『ポエティカル行路』 2023.11.20
2023.11.20(川沿いの道を行く)
今日は荒川沿いの道を歩いてみようと思う。
あまり進んだ距離には縛られずに歩いてみる。
視覚的なことよりも歩いている時の体の感覚を大切にしたい。
江戸川橋で肉そばを食べて腹ごしらえ。
有楽町線に乗り込み新木場へ。
新木場に着くと、湾岸線の誰もいない道を歩き始める。ここは普通歩行者は歩かない場所なのだろう。
海の匂いがする。
歩道が閉鎖されているため湾岸橋を渡れないかと思ったが、反対側の歩道を歩くことが出来た。
さぁ、川を越える。
橋の上、海に向かって強い風が吹いている。
いきなりハイライトがやって来た。
絶景。
荒川の雄大さと、ふと空に浮くかのように現れた海の神秘。心地良く頭が冷え、素晴らしい旅の始まりとなる。
対岸へ渡ると、荒川沿いを新小岩のへ方へ歩き出す。
歩いているとだんだん頭の中がからっぽになっていく。そのための道と言ってもいいほどに荒川沿いの道はぽかんとしている。
でもまぁ、完全にからっぽになってしまうということは生きている限りにおいてないのだろうけど。
荒川に並んで流れている中川に沿って歩く。
こんなに美しい景色の中を歩いているのに誰ともすれ違わない不思議。
東京は本当にいろんな表情をもった街である。
時にからっぽになって言葉を失くしていくこと、それは豊かに言葉を持っていることと同じように大切だと感じる。
川べりの景色がそんなことを僕に語っている。
今日の目的地、新小岩に着く。
ちょっと早めの夕食を食べ、街灯が灯る頃帰路に就く。
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