好まれるのが嫌いだった
利巧になれない衝動を
魔法少女は撃ち放つ
歌ってると奇跡を信じれられた
時が過ぎることも
強引に捻じ曲げて許されたかった

怖いから誰よりもつよがりで
理性が砕け散る舞台から
魔法少女は飛びかかる
歌い続ける自分を「僕」と名付けて
倒錯した宴
Go ahead そのさまに ひとが集まってきた

転がりながら舞い唄う
理想とするもの 少しずつ
魔法少女は手に入れて
疑わなくて済むもの 作り上げようとした
鳥籠に気付かないまま
塵屑のような自分を許しそうにさえなった

ここにいる人たちが好き、と
理由は不明なままだったから
魔法少女はうつむいたけれど
うれしくてこぼれおちてしまった
閉じ込めてきたなにか
誤魔化してしまえればよかった？

この想い崩すほどに唯
理解されたくて身を投げた
交わるよりもいいことが
生まれ変われば叶うと完全に間違えた
飛び降りてく最中
五線譜を埋めつくすのは僕の、なのに

この僕を殺すのは誰だ？
RebornではなくRebootで
魔法少女は撃ち尽くす
生まれ変わりは僕とは違うから
閉ざされゆく現世
強引に幕を下ろして少女は消えた

ごめん…残響が消えずに
時が過ぎ去っていくけれど
撃ち抜かれた感動は嘘じゃない
まためぐり逢う日が来たら
理性が吹き飛ぶまま どうか
心おだやかでありますように

◆　◆　◆　◆　◆

膠着したまま随分と時は流れ
live without you.
魔法少女は忘れ去られ
薄汚れた世界が加速するなかで
突拍子もなく前奏が始まって
強引に彼女は叫び歌い始めた





Shôya / 想流夜 彩乃