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<企業研究>今年最大級の資金調達を実現した「CADDi(キャディ)」の何が凄いのか

こんにちは。NewsPicksより記事を引用しつつ、今年最大級の資金調達(118億円)を実現したキャディ(東京都台東区)のビジネスモデルを紹介します。


キャディの巨額資金調達

2023年最大級となる118億円の資金調達(増資)を発表したキャディ。累計調達額は217.3億円となった。調達資金は「ものづくり版GitHub」といえるソフトの開発とアメリカ事業の強化に活用する模様。

キャディといえば、マッキンゼー出身の加藤勇志郎氏、アップル出身の小橋昭文氏の創業者2人をはじめとして華麗なキャリアの人材が集まり、企業ミッションはニッポンの町工場を含めた「ものづくり産業のポテンシャルを解放する」こと。2030年には1兆円ビジネスを目指すとのこと。

キャディのビジネスモデル

CADDi ファクトリーシステム

部品を他社から調達する発注企業(大企業中心)と部品加工を請け負う受注企業(中小企業中心)をマッチングするプラットフォームを手がけている。

発注側が部品の設計図面をマッチングプラットフォームにアップロードすると、分析・コスト計算をして、その部品加工を得意とする工場を割り当てる仕組み。言葉で書くとイメージが湧かずに凄く感じないが、実際は受注企業はこの見積もり作業に膨大な稼働がかかって大きな負担となっている。これをほぼ自動化しつつ、同じような部品加工の受注のボリュームを纏めることができる。

大量生産時代では「トヨタのカンバン方式」などのベストプラクティスがあったが、多品種少量生産時代の製造業サプライチェーンのベストプラクティスを目指す。

CADDi DRAWER

図面を画像解析するクラウドサービスの提供を昨年から開始。これから作ろうとしている図面に対してすでに似たような図面が存在しないかを検索できる。さらにはデータをストックして共有し、みんなで少しずつアップデート(改良)していくことができる仕組みとなっている。
AmazonのAWSのように自社内製で使っていたシステムをお客様ニーズに応じて外販しており、すでに東京エレクトロン、日立製作所、パナソニック、川崎重工業、荏原製作所などに採用されている。

双方に通じるのは図面のDX化。図面を解析する仕組みと、図面をデータ資産化する仕組みを通じて、多品種少量生産のサプライチェーンのベストプラクティス(圧倒的な効率化)をつくりあげるイメージ。確かにこれが普及すれば、日本の製造業、特に町工場のポテンシャルを最大限に引き上げることができそうです。注目しましょう。


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