【小説】わたし、定時で帰ります 。ハイパー/朱野帰子

月曜日からこんなに、と思うくらいしんどかった。

1つ1つはジャブのような軽いダメージでも、積み重なるとダメージが1.5倍くらい。
ポケモンでいう「きゅうしょに あたった!」状態。

あーしんどい。
言葉のトゲがチクチク、チクチクと多方向からくる。黒ひげ危機一発状態。

慣れない比喩を多用してしまうくらいにはイライラしている。

こんな苦境にあるときは、お仕事小説をよく読みます。
今日思い浮かんだのは標題作。「わたし、定時で帰ります」(以下「わた定」)シリーズの第2作。

昨年の今頃、吉高由里子さん主演でドラマ化されたので、ご存知の方も多いかな。

定時で退勤し美味しいビールを飲みたい、でも仕事はきちんとやる、周りへの気配りも忘れないように…すべく奮闘中の主人公。

第2作では管理職に昇進し、上司や部下、取引先など四方八方からの板挟み(これこそもはや、黒ひげ危機一発状態?)に苦しむ。

大切な同僚を守れず悩む主人公は言います。

「ここは、ならぬ堪忍、するが堪忍」

元々は大石内蔵助の台詞だそうです。
「わた定」シリーズでは史実がストーリーに絡みながら進められます。第1作ではインパール作戦、本作では「忠臣蔵」。

ならぬ堪忍、するが堪忍、と自分に言い聞かせて乗り切りました。
一区切りついたわけではなく、明日からも向き合わないといけないことばかりなんですけどね。

堪忍の後は、心配してアドバイスをくれた人がいたり、いつも楽しい話題を提供してくれる人達と他愛ない話で盛り上がったり。少しは充電できたかな。

※「あーもうしんどい!逃げ出したい!」と思ったとき、どうしてますか?よかったらコメント欄で教えてください。