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空港タクシーへ勝手に乗り込んできた男にツアー手配してもらった結果〜ネパール女一人旅~

ネパールには国内移動に使える電車が走っていないため、トリブバン国際空港から入国すると必然的にタクシーorバスを使ってホテルのあるエリアへ向かうことになります。

バスといっても日本の高速バスはおろか路線バスよりも雑な感じで、全員ギュウギュウで立ち乗りするバスか乗り合いバンみたいなものがほとんどなので、大きめのスーツケースを持っていた私はタクシーを選びました。

到着ロビー

『地球の歩き方』には空港内にタクシー手配デスクがある、みたいなことが書いてあったのですが見当たらず、、、ボッタクられませんように、と祈りながら到着ロビー出口にて自力で野良タクシーを捕まえることにしました。

到着した外国人観光客にTaxi? Taxi?と声をかけてくる怪しいドライバーがわんさかいる中、「ニホンジン?」と話しかけてきたドライバーが1人。

正直この人も怪しさMaxで、初めはタメル地区まで1500ルピーとかいう高額な料金をふっかけてきたのですが、『地球の歩き方』を見せながら「ここに空港からタメル地区までは800ルピーが妥当って書いてる!!!」と抗議。(※もちろん相手は『地球の歩き方』読めないので、私は妥当な価格知ってるんだぞというポージングにすぎませんwwwww)

結果、800ルピーでOKということになり、あとからもっと請求されてもイヤなので、先にお金を渡してからタクシーに乗り込みました。

とりあえず無事にホテルたどり着けそうで良かった~と思いながら後部座席に乗り込んだところで、”He is coming together. Okay?"とドライバー。

私にYesともNoとも言う隙を与えないまま、知らん男が助手席に乗り込んできました。

左側の男。誰やねん

私はよく分からないまま(拒否権もなかったので)「モロッコみたいにタクシーも乗り合いするものなのかな~」と自分を納得させて、空港をあとにしました。

そしてタクシーが発車するやいなや、助手席の知らん男が話しかけてきたのです。

”ニホンジン?ワタシ、ツアーガイドシテマス!!!”

始めは本当に乗り合いタクシーに乗ってきた男がたまたま観光業従事者だっただけかと思ったのですが、その男がやたら必死に「今までたくさんの日本人をガイドしてきた」とか「怪しい者じゃない」みたいなことを説明してきて、このあたりでようやく男がタクシードライバーとグルで、日本人の私に空港の時点から狙いを定めて営業をかけてきているのだと気づきました。

日本人と一緒にトレッキングをしている写真とか、なぜかこの男が日本へ旅行に来た時のツーリストビザの写真とかを見せられて、まぁ詐欺師ではないっぽいな、、、と思った私は、ちょっとだけ真面目に彼の話に耳を傾けてみました。

車中から見えた著作権が心配なお店

ネパールで食べるべきもの、行くべき場所を教えてもらいながら、私がネパールに8日間いることを聞き出すと「8日間で効率的にネパール全体を楽しむツアーを提案させてくれ!!!」と言い始めた男。

もともと現地ツアーには申し込む予定だったので、ツアープランだけでも聞いてみるか、、、と思いました。しかし最初の3日間は既にネットでツアーを予約していたので、「フリータイムは5日間しかないんだけど、それでも旅程立てられる?」と聞くと「もちろん!!!!じゃあ今からホテルへ行く前に俺のオフィスに寄ってくれないか??」と言い出しました。

うわ~~~この車内で完結しないのかよ面倒くせ~~~と思いつつ、時刻は既に19時くらいで、どうせ今日はホテルに着いたらそのあとなにもせず部屋にいるだけだろうという感じだったので、ただ部屋でゴロゴロするだけなら今日中に先のツアー手配まで済ませちゃった方が良いかも!と思い、オフィス寄っていいよと伝えました。

カトマンズは道を歩く人も多くて活気がすごいです

カトマンズの騒がしいSaturday Eveningを車窓から眺めていると、男のオフィスに到着。

タクシーを降りると、男の仲間みたいな人たちが2.3人いて、オフィスはこのビルの2階だから、と日本でいう雑居ビルみたいな、小汚~い建物の階段に誘導されました。

オフィスがあった路地

男が増えた時点で若干の不安を感じつつもここまで来たしと思いながらついて行こうとしたのですが、階段を見た瞬間、さすがの私も後ずさり、、、

ななななんと、ビルの中は真っ暗!!!!

まぁ普通に考えたら19時なんて営業終了していてもおかしくないし、にしてもこの真っ暗なビルの2階に男2人と入っていって大丈夫か自分、、、?

久しぶりに旅人の脳汁をドバドバ出して思考をフル回転し、たぶんここでは危険な目に合わな気がする!!!という自分の嗅覚を信じてビルに入ることにしました。
真っ暗な階段を上がり、真っ暗な2階に辿り着くと「今停電してるだけだから、、、」と言いながら男がオフィスに通してくれました。

iPhoneのナイトモード、肉眼より優秀

暗闇の中で目を凝らすと、ガイドマップやら観光地の写真やらが置いてあって、ちゃんと旅行会社のオフィスのようです。

あ~とりあえず旅行会社ってことは嘘じゃないみたいで良かった~~~と思いましたが、私と男2人だけがこの薄暗いオフィスの中にいるという状況、本気で気が抜けません。

何かあったらベランダに出て叫ぶか、ダッシュでオフィスから逃げるか、、、色んな動線を確認しながら警戒していると、男が「旅程を考えよう」と言ってデスクに促してきました。

座ると防御力が下がるのでちょっと迷う

そもそもここには「現地ツアーを検討する」という目的で来ているわけなので、もうさっさと話聞いて帰ろうと思いイスに座りました。

相変わらず電気はつかないので、まさかのろうそくの灯りを頼りに商談スタートです。

スマホのライトも活躍してました

5日間でポカラとカトマンズをまわる、オールインクルーシブのプランを提案されて、ポカラは行く気なかったんだけどなぁと思いながら悩んでいると、「ビール飲む?」と男が聞いてきました。

いや、、、これに関しては完全にタネを蒔いた私の失態でした、、、タクシー乗ってる間に「お酒好きだからネパールの有名な飲み物教えて」と聞いてしまったんです、、、

そして現地のローカルがオススメするお酒という魅力的な提案に勝てず、、、言ってしまったのです、、、

「「「「飲みたーい\(^o^)/」」」」

なんて欲望に着実なんだ

こうしてろうそくに照らされながら、缶ビールを飲みながらツアーの商談をするという超カオスな状況が爆誕wwwwww

「やっぱりポカラは今回行く予定じゃなかったから、カトマンズだけのツアーで組み直してほしい」と伝えて一回提案をゼロに戻したり、ネットのツアー予約サイトと比較して価格交渉したりしていたら結構時間が経ってしまい、結局薄暗いオフィスの中で500ml缶のビール×2、いつの間にか男の同僚?が買ってきたChicken Momo1皿を平らげました、、、

Momoめちゃくちゃ美味かった

※その後一瞬だけ電気が回復し、停電中が嘘ではなかったことが分かりました(笑)

ここまで色々サービスさせて今更申し込まずに帰れない&お酒も入って考えるのがめんどくさくなってきた結果、「カトマンズの世界遺産4か所を1日で巡るプライベートツアー」と「ヒマラヤのサンライズプライベートツアー」を計38000ルピーで契約しました。

最初に提案されたポカラ込みのツアー

ネットの現地ツアーサイトと比較すると割高ではあったのですが、私がネット予約して実際に参加した他のツアーと比較すると

「送迎車のクオリティが高く、移動が快適だった」
「まわる順番もこだわってツアー内容を計画できた」
「ツアーコンダクターの男が超簡単な日本語話せるし、LINEでネパール滞在中も頻繁に連絡取ってくれた」

このへんはかなり高評価だったので、まぁネパールの観光産業にお金を落としてあげるという気持ちも込めて「ボッタクられた」とは思わなかったですね、、、

世界遺産ツアーのガイドさんは女性でした

ツアー当日にアテンドして下さったガイドさんは2人とも知識豊富で大満足でした!!

ただし、そこまで高いクオリティを求めていなくて、英語も話せるしなるべく安くツアーに申し込みたい!ということであればネット予約の方が良いかもしれないです。

内容/人数によっては現地手配の方が安い可能性も

そして旅人スキルが高いという自覚のない女子はくれぐれも、1人で男について行って真っ暗なビルに入ったりしないように!!!

そして男子だろうが女子だろうが、何が起きてもネタになるという懐を持っていない限りは、ツアー商談中にビールを1リットルも飲んだりしないように!!!!!!

この日は無事21時くらいにホテルまで辿り着いたのですが、カトマンズの標高のせいか、久しぶりに旅人脳汁絞り出したせいか、はたまた1リットルもビールを飲んだせいか、10年ぶりくらいにマジでドボドボ流れるレベルの鼻血が出ました、、、

1泊しかしてないけど思い出深い場所になりました

あぁ、まだネパール着いて5時間くらいしか経っていないのに色々ありすぎです。

でもこれでこそ旅!!!ですよね!?!?!(鼻血と脳汁を垂れ流しながら☆)

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