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「仲間と全力で働けて遊べる、最高の環境です」 | LACユーザー・合同会社ギルド 岡村さんインタビュー

廃校となった猪位金小学校をリノベーションして、2017年にオープンした施設「いいかねPalette」が、2020年に「LivingAnywhere Commons 田川(以下、LAC田川)」としてオープンしました。
LAC田川はワークスペースだけでなく、音楽スタジオやビリヤード、カフェ、卓球など、仕事だけでなく遊びの空間も充実。まさに、学校をまるごと楽しめる拠点となっています。

そんな大人の秘密基地のような場所を利用しているのが「Guild(ギルド)」という会社です。ちなみに”ギルド”という言葉は、中世のヨーロッパで職人や商人の間で結成された組合のこと。

なぜ会社の名前をGuild(ギルド)にしたのか?
なぜ秘密基地のようなLAC田川を法人会員として利用しているのか?

それは合同会社Guild代表・岡村龍弥(おかむら・たつや)さんの、これまでの経歴に理由が隠されていました。

本記事では、岡村さんとインターンの糟谷春香(かすや・はるか)さんに、会社立ち上げの経緯やLAC田川の魅力や使い勝手について徹底的にお聞きしました!

世界一周しながら働く!?大手IT企業を退職し、いつでもどこでも働けるスタイルを確立

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ーー現在されているお仕事について教えてください。

岡村さん:合同会社Guildで、現代版便利屋を行っています。主な事業内容としては、草むしりや家の掃除などのお手伝い業務から、オンラインサロンの運用代行、記事制作や動画制作、東欧の国ジョージアに関する旅行や移住の相談・支援などをおこなっています。

「場所にとらわれずいつでもどこでも働ける人材を創造する」をビジョンに掲げていて、積極的にノマドワーカーの育成をしています。例えば、ライター養成講座やカメラのワークショップなどに参加してスキルを高めてもらったり、クライアントワークやノマドワーカーを地域に派遣して生活してもらい、現地の魅力を発信するNOMAD TRIBE(ノマドトライブ)というサービスを通して、実践の力をつけてもらっています。

ーー次に、独立するまでのキャリアについて教えてください。

岡村さん:もともと、株式会社NTTデータという会社に勤めていました。仕事は楽しくやりがいもあり、給料面に不満はありませんでしたが、パソコン作業がメインであるにも関わらず毎日出勤することに違和感を覚えていたんですよね。

実家がある大阪にも、あまり帰省できていませんでした。万が一、両親に何かあったときにはすぐに帰りたいじゃないですか。それを叶えるために、どこでも働ける人になろうと思って、2017年に会社を退職しました。

この先どうしようかなとやりたいことを探してみたら、旅を広めることがパッと頭に浮かんだんですね。学生時代から、バックパッカーとして国内外を旅していて、就職してからも休日や有給休暇を利用して、旅行したい国に行っていました。

ただ、世界一周はしたことがありませんでした。旅について発信するなら世界一周をしていた方が説得力があると思ったんですよね。世界一周しながらもシェアハウスを経営したり、オンラインサロンを運営したり、ブログを書いていたら、気づいたらどこでも働ける状態を確立できていました。

ーー世界一周しながら、収入を作れたってことですか!?すごいですね。

岡村さん:まあ、会社員時代に買った家をシェアハウスにしていたので、住む場所には困らなくて。そういった安心材料はありましたけどね。お金を稼ぐだけなら前職のままで良いわけで。だから、それを目指しても面白くないじゃないですか。それならもっとお金を稼ぐのではなく、支出を減らす生き方にシフトしようと思った結果、シェアハウスを作ったり物価の安いジョージアでゲストハウスを作ったりして、大きく稼がなくとも楽しく生きれるようになりましたね。

ーーNOMAD TRIBE(ノマドトライブ)は、どのような経緯で始まったのでしょう?

岡村さん:自分一人食べられる分だけの収入は作れましたが、ずっと一人でいるのはさみしいじゃないですか。一緒に世界や日本を回れる仲間を作りたいなと思って、さっきお話ししたノマドワーカーの育成やノマドワーカーの人たちと一緒になって地方を盛り上げるNOMAD TRIBE(ノマドトライブ)を始めました。

人と仲良くなりたいなら、”お酒”と”カメラ”の力を借りよう

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ーー世界一周で、さまざまな国に行かれたと思いますが、現地に溶け込むコツはありますか?

岡村さん:実は写真を撮るのが趣味なんです。現地で知り合った人を撮ってあげると、距離が縮まりますね。自然に「写真を送るからSNSを交換しよう」と切り出せますし。SNSでつながっていると、後日SNSで発信した「〇〇に行きました」という投稿に「ここがおすすめだよ」や「お前もいたのかよ!また会おうぜ」といったコメントから交流が続いたり。

また、お酒が好きなので、バーで話が盛り上がっているところに突っ込むこともあります(笑)あと、旅のときは基本的にゲストハウスのドミトリー部屋を選びますね。「35歳なんだから、普通のホテル泊まったら?」とよく言われますが、偶然の出会いがあるからおもしろいんですよね。新しい人と出会うと、知らない考え方や生き方を知れるし、それが楽しいですよね。

ーーいろいろな国を旅して、危ない目に遭ったことはないんですか?

岡村さん:50ヵ国ほど訪問しましたが、危ない目にあったのは数回くらいですね。危険を回避するコツとしては、行く前にできる限り、ぼったくりの手口や事件があった場所など現地の情報を調べることですかね。また、現地に行ってからも暗くなったら少しの距離でもタクシーに乗る、危険とされている地域には近づかないなど、現地のルールに従うことが大切かなと思いますね。

作業に集中したいなら、LAC田川は最高の環境です

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ーー田川に来ることになった経緯について教えてください。

岡村さん:福岡の知人から「おもしろい施設があるよ」と教えてもらい、一度LAC田川に日帰りで来たことがあったんですね。いくつか廃校をリノベーションした施設に行ったことがあるのですが、僕が知るなかで、一番きれいでおもしろい施設だなと思ったんです。

その後しばらくして、新型コロナウィルスが感染拡大してジョージアから帰国したのですが、リアルイベントも開催できないし、どうしようかなと思った時に、LAC田川のことを思い出しました。

新型コロナでジョージアに行けなくなってしまったライターさんと弊社インターンの3人でLACに登録し、一ヶ月ぐらい滞在することにしました。

ーー田川エリアの魅力はどこにあると思いますか?

岡村さん:実はチロルチョコの発祥って田川なんですよね。チロルチョコの工場直売所があるのですが、そこでは50個くらいのチロルチョコが袋づめされたアウトレット品を500円で購入できるんです。田川に来たら、まずここをおすすめするかな。

あと、LAC田川から車で10〜20分ぐらいにある道の駅「おおとう桜街道」にある天然温泉がめちゃくちゃ良いので、ぜひ体験してほしいなと思います。九州では医療機関しか扱っていなかった薬石浴もあって、肌荒れの治療にも良いみたいです。

ーーLAC田川に1ヶ月滞在してみて、住みやすさはどうでしたか?

岡村さん:ドラムやギター、ピアノなどを演奏できたり、卓球やビリヤードで遊べたり、あと、階段下にカフェがあるんですけど、これも秘密基地っぽくて個人的には気に入っています。大人数で合宿ができるほどにキャパシティもあって、使い道の選択肢はあるなと思いますね。

ただ、田川後藤寺駅から徒歩で50〜60分かかるのと、コミュニティバスも1時間半に1本しかなくて、コンビニも徒歩で20分かかるので車がないと不便だと思います。だけど、校庭が駐車場になっていて無料で停めれるんですね。LACの月額料金に駐車場代も含まれていると考えれば、とても安いと思いますね。

裏を返せば、周りに飲食店やコンビニがないからこそ、夜空がきれいだったり誘惑もなくて仕事に集中できるというメリットもありますよね。

ーーたしかに……。宿泊部屋は飲食禁止ですが、シェアライブラリーは24時間飲食や仕事などで利用できて、いつまでも長居しちゃいますよね。

岡村さん:そうですね。前回滞在したときは朝5時まで仕事して寝るというのをしたこともありましたね。あと、丸テーブル席があるので複数の仲間と一緒に仕事もしやすいですね。作業に集中したいなら、めちゃくちゃ最高の環境だと思いますね。

ーー滞在中は、どのように過ごしていましたか?

岡村さん:オフの時間では、校庭でバーベキューや手持ち花火をしたり、あと室内にある卓球とビリヤードで遊んでいましたね。また、レコーディング室があるので、動画制作する人やYouTuberの方にもおすすめですよね。

▼LAC法人会員について

LAC田川は「多様な人が集まり、相乗効果を作れる場所」

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▲インターンの糟谷春香さんにも撮影にご協力いただきました!

ーーLAC田川を使ってみて、どのような効果がありましたか?

岡村さん:うちのインターンは、いろいろな職種の人に出会えるのが面白くて刺激になり、またLACの会員という共通点があるだけで初対面の人ともすぐに打ち解けることができたと話していましたね。

僕としては、生活コストを下げられるという部分で面白いなと思いましたね。あと、作業効率があがって、めっちゃ仕事するようになりましたね(笑)
また、LACに滞在することで、その土地の食べ物や観光地を発信しようと思うきっかけになったり、いろんな人と出会えるのも効果としてはあったかな。

ーー他のコリビングサービスと比較しても、費用面は安いのでしょうか?

岡村さん:そうですね。LACは27,500円なので安いですね。また、LACは仕事に適した環境が整っているのが特徴ですね。

ーーワークスペースが使えるのが魅力ですよね。

岡村さん:一長一短ですよね。率直に話すと、僕のライフスタイルではLACだけで完結することはないんですね。東京にいるときは、僕が運営するシェアハウスに滞在するし、作業に集中したいときはLAC田川に行ったり、人と会う約束があるときは、市街地でかつお酒を飲むこともあって車の運転ができないのでHafH (ハフ)というように、用途に合わせて使い分けています。

ーー今後の展望について教えてください。

岡村さん:個人の目標は、旅の良さを広めることですね。僕自身は、旅で人生が変わりました。海外では、常に想定外のハプニングが起こります。特に一人旅だと自力で解決しないといけません。そういった経験をすると、トラブルに強くなってかっこいい大人になれると思っています。今の若い人は、海外渡航率やパスポート所有率も減っていると聞きます。一生かけて、特に若い世代に安全で楽しい旅を広めたいなと思います。

会社としての展望は、NOMAD TRIBE(ノマドトライブ)という枠組みを使ってノマドワーカーの人やなりたい人を集め、これから新しく立ち上がるLAC拠点を含め、その周辺にある観光資源の再発掘や発信をして盛り上げていきたいと思います。

いつでもどこでも働けるようになりたいと思っている人には、LAC会員になって僕らと一緒に働いてもらい、いつでもどこでも働ける生き方ができたら、今度はNOMAD TRIBE(ノマドトライブ)に所属していただく、と。
この循環ができれば、ノマドワーカーの人たちも仕事に困らないし、会社の規模も大きくなってうれしいし、LACも盛り上がるのかなと思います。一緒に頑張れる仲間を日本全国に増やしていきたいなと思いますね。

▼LivingAnywhere Commonsホームページ

《ライター・俵谷龍佑

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