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第6版:刀剣CoC探索者作成ルール(Larus版)

前書き

 こちらは刀剣CoC用探索者作成ルール(Larus版)になります。クトゥルフ神話TRPG第6版に則って作成されております。利用は出典元(このページ)を明示してもらえれば自由です。基本的にはLarus制作シナリオ用となりますので、他著者シナリオで利用したことによる不具合に対する苦情、意見等は受け付けません。
 特付き連結終了以降の強さになります。顕現したばかりのような特殊な状況のシナリオでは、適宜探索者の弱体化を行ってください。
 基本的にはゲーム「刀剣乱舞」の刀種別刀剣男士のステータス平均を基準にそれぞれ能力値のバランスを作っています。また、このルールを採用することでシナリオ上倒してはいけない神格を倒す場合がありますので、他シナリオで使用するときはKPの判断を仰ぎましょう。
 特に極の刀剣男士は相当強くなるので、極の刀剣男士を使いたいときはシナリオをよく見て採用を検討してください。敵の強化等の工夫をすることを推奨します。
※参考にした既存のPC作成ルールの作者様:ヤマモモ様、あずま様、bubudog様、リフレ様、火薬袋様
※このルールは予告なく追記・変更・削除される場合があります

前回更新:2022/07/11
最終更新:2024/03/03

基本設定(刀剣男士)

取得不可技能
 マーシャルアーツ・武道を取ることはできません。また、日本刀技能以外の戦闘技能は日本刀の技能値より高い値の技能値を取ることはできません。また、短刀、脇差、大太刀、槍、薙刀、剣は居合を取ることはできません。

一部技能の初期値変更
 日本刀技能初期値は25になります。その他、乗馬、考古学、居合は20に初期値が変更されます。また、水泳は15に初期値が低下します。
他に、刀種毎に細かな補正があります(詳細は「技能値の決定」の項目)。

追加技能
 「遠戦」の技能が追加されます。「遠戦」の初期値は15です。遠戦のできる刀装を所持していた場合、戦闘開始直前にこれらを使用できます(使用不可の条件あり。詳細は「戦闘ハウスルール」の項目)。
 また、剣には「神技」の技能が追加されます。「神技」の初期値は30です。疲労度が溜まっていない場合にのみ使用が可能な特別な技能であり、神技は戦闘以外の場合も使うことができます(詳細は「刀種ごとの特殊能力〈各刀種と極〉」の項目)。
 このほか、探索技能として「神学()」が追加されます。「神学()」の初期値は10です。()内には宗教の名前が入ります。これは()内の宗教についての知識です。オカルトと同様の使い方ができます。

能力値の追加
 規定の能力値の他に、必殺の値が追加されます。この値を下回る出目はクリティカル(大成功)になります。

ダメージについて
 刀剣男士はHPの減少によるショックロールが発生しません。耐久値2以下の自動気絶領域のみ適応されます。

回復について
 基本的には刀剣男士は応急手当、医学で耐久力は回復しません。主による手入れでのみ耐久力が回復します(詳細は「審神者の能力」の項目)。剣の神技、瀕死時の蘇生行為は例外として回復を認められます。

疲労度/桜

 刀剣男士には疲労度があり、適度な休息を必要とします。活動し続ければ技能値が低下していきます。これを避けるためには一日に一度、6時間の睡眠をとる必要があります。睡眠を取らない場合、全ての技能値が-40の補正を受けます。補正は6時間の睡眠をとることで解消することができます。
 刀剣男士は3回クリティカルすることで桜状態になり、全ての技能値が+10の補正を受けます。桜状態の時に疲労が溜まった場合、桜状態は解消され疲労の補正がそのまま発生します。

能力値の決定(刀剣男士)

特つき刀剣男士
 以下の表を参照して能力値を作成してください。

特つき刀剣男士(第二版)

刀剣男士極
 以下の表を参照して能力値を作成してください。

刀剣男士・極(第二版)

特/極兼用SIZ表
 SIZは刀剣男士の身長によって決まります。以下の表を参照してください。身長が不明な刀剣男士はイメージにあった数値を選びましょう。

画像2

選択ルール:刀種別必殺値(クリティカル値)
 必殺の値はクリティカルの代わりに使うことができます。この数値は刀種毎によって異なります。以下の表を参照してください。

クリティカル値(必殺)

ダメージ・ボーナス
 ダメージ・ボーナスは刀種・修行の有無毎によって異なります。以下の表を参照してください。

ダメージ・ボーナス表

上記の他に、3ポイントの能力値を自由に上乗せすることができます(必殺は含まず)。その結果、元のダイスロールの最大値以上に能力値が上昇することがあります。ただし、POWだけは上限を超えることはありません。

継続PC用
 特から極へ探索者を成長をさせたいときは、刀剣男士極の表に従って STR ・ CON ・ DEX ・ 必殺 ・耐久を振り直し MP を計算した後、既存の能力値と差し替えてください。このとき追加ポイントの上乗せをする能力値は変更できません。
例:正 特/STR +2, CON +1→ 極/STR +2, CON +1
  誤 特/STR +2, CON +1→ 極/DEX +3

技能値の決定(刀剣男士)

 職業技能は、全ての刀種に共通して取ることのできるものと刀種別のものがあります。また、極の刀剣男士は補正値が変わることもあります。
職業技能(共通)
 聞き耳、歴史、乗馬、考古学

職業技能(刀種別)
【短刀】
 日本刀(短刀)、回避、遠戦、目星、隠れる、忍び歩き、その刀剣男士の特徴を表す技能2つ
 補正値(特):隠れる+10、忍び歩き+10、目星+5、聞き耳+5
 補正値(極):隠れる+15、忍び歩き+15、目星+10、聞き耳+10

【脇差】
 日本刀(脇差)、遠戦、目星、隠れる、隠す、忍び歩き、その刀剣男士の特徴を表す技能2つ
 補正値(特):目星+15、聞き耳+10、隠れる+5
 補正値(極):目星+20、聞き耳+15、隠れる+10

【打刀】
 日本刀(打刀)、居合、遠戦、目星、隠れる、追跡、その刀剣男士の特徴を表す技能2つ
 補正値(特):追跡+15、聞き耳+10、居合+5
 補正値(極):追跡+20、聞き耳+15、居合+10

【太刀】
 日本刀(太刀)、居合、目星、跳躍、図書館、博物学、その刀剣男士の特徴を表す技能2つ
 補正:なし

【大太刀】
 日本刀(大太刀)、神学(神道)、精神分析、博物学、信用、その刀剣男士の特徴を表す技能3つ
 補正:なし

【槍】
 槍、登攀、跳躍、目星、博物学、その刀剣男士の特徴を表す技能3つ
 補正:なし

【薙刀】
 薙刀、登攀、跳躍、目星、博物学、その刀剣男士の特徴を表す技能3つ
 補正:なし

【剣】
 剣、神技、遠戦、神学(神道)、目星、その刀剣男士の特徴を表す技能3つ
 補正:人類学+10、考古学+10、歴史+10

趣味技能

 趣味技能は自由に取ることができます。

継続PC用
 特から極へ探索者を成長をさせたいときは、補正値を特から極へと差し替えてください。

刀種ごとの特殊能力〈各刀種と極〉

打刀
【二刀開眼】
 仲間に脇差がいる状態で攻撃判定をした際、出目が必殺の値を下回った場合に「会心の一撃」の代わりに行うことができる。脇差の探索者が攻撃判定に成功した場合、脇差のダメージロールを上乗せしてダメージを与えることができる。この攻撃判定では会心の一撃は発生しない。また、脇差の手番は消費しない。

大太刀
【払い】
 大太刀の攻撃には常時適応される。攻撃対象を3体まで選ぶことができる。ダメージは攻撃対象の数で割った数値となる(端数切り捨て)。なお室内での戦闘の際は単体攻撃になり、ダメージは常に半減される。


【特殊貫通】
 槍の攻撃には常時適応される。ダメージが半減する代わりに装甲を無視してダメージを与える(ダメージ最低値は1)。

薙刀
【薙ぎ】
 薙刀の攻撃には常時適応される。ダメージが半減する代わりに全体攻撃(対象を選択できる)となり、一度の判定で選択した対象全てに攻撃を試みることができる。なお室内での戦闘の際はダメージ半減の単体攻撃になる。


【神技】
 探索時にも使用できる。神技の技能に成功することで使用できる。能力値にマイナス補正がある場合は判定できない。桜状態でこの特殊能力を使った場合は桜状態が解除される。桜状態ではないときでは、全ての技能に-10の補正が発生するようになる。このマイナス補正は1時間の休息によって解消できる。
 戦闘時は、その戦闘中一度だけ自身の手番を消費することで判定を発生させることができる。
白山吉光:対象1体の耐久力を1D6+3回復する。この回復は刀剣男士の回復制限の影響を受けない。
七星剣:対象1体の行った判定の後に使用できる。判定に使った技能一つについて、即座に成長ロールを行わせる。これはクリティカルが発生していなくても有効である。

極短刀
【影に隠れる】
 1ラウンドに回避行動を2回取ることができる。ただし同じ攻撃に2回の回避をすることはできない。

極脇差
【弾き返し】
 受け流しの判定の出目が必殺の値を下回った場合、受けるダメージを無効化する。

極打刀
【守る決意】
 自分以外のキャラクターが攻撃対象になった場合に使用できる。ラウンドに1回だけ手番を消費せずに「かばう」ことができる。これは、そのラウンドで既に攻撃をしている場合でも有効である。

極太刀
【先駆け】
 戦闘開始時、幸運に成功すると使用できる。遠戦開始前に手番を消費する行動を起こすことができる。

極大太刀
【旋風】
 攻撃判定をした際、出目が必殺の値を下回った場合に「会心の一撃」の代わりに行うことができる。ダメージが2倍になる。

極槍
【隼槍】
 攻撃判定をした際、出目が必殺の値を下回った場合に「会心の一撃」の代わりに行うことができる。ダメージロールを2回行い、その合計値を装甲値を無視してそのままダメージとする。

極薙刀
【足払い】
 攻撃判定をした際に出目が必殺の値を下回った場合に「会心の一撃」の代わりに行うことができる。相手は足払いに対して幸運判定を行う。幸運に失敗した場合、相手は次の手番に行動できなくなる。

戦闘ハウスルール

 戦闘では、各刀剣男士1ラウンドにつき手番が一つもらえます。各手番はDEXの大きい順に優先して行われます。自分の手番では「攻撃」をすることができます。
 また、攻撃以外にも「自分の手番を消費する」技能や能力などがあります。この技能や能力などを使った場合、そのラウンドでは攻撃をすることができません。既に攻撃を行っている場合、自分の手番を消費する技能や能力などはそのラウンドでは使用できません。また、1ラウンドで使用できる「自分の手番を消費する」技能や能力は1種類かつ一回のみです。

 打刀、太刀、大太刀の刀種は戦闘時に抜刀宣言をしなければ攻撃することができません。抜刀宣言は出番を消費します。このとき、抜刀宣言と組み合わせて居合の技能を使うことによって、日本刀による攻撃を行うことができます。槍、薙刀も同様に構えの宣言をする必要があります。構えの宣言は出番を消費します。
 戦闘中、攻撃判定のクリティカルやスペシャルでダメージ補正は発生しませんが、その攻撃は回避不可になります。

攻撃以外で戦闘中できること

【遠戦】
 遠戦のできる刀装所持時に発生する。1ラウンド目開始前、刀装毎に遠戦の判定を行い攻撃することができる。攻撃対象はランダム(味方は含まない)。この攻撃は、夜戦の場合にのみ回避を試みることができる。ただし、極短刀は1ラウンド目の回避を消費することで夜戦以外でも回避を行うことができる。
*各刀装1つあたりのダメージ
 銃兵:1D6、弓兵:1D4、投石兵:1D3

【回避】
 攻撃を回避する。1ラウンドに1回、攻撃を受けたとき行うことができる。手番は消費しない。回避の判定に成功することでダメージを回避することができる。特定状況下でこの判定にクリティカルすると「真剣必殺」が発生する(詳細は「その他特殊なルール」)。この判定にファンブルした場合、その攻撃は受け流し不可になる。

【受け流し】
 刃を当てて勢いを殺ぐ。1ラウンドに1回、自分の受ける予定のダメージロールの後に行うことができる。手番は消費しない。各刀種の判定(日本刀や槍など)で成功することで、受けるダメージを1D6減少させることができる。特定状況下でこの判定にクリティカルすると「真剣必殺」が発生する(詳細は「その他特殊なルール」)。この判定にファンブルすると本体をはじき飛ばされ、手番を使って拾いに行くまで受け流し、攻撃を行うことができない。

【かばう】
 誰かのダメージを肩代わりする。自分の手番を消費する。攻撃する側とのDEX対抗に成功した場合、その攻撃をかばうことができる。このとき回避をすることはできない。受け流しは可能。

【鍔迫り合い】
 鍔で相手の動きを制する。鍔のある刀剣同士の場合に、攻撃前に宣言することで使用できる。自身と対象が鍔のある武器の攻撃判定の1/2に成功した場合、ダメージは発生せず『鍔迫り合い』となり、『鍔迫り合い』から抜け出すための行動と会話以外の行動が不能になる(自身と対象)。鍔迫り合いの状態から抜け出すにはSTR対抗、もしくはキックの技能に成功する必要がある。キックに成功した場合、相手に1D6のダメージを与えられる。

【会話をする】
 対象と話す。1ラウンドに1回行うことができる。手番は消費しない。RPを行うことができる。判定は行う場合は手番を消費する。あまりにもRPが長いときは、KPの裁量で手番を消費させてもよい。

刀装と装甲について
 刀装はダメージを受けると破壊される外付けの装甲値です。刀装作成時は幸運の判定をした後、刀装の種類を2D6で決めます。このとき、刀装制作一回につき1MP消費する必要があります。このMP消費は失敗した場合も適応されます。
 幸運の判定によって刀装の出来が変わります。
 【クリティカル】特上刀装 装甲値+3
 【成功】上刀装 装甲値+2
 【失敗】並刀装 装甲値+1
 【ファンブル】刀装作成失敗

 どの種類の刀装が完成したかは以下の表を参照してください。刀装によっては遠戦が発生するものや、装甲値やダメージが上昇するものもあります。

刀装表(第二版)
各刀装の効果

武器ダメージ
 本体となる各武器のダメージは、以下の表を参照してください。

本体ダメージ

戦場効果
 室内での戦闘、夜間・暗闇での戦闘では与えるダメージに補正が掛かります。また、夜戦の場合には剣の受けるダメージにも影響があります。
「室内戦」
 大太刀・薙刀が単体攻撃になる。遠戦は銃兵のみ有効。
「雨天」
 銃兵の遠戦が無効になる。
「夜戦」
 与えるダメージに以下の補正がかかる(ダメージ最低値は1)。
  短刀/極短刀:+2D6
  脇差/極脇差:+1D6
  打刀/極打刀:なし
  太刀:-1D6
  大太刀/極大太刀:-2D6
  槍/極槍:-1D10
  薙刀/極薙刀:-1D8
  剣:-1
 また、剣は受けるダメージを1D6減少させる。

その他特殊なルール
「会心の一撃」
 攻撃判定で出目が必殺の値よりも下回った場合に発生する。回避不可の攻撃となり、ダメージが1D6増加する。

「一騎打ち」
 行動できる探索者が1口だけになり、その残っている探索者の攻撃判定で出目が必殺の値よりも下回った場合、KPの許可を得て使用できる。攻撃対象者1体と1D100ロールを行い、出目が小さい方が勝者となり戦闘が終わる。詳しい処理はKPの裁量に任せられる。

「真剣必殺」
 耐久値が元の耐久力の1/2以下で、回避・受け流し判定で出目が必殺の値よりも下回った場合発生する。ダメージの処理を終えた後、即座に攻撃した対象に攻撃を与える。この攻撃は出番を消費しない。また、その戦闘中、自身の与えるダメージが常に1D6増加する。

基本設定(審神者)

 基本的には、通常の探索者を作る方法と同一の作り方で問題ありません。ただし、POWの値とMPだけは特別な方法で制作することになります。
 また、審神者は人でなくともなることができます。その場合もその種族に合わせてPOW以外の値を振ってください。POWの振り方については、以下の振り方か、既存のPOWに1D6追加させるかを選ぶことができます。

技能の初期値の変更

 コンピュータ・オカルトの初期値が15に変更されます。

追加技能
 手入れの技能が追加されます。手入れの初期値は25です。この技能は手入れ部屋を使わずに手入れを行うときに判定が発生します。手入れ部屋を使用した場合は自動成功します。

「縁システム」と本丸運営コスト(毎日の霊力消費)
 審神者は刀剣男士の顕現を維持するために、「顕現姿の刀剣男士」の数が20増える毎に1 MPを毎日消費します。また、本丸の運営のために別途5MPを毎日消費します。
 例: 45口の刀剣が顕現する本丸は1日につき7MPを消費

能力値の決定(審神者)

 能力値は基本的にはルールブックに従って制作してください。このとき、POWだけは1D6+12で振ってください。また、初期MPはPOW*1.5の値となります。

技能値の決定(審神者)

 審神者の技能は以下を基準にして取ってください。
職業技能
 手入れ・歴史・考古学・電子工学・コンピュータ・精神分析・オカルト・信用・図書館・その本丸の特徴となるもの1つ

趣味技能
 趣味技能は自由に取ることができます。

審神者の能力

 審神者には刀剣男士を束ねる上で様々な能力を発揮しています。

手入れ
 手入れは刀剣男士を回復させる能力です。MPを消費します。
 手入れ部屋を使う場合はシステムのサポートを受けるため、刀剣男士一口につき1MPの消費になりますが、回復する耐久力× 10分の時間がかかります。この回復は宣言で行うことができます。
 手入れ部屋を使わずに手入れを行う場合、回復する耐久力と同じ値のMPを消費します。この回復は回復量にかかわらず1ラウンドの時間がかかりますが、手入れの判定に成功しなければ行うことができません。

鍛刀
 鍛刀は審神者が鍛冶精霊に頼むことで行うことができます。鍛冶精霊に依頼札を渡し、20分~10時間程の時間を消費することで依り代となる本体が完成します。この状態ではまだ人の身を持っていません。人の身に励起するには審神者がMPを用いて刀剣男士を顕現させる必要があります。

刀剣男士の顕現
 刀剣男士を刀の状態から人型にするには、顕現を行う必要があります。これは、刀剣男士一口につき5MPを消費します。刀剣男士の顕現を解くことで刀の状態に戻すこともできます。これはMP消費なく、宣言で行うことができます。