Living Anywhere Commonsを通じて、変わるこれからの生き方 中編/ Living Anywhere Commons会津磐梯キックオフパーティレポート③

Living Anywhereから始まる新しいライフスタイル

山寺:私は地方で仕事をしていますが、年3分の1は海外行って、3分の1は他の国内行って、3分の1しか会津にいません。地方の人と話すと「田舎は何もないし、何も面白いことないからみんな東京に行く」といいますが、果たしてそうかなとずっと思っています。

確かに地方は人も少ないし、ビジネスもないので、面白いことがないかもしれないんですけど、そうならば自分が動けばいいと思うんです。いろんなところで面白いことが起きると思うんですよね。

Living Anywhereは地方に住むという話ではない。給料は高いのに、満員電車に乗って狭い都心の家に住んで、人生として楽しいかどうか分からないという生き方と、地方に住んで、豊かな自然もあるけど、あまり給料は良くない生き方。この2択しか選べないと思っている人が多いと思うんですが、そうではないんです。Living Anywhereは1箇所や2箇所に限ることではないんです。井上さんが最初に話していたみたいに、波を求めて湘南に行ってもいいと思うし、雪を求めて山に滑りに行ってもいいと思うし、がっつり仕事をしに東京に行ってもいい。いろいろなところに気軽にフットワークを持っていくことが、大事な考え方じゃないかな。

画像1

トークイベントを聴く参加者たち

井上:普通の人は1拠点生活ですが、最近は2拠点生活者が出てきて、もっとマルチになると多拠点生活者がいますよね。この前イベントをやったときは、あえて拠点を持たない無拠点生活者がいました。自分の行きたいところを転々としている、と。

パーソナルコンピューターの生みの親、アラン・ケイが言っているのは、「未来を予測する最善の方法は自らそれを創りだすことである」。いったい未来はどういう風になるのだろうと、試行錯誤して考える暇があったら、自らそういう未来を作っちゃえばいいじゃん、と。僕ら一人一人がやりたいことはそれぞれでいいし、レールに縛られる必要はない。逆に言えば未来は皆さんの手の中にあるのだから、そういうのをやっていきませんかと伝えたいですね。

山寺:仕事と遊びが区別がつかない。生きていることすべてが楽しいという感じですよね。

Living Anywhere Commonsが福島で始まる意義

山寺:それに加えて、福島でできることにとても意義があると思っています。福島にいると正直面倒臭いんですよ。でも逆にいうと、福島は課題がいっぱいあるとも言える。テクノロジーを使わないと解決できないことがたくさんある。課題があるというのはめちゃくちゃすごいこと。課題がないところに、UberもAirbnbも絶対生まれないですから。

原発事故もあったし、こんなに高齢化社会ですし、課題が山積みの場所。そこでロボティクスとかAIとか新しいフィールドの実験を試せることはめちゃくちゃ価値があると思うんです。最初に福島から始まったことにワクワクしています。

俺は、福島は無理矢理にでも羽を作らないと復興しないと思う。そういう意味で、いろんな世界中の人が面白がってきてくれることは価値がとてもあると思う。可能性がある場所だなと思います。

文・写真:五月女菜穂

Living Anywhere Commons始動/ Living Anywhere Commons会津磐梯キックオフパーティレポート①

Living Anywhere Commonsを通じて、変わるこれからの生き方 前編/ Living Anywhere Commons会津磐梯キックオフパーティレポート②

・Living Anywhere Commonsを通じて、変わるこれからの生き方 中編/ Living Anywhere Commons会津磐梯キックオフパーティレポート③

Living Anywhere Commonsを通じて、変わるこれからの生き方 後編/ Living Anywhere Commons会津磐梯キックオフパーティレポート④

Living Anywhere Commons会津磐梯を「みんなでつくる」作戦会議/ Living Anywhere Commons会津磐梯キックオフパーティレポート⑤


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?