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行きたくない場所に行けない

本当はすべての人がそうだと思うのですが、私は行きたくない場所に行くと必ず道を間違えるし、変な遠回りをしてしまいます。

これを書いている今だってそう(笑)

なんか違うな〜と思いつつ参加した場所に行く道を間違え、帰りの電車も間違えて、30分かけて新宿まで引き返しています。

「あーやだなー」と思うことに素直になれば良いのに、自分の欲深い部分が働いて、ついつい顔を出してしまう。

でも、心の底では嫌だと思っているから、無意識に齟齬が生じます。

わたしは好きな約束ほど待ち合わせ時間より先に到着するタイプ。

相手はびっくりして、ときには気を遣わせてしまうけど(もちろん、そうさせないようにわたしも今きたよ感を出す)、早めの到着は玄関を開けたら飛びつく犬みたいに、お楽しみを待ちきれない結果であります。

反対に、ふわ〜っと時間をぼかして、行けるかどうか分からない感を出しているとき、本音は面倒くさくて行きたくない。

察してくれと思うのですが、面倒くさい約束を取り付ける人ほど気づかないし強引です。

ああ、嫌だな〜と思いながら約束する(したつもりはないが逃げ道がない)のを、徐々に減らすことが今後の目標。
ズバッと断るのも後で面倒くさい思いをするから、やりたくないんだけど、なぜ気づかない?


単なる好き嫌いが、なんでオカルトに繋がるかというと、
転職活動をしていたとき、すごく待遇が良い成長企業の求人を受けたことがありました。
年収が高いその会社に二次面接まで受かっていて、社長面接が通ればOKといった大事なシーンで何回も道を間違えました。

家からその会社までは40分くらい。
二時間くらい前もって家を出たのに、到着したのは15分すぎ。

Googleマップを見て、その通りに進んでいるのになぜか到着できないのです。
一本道を会社と正反対の方向へ歩き始めて15分経ったとき「ああ、この会社は行きたくないんだな。なにか確実に合わないものがあるのだろう」と察しました。

それでもせっかく用意していただいた機会なので(たぶんこの辺が欲深い部分)、這うように会社にたどり着き、社長面接を受けたところ、
その社長が何から何まで合わなくて、本当に宇宙人を前にしているかと思うくらい合わなくて(初対面でこんなことあるだろうか)、ひどいことを言われたわけでもなく、ごく普通の質疑応答をされただけにも関わらず、体調を崩して熱まで出して帰りました。

企業は誠実に伸びている雰囲気で、役員面接は滞りなく進んだのに(むしろ合っていると思っていた)、社長個人と完璧に合わなかった。
社長個人の人柄が悪いと言うわけではない(むしろ性格的な嫌悪を感じるほど深入りしていない)。
ただ人生で一ミリも掠ることなく、価値観を有するところが一つもなくて、笑っちゃうほど(もちろん心の中で)。
予測できない合わなさを、身体が先取りしていることに驚いた次第であります。

こういう違和感を上手く扱えるようになりたい。
今取り掛かっているイベントは、どうしようもないから過ぎ去るのを待つとして、注意深く個人と世界のすり合わせをしたいものです。


オニキ ヨウ

◇「入出口」 刊行を記念して、
オカルト&スピリチュアルな体験記事をnoteに公開中。

入出口について
https://note.com/lastmoments/n/nef2f842ad6b0

入出口(公式サイト)
https://last-moments.com/novel/irideguchi/index.html

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ゆきて、かえりし? 物語——「入出口(irideguchi)」

◆Introduction◆
すぐ帰ってくるかもしれない。
ずっと帰ってこないかもしれない。
実家に帰る友だちに、あちらの渋谷駅で遊ぼうと誘われる私。
Wi-Fiスポットと繋がるとき、五人(六人?)の運命がめぐりだす。

◇サイト内の「お試し読み」より、「ゆきて」が無料で閲覧できます。

◇「はじまりのうた」朗読PVも公開中。

https://youtu.be/4P3gVgGnC18

★音楽協力:ぺのてあ(@penotea)さん

お楽しみに!
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