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「Lancer of the Year 2023」イベントレポート~ゲストトークセッション【後編】「進む中小企業のフリーランス活用」企業はなぜランサーに依頼するのか~

【「進む中小企業のフリーランス活用」企業はなぜランサーに依頼するのか】をテーマに展開されました。ご登壇いただいたのは株式会社ヌボー生花店 代表取締役社長 山﨑年起さま。モデレーターを本年度Lancer of the yearの受賞者である和田淳志さまとランサーズ 執行役員の後藤が務めました。

▼ゲストスピーカー
株式会社ヌボー生花店 代表取締役社長 山﨑年起 様
長野県で「新鮮で、高品質なお花・植物を提供する地域一番店の花屋」と愛される「ヌボー生花店」。東京の大手システム会社でシステムエンジニア(SE)として働いた後、2010年に2代目社長として入社。現在は長野市内に4店舗(1店舗はカフェ併設)を構える。
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▼モデレーター
和田淳志 様
コンサルタントからデザイナーまで幅広く活躍。「クライアントの成長の HUBになる」という目標を掲げ、ランサー同士でチームを組み、つながることでより高い付加価値を届けることで支持されている。
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>>前編はこちらから

依頼する時の決め手とは?

和田さん)色んな形で提案されてくる方がいると思うんですけど、どんな形で決めているんですか?

山﨑さん)これはさっき(前編で)言ったちょっとやめときたいな、というのを外していくと、大体の場合は残った何名かの方がいらっしゃるか、本当にもう1個しかなくなっちゃうかのどっちかなんです。1個しかない場合は素直に1回お願いのアプローチメッセージを送ってみて、「こういう依頼ですがよろしいでしょうか?」の確認を取るようにしています。

その時のレスポンススピードがあまりにも遅いとか、言ってたこととやってることがちょっと違うとなったら悩んじゃいますけど、概ねそこでもう一回確認を取ってOKだったらそのまま行きます。悩んだ場合は、軽く10分程度で十分なのでWeb面談させていただいて、そこばかりはテクニックというよりも相性もあるので、、ご縁だと私は思いますね。お互いトラブルは良くないので、とにかくトラブルのリスクを減らしていくことだと思うんですよね。

1回でもWeb面談をして、それがスムーズだと何かあった時にもこうやってお話しできると思いますので。私も過去に2回だけなんですが、発注した仕事が放り出されてしまったことがあります。その失敗があったので最近はWebで一度顔合わせをやるようになりましたね。

和田さん)僕も最初はランサーズのビデオ通話とか使って初めてやるお客さんに対して、できる限り僕の顔を見てもらって、お互いどんな人とやり取りするのかをわかった上でやるように意識してます。

プロジェクトとかで提案するときもあるんですが、提案文とは別で直接DMとかも送ったりして、こういった悩みもないですか?という、依頼してるものとは違う部分でも問題ありそうだなと思う部分はDMなどでアプローチして、そこから信頼関係を築くきっかけができたりもします。

山﨑さん)中小企業は特に、どう考えても課題のない会社はないでしょうね。担当者によっても違いますし、表面的な文章だけでわかったつもりにならない方がいいですね。

言語化するのが大事だと受賞なさったランサーさんがおっしゃっていましたけど、全く同じで、結局発注する側も言語化が得意じゃない人もいます。その人からすると一生懸命書いたつもりでも、うまく伝わらない場合もあるので、そういう場合は逆に聞いてもらった方がいいんじゃないかなと思います。

社内メンバーのマインドチェンジにつながった

和田さん)発注して良かったこと、苦労したことを教えてください。

山﨑さん)自分の仕事の改革ができて、会社の仕事改革もできたことにつきます。あとは社内で言うと、ランサーさんも含めていろんな方が入っていただいて社内が動いてるという事実が、従業員にとっても働き方改革のマインドチェンジにつながってる事はありますよね。

日本の人口動態で言うとやっぱり50代が圧倒的に多いわけですよね。私も先ほど「新卒フリーランス」という話を聞いてすごい時代になって羨ましいなと思うんです。私はすごくいい時代になったなと思うんですけど、50代の人たちから見ればちんぷんかんぷんな人もいます。

そういう時、私はまず子供のことをよく心配するんですけど、古典的なマインドになってしまっていると、子供たちもの可能性まで潰してしまう可能性もあると思うんですよね。そうはさせたくないなと思っているんです。

私の責任は、その次の世代の子供たちに、今の時代に合わせた変化やマインドチェンジをしてもらうことだと思ってるので、うちの従業員の人たちがマインドチェンジしていくことによって、次の世代の子供たちに対してもいい影響があるんじゃないかと私は信じてます。

そういった意味もあってチームの中に多様性のある働き方ができる人たちが一人でも入ってくると少しずつ会社は変わってくるんじゃないかなと思っています。

後藤)働き方がすごく変わってきた、まずフリーランスを活用するような働き方や会社の仕組みが変わってきたということですよね?

山﨑さん)そうですね。そういったところのアプローチは中々難しいんですよね。日本の9〜9割5分が中小企業で、全労働者の約7割の人が中小企業で働いている
そこのマインドチェンジや、前に進んでいく気持ちが日本を元気にする最大のところになって、個のエンパワーメントというのが広まっていくと、私は日本というのはまだまだ可能性のある国だと信じています。

発注する側も初期のランサーさんと同様の気持ちで怖いんですよね。とにかく怖い。失敗するんじゃないかっていうマインドで覆われてるといいますか、失敗しても社長だったらまだいいとは思います。でも担当者だったら、これ失敗したら社長になんて言われちゃうんだろう、みたいなになってしまうこともあるので、なんとかその1人目を成功させてあげるというのをサポートしていただけるといいんじゃないかなと思います。

コミュニケーションは質より量

和田さん)一方で、苦労したことはございますか?

山﨑さん)苦労したことはたくさんあるんですが、社内ではやっぱり最初の頃は外部人材を活用することに対する抵抗感は強くありました。

大体の会社が社内のコミュニケーションの大半はリアルでコミュニケーションをして、阿吽の呼吸みたいなコミュニケーションを取っています。そこから外部の人たちが入ってくるとどうしても何かしらのツールを使わなきゃいけなくなります。

何かを伝えるにも一つひとつ文章化しなければいけない。ZOOMでも全員参加して会議とかになってしまいがちです。そんな労働生産性の低いことしてしまったり、慣れてないコミュニケーションの仕方に対して抵抗感を示す方は多くいらっしゃると思いますので、そこは一番苦労するところじゃないかなと思いますね。

和田さん)コミュニケーションという部分で私が意識してることは、言ったことをもう1回相手に言ってもらって、伝わったかどうかを確認しながら進めていくようにしています。
山﨑さんはランサーさんに発注なさる中で、コミュニケーションの仕方で意図とは違う方向にいってしまうなどのご経験はございますか?

山﨑さん)過去にはありましたね。でも結局社内も一緒なんですけど、コミュニケーションって質より量だと思うので、外部だからこそこまめに連絡を取るというか。

こまめに報告するとか、ちょこちょこコミュニケーションが取れてるかどうかはスムーズなやり取りをするために一番大事な部分じゃないのかなと思います。ミスコミュニケーションを防ぐためにちょっとした接点を常に社内の人と作り続けてくというのは非常に重要なことだと思いますよね。

和田さん)今お話を伺って、ランサーにとってすごく大事なことだなと思いました。案件を納品した後にクライアントさんに定期的にその後の成果などを伺ったりして、反応がどう変わったのか?とか、どういう声がありましたか?というのを声をかけることによってまた別の依頼や問題が出てきて次の仕事に繋がったりすることもあります。小さなコミュニケーションの積み重ねがすごく大切で、クライアントさんもそれを求めているんだなというのはすごい感じますね。

発注の際に注意していること

和田さん)山﨑さんが発注の際に注意してることは何かあるんでしょうか?

山﨑さん)これは本当にシンプルで、タスクベースでいつまでに何をという期限を明確にするということですね。何のためにやるのか、いつまでにやりたいのかを自分なりに言語化する。

最悪できなかったら、例えばビデオに撮ってここ見てくださいでもいいと思うんですが、とにかく、目的は何か、いつまでに何をというのを明確にすることは注意しています。アバウトな発注の仕方は今まであまりうまくいった記憶がないですね。私自身がいけなかったんだなと思い反省したので今は注意しています。

社内も結局一緒だなと思ったんです。私はこういう依頼の仕方をしてランサーさんに迷惑かけてしまったんですが、やっぱり自分の依頼の仕方をもう少し明確にできれば選定の仕方も楽になりますし、納期もちゃんと明確にしておけば対応できない方は来なくなります。

よく考えたらうちの社員に対してもやり方は全く一緒だなと。社員になにかお願いする時になんとなくあれやっといて、のようにお願いしてしまうと、認識の相違が生まれます。それを、いつまでに何のために何をやってほしいのかというのを明確にしてお願いができればスムーズに業務が進んでいくんですよね。

今我々の会社では、上司が明確な指示の仕方をしなかったら部下は確認しなさいという約束にしています。明確じゃない指示には、極論部下は聞かなくてもいいぐらいにやっています。そうすると業務の効率は上がって、コミュニケーション齟齬はなくなるので業務としてはミスがなくなってきます

和田さん)目的を明確に示してくれてるクライアントさんというのは作る方としてもプラスアルファの提案もしやすいです。
目的や内容、納期など含めて明確にしていただいていると、このクライアントさんはこれを目指してるんだというのがわかります。そうすると、自分の強みがどこに合わせられるのか、そういったことを意識した提案も増えるんだろう思います。

山﨑さん)何を達成したいのかはとても重要だと思います。結構そこが不明瞭なままで、なんとなくやりたいという人が多いような気もします。ランサーさん側から、逆に目的を気づかせてあげた方が結果的にお金の使い方としては正しいんじゃないかなとも思うので、提案していただけるとクライアントさんとしても安心感や信頼につながっていくと思いますね。


ランサーズ、そしてランサーさんへの期待

和田さん)さまざまな課題を抱えながら、事業を進めていらっしゃる山﨑さんだと思うんですが、ランサーズそしてランサーの皆さんに対してメッセージをいただけますか。

山﨑さん)やっぱり今は厳しい時代で、個人で戦っていかなきゃいけない時代になりつつあるんだと思っています。それは企業も皆さんもそうだと思います。ランサーさんの話を聞いていて思ったんですが、いろいろな苦労を乗り越えていらっしゃいますよね。案件を獲得するというのは、すべての仕事における原点だと私は思っているんですよね。

やっぱりやってみてうまくいかない、お客さんに納得していただけない、なかなか仕事が取れない、自分を見つめ直してどうやってやったらいいんだろうと自分で試行錯誤を繰り返し、結果的に徐々にかもしれませんが結果が現れるようになる。

おそらく、どこの企業もそういう人材を絶対欲しがると思うんですよね。僕はもう新人のうちと言いますか、新入社員にはそういう経験をさせた方がいいんじゃないかと思っています。それぐらい最初は厳しい環境に置かれた上でさまざまな工夫をしていらっしゃる方はランサーさんとしても活躍できるかもしれないし、いろいろな企業に入って、さらなる可能性を広げていくこともあると思うんです。

ランサーズのような仕組みを使って自己成長を図るっていうのは非常にいいことなんだなと皆さんのお話を聞いて感じました。

今の時代、個で戦う時代だと思うので、こういう仕組みでどんどんリカレントされていくことはすごく楽しみだなと思っています。

後藤)ありがとうございます。山﨑さんから実際に今中小企業の方々が抱えていらっしゃる課題やリアルというところがお伝えできたんではないかと思っています。

ランサーズをご利用いただいたりランサーの皆さんに発注いただいてる企業さんも多くいらっしゃると思います。ぜひ今日のセッションを通して、少しでも何か今後の活動のヒントを持ち帰っていただいて、これからの営業活動や提案活動に活かしていただければと思います。


発注者側の声を聞ける機会はないので良かった!とTwitterや会場でもお声を頂きました♪

さいごに!
ランサーズでは一緒に働く仲間を募集しています!
SEOマーケター
SRE
サーバーサイドエンジニア
人材エージェント

(おしまい)

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