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銀と金 読了(福本作品最高傑作?)

LINE漫画で無料で6巻?まで読めたから毎日楽しく読んでました。
今日ようやく6巻まで読んだのでそれ以降は全巻買って最後まで読んだ。

概要

競馬場でタコ負けした森田鉄雄は平井銀二という怪しい男に声を掛けられる。銀二は政界や大企業の社長に顔の利く闇世界のブローカーで、自身の相棒として見込んだ森田に様々な闇の仕事を与えいく。

本作のテーマは勝つためなら何をやってもいいのか?だと思う。多分

背景はない

冒頭のコマは大企業の社長の息子達が親の金に物を言わせてポーカーの相場を吊り上げて一般人相手に勝ちまくってたのを見た森田が横から大金を出して撃退したシーンのセリフ

大企業の息子「お前はどこの企業の息子だ!?」
森田「名前は森田鉄雄ー背景はない・・・!」

森田は自分の才覚で稼いだ金で大企業のドラ息子達のふっかけ(親の金)を退けたんだからかっこいいよね

この二人は同年代だが
肩書きだけの人間と肩書きのない実力者の対比がかっこいい

差別されたんだ

金のために悪人を守るのが正しいことなのか、そこで迷う森田を見ている心苦しくなった

競馬編

ナリタブライアン、マヤノトップガン、タヤスツヨシ(1995ダービー馬) などの名前をいじった当時の名馬たちと岡部幸雄の名前をいじった騎手が登場。農林水産省(JSA)のトップ?と300億かけて、G2レースに両陣営それぞれが6頭ずつ馬を用意して、1着馬を出した方が300億を得ることができるといった勝負をします。

JSA側はコネと権力によって歴戦のG1馬を自陣営に引き込むことができる一方で、コネの無い銀二たちは強い馬を用意できない。
しかし、厩務員や若手騎手などJSAの強権に不満を抱くものを味方に出来、さらにはトップジョッキーの岡部騎手と彼を慕う騎手たちも自陣に引き込むことに成功するが・・・

名馬不在の中でどうやってJSAに勝つんだろうか?最後の最後までワクワクしながら読みました。競馬好きなら必見です。

福本作品の最高傑作かも

カイジもアカギも黒沢もゼロも読んだが数多くの名作を生み出した福本伸行先生の最高傑作かもしれない。とにかくテンポがいい。

最近のカイジも面白いとは思うけどギャグっぽくてこの頃とは作風が違いすぎる

24億逃亡編は40代独身のキャンプおじさんを小馬鹿にしてたり、スポーツカーのオーナーは残念な見た目が多いというナレーション入ってたりと、弱者を見下す傾向があるんだよね

デビュー後何年かはカイジのような弱者だった福本先生も人気漫画家になるにつれて帝愛のような強者側になって、弱者の心境が分からなくなった・・・
という考察があって説得力がすごかった

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