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透織

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詩と七五調の歌を連ねました   透織(すきおり)/平織や綾織などに紗(しゃ)や絽(ろ)の組織をまぜた織物のことです
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夏の川

夏の川に沿って歩く  満月の入る川を  明け方に太陽と出逢う前  風は森から海へ  光は海を…

涼しさや部屋の明かりをすべて消し
薔薇 “ストロベリーアイス” を生くる早朝

手入れ施し 更紗木瓜 
咲きて嬉しき 春は来ぬ 
夕さり来れば 立ち寄りて 
時忘るほど 美しき 


冬の光

朝  冬の道を歩く  辺りには誰も  鳥の声さえも  静けさの中を  風もなく  道の向こ…

ひかりあまたたび

ひかり 光のつぶ 輝く 風に乗る光   木々 清められる空気 輝く木の葉   窓から見て…

紡ぐ詩 つむぐうた

空の高みへ両手を沿わせ    手のひらで雲をそっと包む    雲の糸を縒(よ)り    物語…

冬の川

川をたゆたふ散紅葉(ちりもみじ)    寒オリオンを伴ひて    ゆるりと歩みリゲルより    一等星を諳(そらん)ずる    ※たゆたふ:漂う    ※ゆるりと:ゆっくり      ※リゲル:オリオン座の一等星    ※諳ず:暗記する    「夏の川 (詩 2020/05/15)」と対になる作品です。

酢漿草 かたばみ

ここぞ春野のはじまりと POP広告めきたるは 眩(まばゆ)き真昼のかたばみぞ   一輪だけ咲…

風先とんぼ

プールの授業の合間    あたたかな日差しに冷えた体を癒しながら    うとうとしていた …

花の雫

どんな世界に自分は居たいのか    祈りの言葉は常に美しくあっていい    そんなことに…

花の雫 2

取り越し苦労    過ぎ越し苦労      全て手放して    悔は残さず    最善を思…