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部屋を借りる?家を買う?〜フランスの不動産事情(その1)〜肩を張らずにフランス22

フランスの不動産事情に関しては体験したことしか知らないのであまり多くは語れない。それでも今の家が3軒目(どれもローンを組んだ)、加えて賃貸のアパート(マンション?)も幾度かみてきたのでその経験でも語ってみようと思う。

フランスに住むようになった当時(90年代)、地方の語学学校に登録すると同時に学校の紹介で一部屋借りた。一般住民の家に住み込むスタイル。まだ通貨がフランだった時代。家賃は電気水道代全込みで600フランだったと記憶している。日本円にして15000円程か?高い安いよりも住民の中に入って行けるのが嬉しかった。学校に通っている間一回だけ他で部屋を借り直した。800フランに上がった(2万円)。

結局その後賃貸アパートを借りることもなく1軒目の家を買うことになったので、この時代のいわゆるワンルームマンションの経験はない。ただ学生仲間の話を聞くと住み込み部屋の倍ほどしていたと記憶している(勿論水道、電気は別途)。

1軒目は200m2の土地に住居面積80m2。こちらでいうT4(第4タイプ。台所以外に居間が1つ、部屋が3つ)だった。2年住んで手狭に感じてきた。
2軒目はいわゆる注文建築。友達の勧めもあって思い切った決断をした。900m2の土地に住居面積160m2の家を建ててもらった。ただこの家、無闇に大きかった。大きくしすぎたかも知れない。同じく2年ほど住んでいた。
3軒目が今の家。いつから建っているのかも判らない。もう20年以上住んでいる。多分死ぬまでいると思う。値段だけでいうと2軒目とほぼ同じで感覚的には交換。1ヘクタール(!)の土地に住居面積150m2。
見てお分かりのように通過がユーロに変わる直前の話。
わかりやすいようにユーロで言うとローンは月600€程(8万〜9万円?)だった。

なんで2軒目に残らなかったの?と誰もが疑問に思うだろう。何しろ注文建築だからまっさらだし今の家より広いのだから。正直「家」だけに関しては流石に自分でプランを考えたので愛着は今でもあったりする。ただ長く住む「環境」となると話は違ってくる。

2軒目はいわゆる新興住宅地の一角にあった。当時はまだ開発途中だったので立地的には満足していたのだが、今は見る面影もない。家屋で密集してしまっている。あの家に今でも住んでいたとすると「あの時引っ越していればよかった。昔は良かったんだけどなあ」と言っていたかも知れない。


(それぞれの家の値段は敢えて明記するのを控えた。バブル崩壊後があったかもしれないが、現在の不動産価格からすると驚きの値段だとだけ付け加えておきたい)


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