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その結婚、契約ですか?

結婚生活が続く中で、いくら夫婦でも、いや夫婦だからこそ、その関係の中に「波」が訪れます。

「亭主元気で留守がいい」
私と同世代の方は、子供の頃に聞いたことのある言葉だと思います。
調べてみると、今から31年前の1986年に、防虫剤大日本除虫菊〔株〕『タンスにゴン』のテレビCMから生まれたフレーズです。

まさにこの言葉は、関係性の波の1つ、と言えるでしょう。

この言葉を使う夫婦の背景は、結婚して十数年たち、仕事ばかりで家に帰ってもゴロゴロするだけ、特段家事育児をするでもない夫。
むしろ元気に働いて家にいない方が妻は精神的に楽。
夫は元気に働いて、家のために金を持って帰ってくれるだけでいい。
夫のいない自分だけの世界を楽しみたいという妻のしたたかさも表現しています。

けれどこれは、夫は外、妻は家、という構図だった31年前の話し。
ある意味、この先も会社にいる事さえ出来れば定年まで安泰であった平和な時代だからこその、CMだったのであり、当時の夫婦の関係性の波の1つとして表したものでした。

共働きが、片働きを大きく上回っている現在は、どうなのかというと、関係性は変化してはいますが健在です。

・自分も仕事をしているのに、家事育児の担い手がほぼ自分のみ
・家事育児をやらないわけではないが、自主的に行うかというと、言われないと動かない夫への苛立ち

家事育児の担い手と考えずにいた方が、ヘタに期待すると自分の精神的ストレスが増える。
だったら元気に働いてくれて、妻の手を煩わせないでくれる方がいい。

当時よりもさらに殺伐とした空気を感じるのは、私だけではないでしょう。

何のために結婚したのか、
1人より2人の方が経済的に有利だから結婚したのか、
働きやすくなったとはいえ、まだまだ不利な立場になる女性の生きる術として結婚したのか、
私はお金も稼ぎ、家事も育児もする家政婦なのか、
私の価値は、彼にとって何なのか、
お互い、不利な生活にならないよう生きて行くためだけの契約なのか?…

亭主元気で留守がいい、そう思ってしまうこともあるかもしれません。

私自身も以前ならば共感している部分もあったのですが、
これって妻が自分のことを棚に上げすぎてないか?
と考えるような出来事がありました。

人間ですから、少しでも自分を守りたい、正当化したいと考えてしまうことはあります。
契約のもとに結婚した悲劇のヒロインなのよ私、と思えば少しは気持ちも楽になれる気がするかもしれない。
でもそこ、ちょっとストップしてほしいんです。


彼のいない10日間


少し前に、こんな記事を書いたのですが
【もう旦那さんにギューしないなんて言わないよ絶対】

夫が出張へ出掛けるまでは、
「うーん!10日間羽伸ばせるんじゃなーい?!」
と浮かれている部分がありました。

・夫の帰宅を待たなくて洗濯機を回せるから、早く家事を始められる
・夕飯を彼用にトレーに用意する必要がなくなる
・夜は気を使わないでパソコンを開けて仕事ができる

結果、どうだったかというと…

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