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スペイン夏の陣2023(10)〜トマティーナ〜

さあ戦いの日😎

ホテルはチェックアウトして

荷物を預かってもらい

いざ決戦の地へ


バレンシアからトマトまつりが開催されるブニョールBuñolという街へは

バレンシア近郊線Cー3で行くことが出来る


Cー3線へは

地下鉄1号線、2号線、7号線が通るサン・イシドロ駅Sant Isidreで

乗り換えることが出来る


時刻表を調べると1時間弱でブニョールへ着くので

11時に始まるというトマティーナなら9時台に着くぐらいがいいかな

であれば8時台にサン・イシドロ駅を出る電車でいいか


ということで8時くらいにサン・イシドロ駅について

電車が来るのを待ってたら

時刻表では8:07発の電車がなかなか来ない


その次の電車は8:46発があるが

もうその時刻に近づいてきた


なんで来ないんだろ~とは思ったが

こういうのは外国ではあるある


駅員もホームにいるし

多分遅れているだけだろうということで

のんびり電車が来るまで待つ


あ、きたきた


ホームには地元の人が少数と

トマティーナに向かう人が居る
(この違いははっきり分かる😂)


まだこの時間だと

ホームがごった返すほどではないけれど

その中にも既に日本語を話している人が複数いる


日本人結構来てそうだな〜


乗り込んだ電車がブニョールに近づくにつれ

さらに続々と人が乗り込んで来て


電車が妙なテンションに包まれていく

ブニョール駅に到着すると

当然みんな一斉に降りる


小さな街なので駅自体もそう大きくなく

バレンシアは退出時も改札を通らねばならぬので

ホームが押し合いへし合い状態になり

10分ぐらいかかってようやく改札から出られた

ごった返すホーム
やっと出られた😅


トマティーナは

その奇異な様子が世界に報道されるので

スペインのお祭りの中でも

とりわけ外国人に人気が高く

世界中から観光客がやって来る
(自分もそのうちの一人だけど)


トマト合戦が行われるのは街の中心部で

そこに入るためには入場料を払ってリストバンドを入手する必要がある


ってのを事前に見ていたので

ネットで購入できるところで申し込んでおいた


申し込みにはいくつかの選択パターンがあって

基本的には街のお祭りなので

おそらく夜通しパーティーなどやっているであろうと思われる

◯パーティ参加+トマティーナ入場とか

◯ゴーグル+トマティート入場

◯ Tシャツ+トマティーナ入場

などがあった

トマティーナTシャツ🍅


トマティーナ入場だけのものは既に売り切れ

仕方ないから次に値段が安い

ゴーグル付きの申し込みを行っていた


ブニョール駅について

リストバンドがもらえるという

ミーティングスポットとやらに向かっていたところ


大通りが分岐しているところに行列ができていた


一旦街の様子を伺うために行列には並ばず

大通りをそのまま歩いていくと

ミーティングスポットから段々遠ざかって外れていくので

おっといけない、と思い

地図を見ながら細い路地を戻っていくと

テントがあってなんかワイワイやっている


あ、ここがミーティングスポットか

逆から来た感じね


よしじゃあこの行列をたどって並ぶとするか

と歩いていくと

さっきの大通りの分岐のところに戻って来た

うーん、こんなに並んでるのか

まあ1時間コースかなと最後尾についた

延々とつづく行列

ゴール地点を見て来たから

進み具合からおおよその時間が推測できる


並んでからしばらく経って

ふと時計を見ると今10時半

残り10mほどだし

これなら大丈夫かな

ラストスパート!!


ってとこでぱったり進まなくなった

いや11時から始まるんじゃないの?

トマト投げる事前の写真とか取りたいんだけど~

と待ってたけど

残り10分切ったところで

これはおかしいということで列を離れて

ミーティングスポットに確認に行く


するとどうやら

リストバンドが品切れになったらしい


あと5分で追加のリストバンドが到着するから!

と周りで待ってる人達が話をしていた

しかーし

外国でこのような場合

5分で到着した試しはまず無い

トマト投げがどのように行われているかわからないので

バトルエリアに入るためのリストバンドなのか

中に入らなくても外からならみることが出来るのかすらわからない


テントにいたお姉さんに

「写真を撮りたいだけなんだけど、リストバンドいるの?」

と聞いてみる

そうすると

「No(いらない)」と返って来た(→のちにこれは間違いだとわかる)


それならここにいても意味がない

もうこのミーティングスポットはあてにしない


リストバンドを受け取った後みんなが向かう下り坂を降りて行く

標識も🍅かわいいver


そうするとブニョールの中心地っぽいところに辿り着いて

ある一角に柵が出来てて

入場を制限していた


なるほどここでリストバンド見せて入場するんだな


柵の先を覗くけどトマトらしきものは見えない

結局リストバンドがないと

何も見れないことがここでわかったので

リストバンド確認しているおまわりさんに引換券見せて

これ持ってるんだけど

上でリストバンド品切れだって言われた

どうしたらいいの?


って聞いてみると

ある方向を指差して「あっちで聞いてこい」って言われる

そちらの方に向かうとプレハブ小屋があって

なにかの窓口っぽい


引換券見せて

「これ上のミーティングスポットでリストバンドでないって言われたんだけど」

と言ったらお姉さんが

「これは違う団体のものだからここでは変えられないのよ。
 ここで15ユーロで買うならうちのリストバンド渡せるけど」

って言われたので

「それちょうだい」

って速攻リストバンド購入して

やっと柵の中に入れて貰えた
(結局ネットに事前に申し込んだものは無駄になることに)

街の中心地に向かって

でもやっと入れたぞ

とりあえずみんなの歩いて行く方に進んで行くと

なんか建物がビニールシートで完全防備されていて物々しい

段々とおどろおどろしくなってくる😅


徐々に人が流れなくなって立ち往生しを始めると


上からバシャーって水が降って来た


いや一眼レフあるし

勘弁して~と上を見ると

道沿いの建物の3、4階からバケツで狙って水かけてる

すかさず日本の100均で買って来たポンチョを着て

一眼レフは守る体制をとって

スマホは多少防水があるから

このエリアを抜けるまではスマホで撮影する
(ちなみにみんなはスマホをクリアケースに入れて、首からぶら下げて防水対策を行っていた)


建物の上からTVも狙っていて

そこら中で水掛け祭りが勃発している


が、この時点ではまだトマトの気配はない

こんな感じで上から狙われる😅


しかしここに立ち往生していると

バケツで狙われ続ける

水かけて欲しい人は楽しいだろうけど

一旦退却して体制を整えよう


と背の高い外国人の隙間から伸びて見ると

右手に小さな広場がある


身動き取れないここから逃れるにはちょうどいい


「すみません、そっち通して~」

と広場に移動すると

割とスペースがあって

ここはここで子供達とおふざけ外国人が

盛大な水掛けバトルを繰り広げていた


目抜き通りではホースによる水攻撃 & バケツによる水攻撃が続いていて

水がかかるたびに大歓声が上がっている

ここはカメラ保持者は入って行っちゃいけないな

いやでもまだトマト🍅見てないんですけど

広場の建物の壁際に避難していると

おそらく地元のおじさんがカメラを見て

いいスポットを譲ってくれた


ありがとう~っとお礼を言って

かなり高めの位置から取れる自撮り棒にスマホをセットして待機する


どうやら身内の子たちが広場で水掛けバトルをやっていて

たまにおじさんのとこに帰ってきて何やら報告をしている



そろそろ11時45分になる

私はマドリッドに帰る列車の時間があるから

遅くとも12時半にはここを出なければならない


ニコニコして優しそうなおじさんだったので

「トマトっていつ出てくるの?」

と聞いてみると

「12時にくるよ~」

と教えてくれた


よし、と気持ちを新たに周囲を見回すと

「え、え~祭!!」

と何やら見慣れた文字が目に入ってきた

祭りを求めて世界を飛び回る某TV番組でタレントさんがきているあの法被

うわ、TVか??

と思ったら違った


日本の若者グループだった(まじでビビった)

The Japanese
『祭』


かなりのテンションとその出で立ちから

地元の子供達の集中砲火を浴びており


祭りの盛り上げに一役買っていた

やっぱり日本の「祭」最強やな

これぞ日西文化交流や


と後から考えると意味不明だけど

そんな思いに至るほど現場のテンションは高い


そうするうちに12時になって

「ぼんっ」って大砲みたいな音がなって

現場は最高潮

みんなゴーグルを装着し始める


どうやってトマト出てくるんだ

とキョロキョロして待ってると

若干通りの辺りに動きがある

どうやらスペースを空けるような動きになっている

くるぞくるぞ、と思って待ってると

通りの向こうのほうからバスみたいなのがゆっくり近づいてくる

「で~でん、で~でん」

ってバックミュージックが聞こえてきそうな

そのバスの後ろが荷台になっていて

そこに乗っている人たちが道にトマトを投げ入れている


これかぁ~


これから本番の始まりね🤨


広場前にトラックが差し掛かり

自分がいる周囲にもトマト🍅が放たれる

トラックから放たれる弾丸🍅


戦いは既に始まっている

トラックに近いあたりから徐々に世界が赤色に染まり始めている




が、ここでタイムアップ🕐


このままここに居ると

ポンチョがあっても間違いなくトマトまみれ🍅になる


なのでその先のトマトバトルは不戦敗

お世話になったおじさんにお礼を言ってその場を離れる


トラックの通るメイン通りには戻れない

どうやって駅まで戻ろうかと思ってたら

広場の上の方に道が続いていて


柵でゲート作って警察が塞いでいる

ごめん出たいんだけど、通っていい?

と通してもらってバトルエリアを離れると

そこはもう静寂に包まれた普通のブニョールの街


トマトバトルはこれからなので

帰路を辿る人はまだいない

本当はトマトまみれの人の写真が欲しかったけど


あのトマトトラックの様子を見ていると

近くにいないとトマトは飛んでこない


近くまで寄って人波に揉まれたら出れなくなる

バトル終盤で退却すると撤収する人の波に巻き込まれ

混雑すると帰りの電車に乗れないと推測されるので

今回の私の工程としてはこの判断が正しかった


急な坂をヨタヨタと登って

途中住人らしき人に

「駅こっちであってる~?」って聞くと


「ああ、ここを登ったとこだよ~」って返事が来る

いい感じのブニョールの街

帰りはめちゃ急な上り坂
景色もなかなか素敵なブニョールの街


年に一日世界から注目されるこのお祭り

今度はトマトまみれになれる条件で戦いに挑む


と心に誓って

帰りの電車でバレンシアに戻る

ホテルに戻って預けた荷物を受け取り

ロビーにあるトイレでヨレヨレ仕様から普段着に着替えて
(ヨレヨレ仕様:ビーチサンダル、短パン、Tシャツ、ビニールリュック)

高速鉄道のソロージャ駅に向かう


ここでずっと撮影していたので

スマホのバッテリーが底をつきた

やばい

鉄道のチケットはスマホの中にしかない

私は基本的にホテルと交通手段のチケット類は

必ず日本で印刷したものを持ってくる


スマホの電子チケットで事は足りるんだけど、

外国ではいつ盗難にあうか

バッテリーチャージができない状況になるかわからないからね

しかしこのバレンシアは最小仕様で来ていたので

プリントしたものを持ってくるのを忘れてしまっていた


そんな緊急時の対処法としては

スマホ To スマホの充電


いつもデータ通信で使うiPhoneは格安のSIM

でも昔から使ってる電話番号はそのまま使いたいので

電話用の別のスマホがある


緊急時は電話用スマホとiPhoneをケーブルでつなぐと

タイプCからiPhoneを起動できるくらいの最低限の充電ができる


とにかく列車に乗るためのチケット出すまで充電できれば

高速鉄道の列車の中は電源がある
(Cタイプコンセント形式)

あと15分しかない~

と充電しつつ列車で食べるお昼用のボカディージョを調達し

なんとか手荷物検査を通って検札まで完了


5分ほど遅れてやって来たAVEに乗り込み

あとはマドリッドまで無事に到達するのみ


マドリッドの帰りの到着駅はアトーチャ

風車グラナダとしくじれないスケジュールを掻い潜り

行くべきところ、やるべきことは全て果たした


あとは最後のファルキート公演を

無事クリアできれば良い


一旦ホテルに戻り

準備をして最後の公演に向かう

公演の様子はこちら


私がスペイン各地をうろうろと出歩いていた2日間の休みの間に

公演はグレードアップしていた


やっぱりアーティストはすごいな

ファルキート師匠や、師匠の家族たちともご挨拶をして

またね~とお別れ

(続く)

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