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24/3期-3Q決算発表 ❘ ランディックス(2981)

こんにちは!ランディックスのIR責任者、松村です。
3Qの決算発表について説明させて頂きます。

売上高が伸びずに苦しい決算となりましたが、4Qには販売が確定している収益物件が複数件あり、通期の業績予測は据え置いています。
※タイトル写真は当社の収益シリーズで新しく開発したプロジェクト写真です。

・・・・・・・・この記事は4分程度で読めます・・・・・・・・・

決算サマリ

3Q通過で
売上高 :111.6億円 前期比+7.0億円(+6.8%)
営業利益: 6.5億円 前期比▲6.9億円(▲51.6%)
と厳しい結果となりました。
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決算数値と経営指標サマリ(2024年3月期3Q累計)

売上総利益が低下したことで営業利益が低下しています。
売上総利益率は前期3Qで23.9%に対して、今回は18.2%と大幅に低下(マイナス5.7%)しています。一方で、販管費率は前期11.0%に対して12.4%と上がってしまっているものの、額でいうと昨対比で+20%で想定の範囲内となっていることから、今回の利益率低下の要因は、「総利益の低下=物件粗利の低下」です。

人員を拡大している中で、当社の経営課題として「若手人材の早期立ち上がり」があげられ、その点、営業効率の面でも課題がありますが、それ以上に今回の「利益率の大幅低下」の主な要因は下記2点と考えています。

  1. 資材・人件費高により住宅建築コストが増大し、顧客の購買意欲が減退したことで販売環境が悪化した

  2.  土地価格の高騰により原価が圧迫され利益水準が低下

当社では、注文住宅用の土地およびそれに付随する建築マッチングサービスを展開しており、建物コストと土地価格の上昇はお客様の購買意欲に大きく影響しています。
今期に関しては厳しい見通しとなっておりますが、通期の業績予想は据え置いています。

通期業績予想

業績推移と業績改善方針

以下は当社の四半期ごとの業績推移です。

四半期業績推移

今回クオーターでの売上高は23.1億と落ち込み、利益ベースでは赤字決算となってしまいました。

4Q業績改善の見通し

4Qで既に販売契約済の大型の収益用物件が3件確定しており、今回通期での業績達成(売上高180億円)は変更しておりません。
ラスト4Q目標は70億円程度となり過去最高の四半期業績を目指しています。

当社の収益用レジデンスシリーズは、リリース以降、全件『完成と同時に販売完了』となり高単価・高利益を実現しており、投資家(購入者)の方々より高い評価を得ています。

収益用レジデンスシリーズ

シリーズ物件は全てが建物完成前に販売契約が成立し、投資家(購入者)の方々より高い評価を得ています。東京の城南エリアの顧客ニーズに関するデータを蓄積し、共通項として検出されたデザインを体系化したことで、安定した賃借人付けが実現しており、その結果高い利回りでの稼働が実現しています。当社では「普遍的な価値をもつリセールバリュー(再度の販売)の高い不動産」という開発の基本理念を持っており、投資用不動産においては保有期間中の収益性と将来的な売却益の両面で投資家の皆様に貢献できる物件開発を行っています。

当社収益用レジデンスシリーズリリースより

業績改善の打ち手

当社は従来城南6区(世田谷、目黒、大田、品川、渋谷、港)を中心に事業を展開してきましたが、近年更なる業績飛躍のために事業エリアの拡大を行ってきました。
エリア拡大先における仕入物件の利益率低下によって利益が圧迫されているという実態がある一方、メインエリアでは物件の在庫回転は依然として良好であり利益水準も確保できている傾向にあります。
再度、メインの城南6区エリアに注力し、取引シェアの拡大を行うことで利益水準の改善をはかっています。

当社の事業エリア
エリアごと3Q累計の売上高実績

各種経営指標

当社の3つの競争優位性

在庫期間と確定在庫の積み上がり

一部地域では物件販売で苦戦している状況ですが、当社の営業上の優位性が強い城南エリアでは物件販売状況は良好であり、結果的に全体の在庫期間は良好な水準を保っています。
また、今期は収益物件の仕入れが複数件決定しており、将来的な建物原価も含めた確定在庫金額が伸長しています。
自己資本比率は3Q通過で42.7%となっており、まだまだ積極的な仕入を行い、継続的な事業成長を目指していきます。

在庫期間在庫積み上げの状況

累計顧客データ数(今回修正あり)

3Qにおいて、マッチング精度向上のため、管理データの統合・スクリーニングを実施しています。その結果、累計顧客データ数が減少しています。

【累計顧客データ数減少の理由】
当社の顧客データは、過去に成約した顧客、物件の問い合わせ等により情報を取得した顧客、当社の会員サイトにご登録いただいた顧客情報をベースとしている。顧客データベースの精度向上を目的とし、同一世帯の重複、無効な連絡先、他社での成約顧客データ等を対象としてスクリーニングを行った結果、管理データ数が変更(減少)となった。

※決算説明資料より抜粋
累計顧客データ数の年度推移

紹介リピート率

当社の競争優位性の一つは、高い顧客満足による富裕層顧客層からの紹介・リピート率が高いという安定的な収益獲得基盤があることです。
全成約顧客の30%程度が既存顧客、関係業者、社員等の紹介・リピートで構成されています。

成約顧客の内訳


当社の事業について

ここまで、決算の話をさせて頂きましたが、
「ランディックスを初めて知った!」
という投資家の方向けに当社のビジネスモデルを説明します。

ビジネスモデル図

不動産といっても裾野が広いですが、当社は
「住宅用(実需)不動産」の「売買」を行っており、中でも「戸建物件」に特化しています(全成約のうち80%程度が戸建物件)。
創業以来、世田谷・目黒を中心とした城南6区(一般的に高級住宅街エリア)を主要な営業エリアとしていることからも、注文住宅用の土地の取り扱いが中心で、多くのお客様が富裕層の方々です。
富裕層と言っても、高齢者、資産家の方々というより、30~40代で高収入世帯の方々の1次取得、またはご家族が増えたタイミングでのお買換えといったお客様が多いです。
こういった方々に対して土地選びの段階から完成形までイメージできる建築マッチングコンサル(完成図面プレゼンや予算感のすり合わせなど)を提供することで高い顧客満足度を実現し、いまでは紹介リピート率が全成約のうち30%以上を占めるまでになっています。

建築マッチング

富裕層のお客様は獲得ハードルが高い一方、紹介・リピートが発生しやすく、住宅用→収益用→ご家族の資産処分→相続対策など、複数回の不動産取引を行っていただくことができます。

当社の4つのコア事業

当社の成長性

富裕層顧客へのクロスセル戦略として、収益用不動産事業に取り組み始めています。
また、シェアリングサービス×富裕層ビジネスとして別荘事業もスタートし、現段階で2件の開発を行っています。(こちらはアップセル)

中期的な戦略

また、昨今では空き家が社会問題化しており、中古不動産にも注目が集まっていることから、当社でもリノベーション戸建事業をスタートしています。

「富裕層顧客を基軸とした重要用不動産販売」を中心としながら、その周辺領域に事業領域を拡大し、長期的には不動産にとらわれない形の収益の柱を構築していきたいと考えています。

事業領域

当社の企業理念は「唯一無二の豊かさを創造する」ですが、長く続いてきた日本住宅業界の画一化、均一化された工業製品的住宅を、よりパーソナライズされた形でお客様にお届けすることが当社としての企業理念の体現(=事業展開)だと考えています。
億単位のお金を出すにもかかわらず、必ずしも満足な住宅購入につながっていない実情に問題意識、違和感をもったというのが創業者(社長の岡田)の起業のきっかけにもなっています。

最後に。
当社では株主優待を導入しています。
当然、株価水準にもよるのですが、配当とあわせて考えると、なかなかな利回りになっておりますので、そちらも併せてぜひご覧ください!

株主優待
配当金/1株の推移

引き続き頑張っていきますので、ぜひよろしくお願いします!

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