたわたしを見守ってくれてありがとう。さいごまでたくさんの愛をありがとう。


洋梨(@la_flance_)

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