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タピオカは戦争だ。

わたしも女子大生のはしくれなので、タピオカが好きだ。単にインスタ映えというだけでなく、純粋にタピオカはもちもちしていておいしいし、有名なタピオカの店はたいてい、ジュース単体でもおいしい。
ジューススタンドでジュースを買う人はこれまでもたくさんいた。そこに50円だか100円だかをプラスするだけでタピオカもジュースものめるのなら、タピオカジュースが流行るのは当然ではないだろうか?

と、前置きをして。
わたしはタピオカが好きなのだが、その反面タピオカを飲む機会はそれほど多くない。
というのも、わたしはタピオカこそ好きなものの、ミルクティーは苦手なのだ。そこでまず、第一の関門がある。
そしてそれに付随して、わたしは抹茶や緑茶が苦手で、さらにいうと烏龍茶やほうじ茶といった有名どころの「ティー」がたいていだめなのだ。飲めなくはないが、わざわざお金を払って飲もうとは思わない。
大抵の「タピオカミルクティーの店」は、こういったティー系を主にしている。そしてここを突破しても、次の関門が待ち受ける。それが、黒糖タピオカだ。

わたしは黒糖も苦手なのだ。甘いものは好きだが、「甘ったるいもの」が非常に苦手で、わたしは小学生のころから給食に出る黒糖パンを毎度残していた。最近のタピオカ界では、なぜかこの黒糖タピオカなるものが流行っており、黒糖タピオカしかおいていない店も少なくない。飲めるドリンクがある、と嬉嬉として近づいて、黒糖タピオカの前に倒れることが少なくないのだ。

タピオカは戦争だ。
わたしは、わたしがおいしく飲めるタピオカを探して、日々タピオカの店を探している。ひとびとはタピオカを簡単に口にしすぎだ。探して、探して、挫折して、それでも諦めずに探して、ようやく見つけだしたタピオカジュースを飲む瞬間がこんなに至高であることを、タピオカミルクティーをのむために何時間も並ぶ女子たちの多くは、きっと知らない。
タピオカの本当の美味しさは、タピオカミルクティーが苦手で、黒糖タピオカも苦手で、それでもどうしてもタピオカを飲みたいという執着を持ったわたしのような人間だけが知ることができる、砂漠のオアシスのようなものだ。

結論をいう。
ムーミンスタンドをもっと増やしてほしい。

文字が好きで多趣味な現役女子大生が好きなものや感じたことについて書き綴ります。あと主に少女を題材に短編小説も書きます。