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「チーズケーキで生きていきたい!」人との出会いを通して夢に近づく|LACユーザー・高校生パティシエ すばるさんインタビュー

場所やライフライン、仕事など、あらゆる制約に縛られることなく、好きな場所でやりたいことをしながら暮らす生き方「LivingAnywhere(リビングエニウェア)」。そして、それをともに実践することを目的としたコミュニティ「LivingAnywhere Commons(以下 LAC)」。

2022年12月8日から3週間、LAC和歌山の拠点GueshouseRICOで高校生が期間限定カフェを開きました。看板メニューは手作りのチーズケーキ。

今回紹介するのは、そんな素晴らしい企画を実行した高校3年生のすばるさんです。
東京在住のすばるさんが、なぜ和歌山でチーズケーキのカフェを開いたのか、そこで得られたものは何だったのか、などを伺いました。

夢はキッチンカーでチーズケーキ! 人とのつながりが導いた和歌山でのカフェ

ー東京で暮らしているすばるさんが、和歌山のLACでチーズケーキを販売することになったのはどういった経緯ですか?

きっかけはLAC横瀬コミュニティマネージャー・新堀さんのお知り合いからの紹介です。
新堀さんと母が知り合いで、以前に一度LAC横瀬でチーズケーキを販売させてもらったことがありました。
そこでのチーズケーキ販売や僕の将来の夢を知った新堀さんの知り合いが、今回LAC和歌山と僕を引き合わせてくれたんです。

ーなぜチーズケーキを販売しようと思うようになったのですか?

実は僕、将来はキッチンカーでチーズケーキを売っていきたいと思っているんですね。

というのも、僕は何かに縛られるのではなく、自由に生きたいと思っているからです。さらに言えば、景色とかもすぐに飽きちゃう性質なので、自分が見る視点というのを常に変えていきたい。テレビとかSNSにはでていないけれど、世界にはすごいところがあるじゃないですか。僕の中ではいろいろなところの景色を眺めたり、星や海を見ることが大切なんです。

中1のころ、親戚のおじさん・おばさんとキャンピングカーで旅行をしたことがありました。それがもう楽しすぎて、すごく印象に残ったんですね。

そこから「キャンピングカーと料理を一緒にできたらな」と思っていたのですが、キャンピングカーと料理人を足したらキッチンカーしか出てこない。キッチンカーという職があるんだと分かった時「それがやりたいんだ! 」と確信しました。

キッチンカーだったら世界を旅しながら、世界のいろんな人に自分のケーキを食べてもらえる。それにいろんなところを見ることもできます。
これまで、チーズケーキは僕にとって単に「一番好きなケーキ」でしかなかったんですね。でも今は、将来チーズケーキで生きていきたいと思っています。

好きなことだから、大変なことでも楽しい! ケーキ作りで心が整う

ー出店するにあたって何か心配なことはありましたか?

これまでにもチーズケーキの販売は何度かやったことがあったのですが、今までのチャレンジは1日だけだったんです。1日だけだから文化祭の気分。今回は3週間ぐらいだから全然違うんです。緊張はもう凄くて、出発前はとても怖くて仕方なかったです。

さらに和歌山は、知っている人が誰もいない場所。右も左も分からない場所で僕が作ったチーズケーキが本当に売れるのかと、とても心配でした。

実際、最初に和歌山についた初日は困ったことしかありませんでした。材料を買おうとしても、知っているスーパーが一軒もなくて・・・。唯一知っていたのはセブンイレブンくらい。生クリームをどこで手に入れたらよいのかと、本当に困ってしまいました。

ー随分大変だったのですね。

たしかに材料の仕入れや慣れない調理設備には戸惑いましたし大変でしたが、全然つらくはなかったです。

和歌山でも夜おそくまで作業をしていたのですが、全然疲れなかったんですよ。それはケーキを作っているときだけは、いつも通り家でケーキ作っているのと同じ気持ちになれるからです。

自分の好きなことであれば、どんなに大変なことでも楽しいんですよね。

思いがけない来店客が。人との出逢いを強く実感

ーどうやって集客したのですか?

SNSです。僕も結構SNSのストーリーにアップしていましたし、GueshouseRICOのSNSでも宣伝していただきました。

僕があげたSNSを見て、大阪の大学に通ってる先輩が友達を連れてきてくれたり、高校の同級生が来てくれたりしました。

普段、寮から通っている同級生の実家は岡山。冬休みに実家の岡山からわざわざ和歌山まで来てくれたんです。それはそれはもうすごく嬉しかったです。

それから、和歌山の大学に進学した先輩がいたことをふと思いだし、連絡をとってみました。そうしたら、先輩が大学で宣伝してくれたんです。その後、和歌山大学の大学生が何人もきてくれました。

最初は「僕が作ったケーキなんかを人様に売れるんだろうか」と思っていました。でも、いざやってみると結構みんな「美味しい」と言ってSNSに上げてくれて。そのSNSを見た人がまた来てくれて・・・。「本当にやってよかった」と思いました。

不安は消せないけど、やってみれば何とかできる

ーたくさんのお客さんが来店してくださったようですね。今回、うまくいった要因はどういった点にあると考えていますか?

「高校生が3週間しかやっていないお店」という点が、お客さんの「行ってみたい! 」という気持ちを盛り上げたみたいです。

「まだ高校生なのに、こんなことをしているの! 」「凄いね」って本当にめっちゃ言われました。褒められるのでとてもうれしかったですね。

今は「高1ぐらいから和歌山に行って売っておけばよかった」と思っています(笑)。

ー今回の挑戦で、何か発見したことはありますか?

こんな若者が言うのはおこがましいですけど「何歳でもなんでもできる」ということです。僕も初日は不安しかなかったけれど、不安を取り除くのは無理だと思っています。だから知らない土地でも不安を持ったまま行くしかないけれど、行ったら意外とできるんです。

人脈も同じで、最初は知り合いは誰もいなかったけれど、まず和歌山の大学生の友人ができ、次第にご近所さんでも知り合いができていきました。日にちが経っていくごとにどんどん不安はなくなって最後の方は本当に、ずっとずっと楽しいって感じでした。

やってみれば本当に何でもできちゃうんだなっていうのを感じました。

──今回3週間のカフェオーナーにチャレンジした、すばるさん。次はもっと長期滞在して知り合った人との交流を深めたいと、さらなる挑戦にも意欲的です。LAC和歌山など限られた場所の限られた期間にしか食べられないチーズケーキです。将来の夢をのせたすばるさんのチーズケーキを見かけたら、ぜひ召し上がってみて下さい。

《ライター・かみきち》

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