三十
先日、三十歳になった
「三十にして立つ」と孔子は言ったが
私の現実はどうだ
学はなく
経験もない
資力もなく
稼ぐ力もない
身体は小さく
流行り病にやられている
熱が出て喉が痛み、コンコンと咳が出る
二十代を思い返す
後悔の日々
どうにもならなかった事
惨めな気持ちで気がやられそうだ
流行り病から回復し、私は外に出た
七月の空、梅雨は明けて熱気が身体を包む
少し歩くだけで汗が滴り落ち、Tシャツに染みを作る
この暑さを感じる限り、生きることを止めてはいけないのだろう
そう思いながら、私はいつまでも歩き続けていた
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