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ちびくろサンボ 6/30

まいどです。
今日の絵本は一時期発売禁止にもなっていした「ちびくろサンボ」。模写は夢のようなラストシーンです。

ちびくろサンボ
作: ヘレン・バンナーマン
絵: フランク・ドビアス
訳: 光吉 夏弥
出版社: 瑞雲舎

【あらすじ】
ちびくろサンボはおとうさんとおかあさんにもらった服でおしゃれして、お散歩に出かけました。しかし、ジャングルでトラと出会ってしまいます。トラに食べられそうになるサンボは買ってもらったばかりの上等な服と引き換えに命拾いしますが、次々と別のトラに出くわして、とうとう もらった服のすべてがなくなってしまいました。そこに先ほどのトラたちが喧嘩しているところに遭遇してしまいます。

【感想】
ちびくろサンボと言えば、やはりぐるぐるまわったトラがバターになって、そのバターで作った山のように積み上げられたホットケーキほど印象的なものはないと思います。そもそも ぐるぐる回りすぎたトラがバターになるという発想が奇妙でかつ、ものすごい突拍子もなくて衝撃的でした。
それなのに、あの天高く積み上げられたホットケーキがなぜあんなにも美味しそうに思えたのでしょう。
両親にもらった上等な服を着て、お散歩に行くというご機嫌さ具合が南国の陽気な雰囲気と、サンボの喜ぶさまがあらわれているように思います。
そして、今読むとちびくろさんぽのポップでカラフルな原色の絵は一度見たら忘れられません。現代アートのような色使い。黒人やジャングルが鮮やかに描かれていて素敵です。絵本は、お話もそうですが、やはり絵もキモの部分だと痛感します。

【雑記】
心に残る一文…ちびくろサンボは、赤い上着と青いズボンに、紫色の靴を履いて、緑の傘を差して、ジャングルへ散歩に出掛けました。

このお話では強く「ほっとけーき」というワードに心ひかれたものです。[どんだけ食いしん坊やねん]
山のように積み上げられたホットケーキなんて、お菓子の家に匹敵するくらい子供の夢の具現化やないですか?
結構好きな本やったんですけど、これが一時期絶版になって、どこを探しても売られていない時期がありました。差別的だということが原因らしいです。現在、販売されている本は一部改変されているそうですが、子供のころに読んだ記憶では、どこをどう読んでも差別的なことなど書かれていなかったと思います。

個人的な意見ですが、「差別的だから」といって色んなもの(特に童話や昔話)や表現が改変されるのは残念なことだなと思うてます。作品・作家に対する尊敬の念はどこへやら?本当に差別的な意味で書かれているならいざ知らず、その頃の時代背景が垣間見えたり、作家の描きたいことを読み取ったりするのには原作のままが一番だと思うからです。
ちびくろさんぼが発売禁止になった頃より、さらに今はもっといろんな規制が強くなったように感じますが、逆にそれだけ差別意識そのものが高くなったんじゃないかなと思う今日この頃。
童話や昔話くらいおおらかな気持ちで読みたいもんです。

今日もたくさんあるnoteの中から最後まで読んでくださってありがとうございました。


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