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Break Cover

背中に突き立つ刃 悠久に化けていた“時間”が正体を明かす もう この瞬間に鼓動は止まる もう この刹那に息は途絶える おまえの魂に闇が射して 街は光に包まれる 壁を殴りつける夜と壁に立ち尽くす朝 予感にふるえながら おまえは 恐怖から逃げ出して 命の意味を失くしている 俺が見えないのか すべてが塗りつぶされた闇の中でも うつむかなければ その眼は前を見ているのに 射し込む光に顔を上げれば また背中から刺される 何を信じればいい? 卑怯なだけのこの世界で 俺の声は おまえ

    • Security

      セキュリティって何 パスワードを忘れた方は、って なにもかも忘れたよ 危ないなら矢印でも付けといて ココって なんて思ってたら 知らない奴が あたしの答案に 正解らしきものを書きつけて笑ってた 自分じゃないもの背負って どうせうまくいかないと思いながら わけわからないものと戦ってます 善良な市民じゃないけど 神様仏様 痛みは速達で届くのに 願いは無視されたままな気がします ちょっと聴いてる? セキュリティの問題ですか 弱みを見つけれたら最後 秘密を暴き出して高笑い 名探偵

      • Order?

        好きな絵をずっと見ていたい この先にもっといい絵があるよ、とか すべての絵を見ないともったいない、とか そんなことに惑わされない 好きな歌をずっと聴いていたい もっとカッコイイ音楽がある、とか 多くの人に広めたほうがいい、とか そんなの感じるままでいい 好きな物語をずっと読んでいたい もっと人のためになることを、とか 多くの学ぶべきことがある、とか そんなの気が向いたときでいい いつも微笑みを浮かべてること 間違っていないと信じて ほんとは反論できないだけで 自分に嘘つ

        • closed sky

          倭に時は流れて 静寂のなかで見いだされる膨大な微か 詩も無き人の熱は誰へと伝わったのか もしも自分が在るとしたら何が残されるのだろう 何ものにもなれない馴れ合い 人を利用するだけの輩にはなるまい もしも命に限りがあるなら如何に生きるのだろう 吾唯足知と説きながら 人の足りなさを責める輩にはなるまい 倭に時は流れて 騒乱のなかで見いだされぬ大切な何か 今は過去でしかない未来 もしも心が傷つくのだとしたらどう見つめるのだろう 正義の旗を振りかざしながら 未

        Break Cover

        マガジン

        • Power
          14本
        • Peace
          6本
        • Shock
          2本
        • Sentimental
          17本

        記事

          Dear 魔法少女

          好まれるのが嫌いだった 利巧になれない衝動を 魔法少女は撃ち放つ 歌ってると奇跡を信じれられた 時が過ぎることも 強引に捻じ曲げて許されたかった 怖いから誰よりもつよがりで 理性が砕け散る舞台から 魔法少女は飛びかかる 歌い続ける自分を「僕」と名付けて 倒錯した宴 Go ahead そのさまに ひとが集まってきた 転がりながら舞い唄う 理想とするもの 少しずつ 魔法少女は手に入れて 疑わなくて済むもの 作り上げようとした 鳥籠に気付かないまま 塵屑のような自分を許しそうに

          Dear 魔法少女

          Last wish

          落とされたギロチンの刃は 前髪を揃えただけさ どうして きちんと縛りつけてくれなかったのさ? 眠り薬でもいいさ 臆病な心さえ眠ってしまうのなら さぁ もう一度 優しい笑顔で吊し上げてくれ! 毒入りジュースでもいいさ その代わり 口移しで飲ませて……最期のお願いだ 失くした薔薇は鮮やかで 僕に流れる血も同じかどうか 知りたくて仕方ないんだ 少しの傷じゃダメさ その色とは違っていたから この首を落とせば 同じ色が見れるような気がしたのさ 恐がりな もう一人の僕が 泣きなが

          Last wish

          Runaway

          嫌なこと苦しいこと 理由がわからないこと 理由がわかりすぎること 反論できないこと 失敗ばかりすること あまり良い人間じゃないこと 責めたり反省したり改めようとしたり 慰めたり励ましたり何も考えなくなったり 枕に顔を埋めて叫んだ それは並列世界に転生した産声だ 明日起きたら何もかも変わってる そんなこともあるよって そんなことないよ いろんな人がいるよって こんな人いないよ ちょっとしたドキュメンタリーに胸がぬくもったり あの人と好きな歌が一緒だったり ごはんが美味

          Runaway

          Resist

          唇が小さく震える…… もしも屈することで救われるのなら 私は滅ぶことを選択します そして滅ぼされるのなら 私は私を祝福します 説明のできない直感に従うなんて 前時代的かしら その正義にざらついた何かを覚えるなんて 罰が当たるかしら 何も考えずに心を文字にするなんて 野蛮すぎるかしら その笑顔を壊したいわけじゃないなんて 独裁すぎるかしら 一点の曇りの無い空に 一本の紅い矢を放つの すぐに軌跡は消え 結果をめがけて 黒い矢が空を覆うけれど もしも屈することで救われるの

          Princess

          手の中に世界は映るのに 時代は勝手に廻る コミュニケーションにがんじがらめ いびつさに慣れた Beatless Heart イヤなものもスキなの? 生きるために理屈が増えて 自分の言葉 忘れちゃったの? Rage in my heart 不良品になりきれなかった粗悪品 いい顔して誰かに買われていきな Splinter to heart 刺されて痛いなら泣いてみな 舐めてあげる 愛してるんだから Birthday 来るたびに 夢中になっちゃいけないことが増えてくね “Ho

          Princess

          推理小説

          本棚の一番下 横積みになっているものを 機会を逃した本と名づけて 昨日はどうしても新しいのが欲しくなった 明智小五郎とか怪盗ルパンとか それは小学生の頃 でも そんな気分で本屋に入った 裏表紙のあらすじとかプロローグとか 勝ち残った4冊の候補作 最終選考は主人公の名前にした 手に取ったのは 新書477ページ千円の本 部屋に一人きり 山積みになったやるべきことを ためらわず棚に放り上げて 今日はこうしようと決めていた 暗号文とか密室トリックとか 時々ページをめくる指を

          推理小説

          時の沙

          時の沙に埋もれてしまう切なさ それでも 好きか嫌いか 聞かれたなら 迷わず、好き…… 時の沙に見え隠れする優しさ それでも 許すかどうか 聞かれたなら 迷わず、許さない…… 水晶の迷宮にいるみたい 透き通って見えても 辿り着けない 前へ前へと逃げてる 後ろへなら迷うこともないだろうけど 時の沙に揺れ動いた真実 それでも 愛か憎しみか 聞かれたなら ……… Ayano / 想流夜 彩乃

          時の沙

          ウサギ

          メロスになれない、なりたくない ウサギになりたい 疲れ果てるか 熱が冷めるか そうして眠る時間は 太陽の半分近くを亡きものにする 誰かのためにしてるわけない そうして失敗すれば 二度と油断しない心で生きられる メロスになれない、なりたくない ウサギになりたい 今は今だけ、としか感じられない そうして目覚めれば 左眼は小学校のころ飼ってた動物のようだった 今度はカメを相手に全力で走り切る ウサギになりたい Shôya / 桂木 沙樹

          ウサギ

          洗練された悪の心を召し上がれ テーブルには 血色のクロスをかけて 銀色の皿に 私の心 黒色のアルコールを添えて ゆめうつつなキミを連れ 椅子に縛りつけて 口移しであげる 晩餐という名のXXX キミのまわりの 罠に気をつけて そのひとつにでも触れれば キミは人を失って 虜になる……この私の …… 洗練された悪の心を召し上がれ ここは風の吹かない ユートピア けだるさはいつしか悦びに そして太陽を見ることを失くすわ 私のてのひらが指先が舌が キミのすべてになって 虜に

          RUN & RUN

          卒業、就職、結婚… 少しずつ方程式が見えてきて 諦め、従順、防御… それが利口な生き方みたいに思えて もう自分がやっていること 危険すぎるって 怖じ気づいた、そうなんだろ? RUN & RUN カッコつけろよ RUN & RUN 何やっても色々言われるんだし RUN & RUN 胸張って答えろ 常識、社会、現実… 生きていくために必要以上なものなんて 帰省、再会、友達… 分不相応? 周りと違う? そうじゃないだろ 誰もができないって馬鹿にしたこと おまえはできるっ

          RUN & RUN

          Use up my life

          不意に落ちてくる想い出たち どんなに拾い集めても 懐かしさで埋め尽くすことなんて できないから 押しつぶされそうな時のなか どんなに瞳を凝らしても 明日を見透かすことなんて できないから 今日の自分を使い果たしてしまえ 今日が明日の続きであるために 今日の自分を使い果たしてしまえ 生まれてきた意味なんて知らないけれど 生まれてきてよかったと思えるように 自分は自分で感動させなきゃ よかったなんて思えないから Shôya / 桂木 沙樹

          Use up my life

          Code Fix

          足がかりのない垂直な壁の前で あとどれくらい此の手はつかめる? そう言って悪魔はボクの手を取った あとどれくらい此の足は進める? そう言って紹介された機械の体は高価すぎて 買えないボクに勧められたのは機械の心 怒りも哀しみも消えるコードを打ち込んでやるよ 刺されようと斬られようと 頬につたうものも無視して 澱んだ風に何年も時が経って アルコールを飲んだ夜だけ 翼にあこがれて 今日を無駄に使い続けても それなりの暮らしに満足してた でもある日突然気づく 鼓動は生身の体に仕掛

          Code Fix