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#KAQRIYOTERROR Guerrilla Dimension Tour #GDTOUR 20220806 @仙台Enn2nd /with ぜんぶ君のせいだ。

前回の仙台遠征のレポだけで終わってしまうとさすがに後味が良くないし、KAQRIYOの名誉にもかかわってしまうだろう。過ぎたことだしそのまま封印させてしまおうとも考えた。しかしそれでも僕はKAQRIYOをこれからも応援していきたいという気持ちを込めて、今回およそ一ヶ月ちょいぶりに再訪した仙台レポも "併せて同時に" 公開しようと思います。

前回の悔しかった6月25日の仙台からというもの、相も変わらず平日に急遽対バンが決まったり急遽配信したりで、正直振り回されたくないなぁという日々が続いていた。よほど資金繰りに困っているのだろうか…。にしては、差し迫った危機感というものはそれほど伝わってこないんだよな。

2020年が開けて間もなく新型感染症が広まって、観客の密集度の高いライブハウスが槍玉に挙げられ、ライブハウスはもちろんのこと、そこで出演しながら生計を立てているミュージシャンにとっても、それは死活問題になった。
いつかそれが落ち着く日を待っていたらミュージシャン自身が解散───なんて危機も現実のものとして差し迫っていたと思う。

僕は不幸中の幸いにして仕事を失うことにはならなかったが、そんな中でゆくえしれずつれづれなどコドモメンタルの各グループが配信を始めた。最初はレッスンスタジオだろうか、観客の居ない状況でカメラに向かって歌い叫ぶという手探りのところから始まった。
回を重ねるごとに配信ならではの魅せ方や煽り方などを身に着け、「怪我の功名」とはまさにこのことだなって思った。
そしてその時に注文したレターパックが毎週のように届き、母親は「また届いてるよ」とため息をつきながらも「でも、歌手の人たちは大変みたいよね」と同情もしてくれた。
あれからだいぶ事態も落ち着き、テレビは相変わらず不安を煽り立てるのだが、ライブハウスも徐々に活気を取り戻しつつあり、マスク着用などの対策をしながら少しずつ以前のように戻りつつある。

今ではむしろ毎日泥仕事してる僕自身の方が、日々を生きることに危機感を抱いているとすら思えてくる。
今は海の向こうで戦争が起こっている。その影響もあって国内のみならずの建築系の景気が振るわないこともあり、日本全体の景気対策もおぼつかない。そんな状況が続くと真っ先に煽りを受けるのは僕らのような仕事でもある。体力ばかりが日々削がれてゆく。
死にたいなんて思ったりはしない。
だけど死んだら楽になれるのかな、などとはたびたび頭を巡る。

しかし遺された家族にとっては迷惑千万であるし、まだまだ生きて遣り残していることはたくさんある。かつてはそういう自身を鼓舞し、これを完成させるまでは死ねないと「人生の宿題」を課すべくしてプラモデルを買い集めてた。
でも今は少しでも楽になりたい。
楽をしたいという意味ではない。

そんなぼろぼろのモチベーションの中、渋谷GARRETでのなめら生誕がおこなわれた。生誕ライブは通常のライブとは別で"お祭り"であると思っているし、たとえライブ自体が構成として完成度の高いものでなかったとしても、一緒にこの日を祝う。それだけでここに来る意味はあると思っている。
ところがフタを開けてみたら、オープニングにソロとしてのnonameraの枠があったにもかかわらず、ほぼフルサイズに近いKAQRIYOのライブを観ることもできて、「そうそう、この感じだよ!」と満足感を味わえたし、この日全くの寝耳に水の初披露だった新曲「憐憫パントマイム」のインパクトがすさまじく、そしてめちゃくちゃ好きな感じの曲調だったので、「そうか!今までのKAQRIYOはこの新曲のレッスンに注力をしていたけど、それを公開できぬままに既存曲でセトリを組むしか無かったのか…」と、妙に今までのモヤモヤに対して納得していまい、それに対し今までモヤモヤしていた自身を恥じていまい、やっぱKAQRIYOはこうでなくっちゃね!と晴れた気持ちになれたし、のなちゃんを気持ちよくお祝いできた。

それでも僕はあの日物販にいたスタッフさんに「先日の仙台はとても悔しかったです」って心境を打ち明けたら、やはりスタッフさんも同じ気持ちの様子だった。
でもこの日の、のなめらBirthday BASHがいいライブだったので僕は「これでよかったんだ」と言い聞かせることができた。
それとほぼ同時にのなめら生誕配信の時の特典が届いた。
昨年の季生誕配信と同じく、「お好きなメンバーからの誕生日色紙」。昨年の色紙は今もお部屋の大切な場所に飾ってある。それに引き続き今年も新たな色紙が届いた。
そこにはロンドちゃんからの、普段の他愛も無い話ばかりのロンドちゃんにしては意外な一言が添えられていた。
「ちょっとロンドちゃん、あなたその意味分かってて書いてるぅー?」なんて意地悪したくなるほどにいじらしい、昨年の9月に僕が沖縄ファンミの時にロンドちゃんに伝えた一言を憶えていてくれてそれへの返答のようだった。
昨年の色紙同様、この人のためにも僕は生きてゆかなきゃいけないな、せめてこの一年は。

昨年ロンドちゃんからいただいたバースデー色紙に込めてくれた「1年」という視点でのロンドちゃんからのメッセージは、僕にとってノア・ロンドを推すパスポートみたいな意味合いも感じていた。
と言ってもその期限は無限だと思ってるし、更新ではなく年月を重ねるごとに思い出とともに増えていったら嬉しいな。
という思いを改めて、今年の僕の誕生日に正式に開封すべく、その色紙はお誕生日の当日まで紙袋に保管しておくことにした。

そんな最中、観られずじまいの配信ライブから徐々に新アルバム「Ensemble Berserk」の新曲が公開されてゆく。
観られなかった配信の様子をTwitterを追いかけても「新曲かっこいい!」より深い情報がなかなか伝わってこず、悶々とする日々が続く。
そしていよいよ発売日7月27日の前日、店頭で予約してたのをフラゲしに行きたかったが、労働で酷使された身体を這いつくばらせ家路に辿り着くのが精一杯だった。
家に辿り着いたらちょうど先週の通販で注文していたCDが届いていた。特典のポスターどこいった?という気持ちを抱えつつCDをトレイに入れる。
リード曲「憐憫パントマイム」から始まり気持ちが昂ぶる。そして畳み掛けるように「24/7」と続く。
これは想像を遥かに超えたアルバムに仕上がっている!
あまりにもアルバムが放つ情報量が多かったので、一枚通して聴く前に一旦停止して呼吸を整えた。
いや、どこぞの新譜レビューなんか見るとそういう言葉がインフレーション起こすくらいに溢れてたりして、そういった絶賛の美辞麗句には懐疑的な自分がいる。
だからこそこの、本当に気に入ったものに対しては本能の赴くままに歓喜をあげるよりもむしろ、慎重に言葉選びをしたいものである。
さっそくスマホにもEnsembleBerserkを取り込む。日々の通勤の過酷さもこいつが相棒ならきっと乗り越えてゆける。
帰路の坂道に仰向けに転がる蝉の一息に己を重ね合わせながら。

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さて、 Guerrilla Dimension Tour 初日である8月6日。ようやくこのブログの本編です 苦笑
初日と言ってもここ最近の対バンライブのゲスト側としての出演や配信などが重なっていて「あの時のライブはどっちが主催だったかな?」と混同してしまいがちなので、「初日」とメリハリをつけるには意識的なものが必要だった。
僕は初日とファイナルは絶対に押さえておきたかったのもあったが、ちょうど翌日の7日が僕の誕生日ということで印象づけるには好都合だった。
しかし当日の仙台といえば、七夕祭りの真っ只中でありホテルはどこも満室で、ようやく見つけたお部屋も通常の倍以上の料金になっている。
あるいは宮城県の仙台中心部から離れた場所に泊まるという選択肢もあった。たとえば松島であったり気仙沼であったり。しかしそうするとそっちの観光もしたくなるので時間も費用もかさんでしまうのですね…そうやって迷ってるのも旅の楽しみではあるのだけど。
最小限、僕はちゃんとしたお風呂に入れて睡眠を取れればいい。あくまでも主眼は6日のライブと7日のリリイベなのだから。国分町のカプセルホテルを予約した。
そして行きと帰りの交通手段も確保して、いよいよテンションが上がってきた。しかしメンバーには「明日行くよ〜」とは明言していない。驚いてほしい気持ちと、明日も生きられるかな?という体力に対する不安と。

前回の仙台KAQRIYOはとても悔しい気持ちで帰ったが今回こそは!

今回はいつもよりも荷物が多い。泊まるのは一泊だがライブとリリイベで二日間ある。替えのシャツもタオルも多めに。そして誕生日色紙と、"新しい宝物"を。
往路は東京駅から高速バスで向かった。
その「大きな手荷物」はバスの床下のハッチに他の乗客のスーツケースなどと共に収納してもらったのだが、もしもカーブの遠心力でぶつかり合ったら大変だなと思いつつ、ケースの中にタオルや着替えのシャツも詰め込んで、気休め程度の対策をした。たとえハードケースで強固にガードしても、もしもの時はもしもでしかないのだし。

幸いにして東北自動車道は高低差もカーブもなだらかなのでバスは安全な巡航で仙台中心部まで滞りなく着いた。
仙台の街には今まで見たことのある仙台よりも倍以上の人々が歩いていた。

東北三大祭と知られる秋田の竿燈や青森のねぶたといったアクティヴな祭りと比べると、仙台の七夕祭りは街がデコレーションで彩られていて、アーケードを歩く人々が浴衣をまとい、天井から吊るされたぼんぼりのような七夕飾りを写真に撮ったりしている。いわゆるテキ屋の露店はほとんど見かけない。往来の各所で警察官や商工会の人たちが交通整理をしている。
お昼も過ぎてお腹が空いてきた。
牛タンの有名店はどこも行列で気が遠くなる。人の渦と波に疲れてメイン通りからはずれた中華料理屋さんへ寄り、仙台の知られざるB級グルメとして知る人ぞ知る麻婆焼きそばを食べることにした。それほど驚くものではなかったが中華風の蒸しそばに麻婆があんかけになって乗っかっている。間違いのない味だった。

麻婆豆腐は僕自身もよく作るし、へたな中華料理屋さんよりは美味い自信はある(好みもあるが)。
ここのお店の麻婆は豚肉をふわふわ柔らかく仕上げていたのはさすがプロだなと思った。

そこのお店で料理を待ってる間、「今日は七夕なので良かったら書いていってください」と短冊とペンを渡された。なんという粋な計らい。
今願っていることといえばもちろん。

そして今晩泊まるカプセルホテルに寄ってチェックインを済ませた。カプセルとはいえロッカーも完備されていて「大きな手荷物」も充分に納まった。「何故にこんなに長大なロッカーを?」って考えたが、冬の仙台には普通にロングコート納まるロッカー必要よね。というわけでライブ前に荷物を軽くすることができた。
時間があればひとっ風呂浴びても良かったかな。しかしこうも"宿"で中途半端に時間があるとつい腰が重くなりがち。仙台のアーケードの街並みも普段と違って装飾で一杯だし、僕の"オンボロイド"のgoogleマップも頼りにならないので、早めに宿を出てEnn2ndへ向かう。

Enn3rdへはもう何度行っただろう…それこそ数え切れないほどに。しかしEnn2ndは今日が初めてだ。3rdのすぐ隣りにあり3rdよりも少し大きめで、いつかつれづれも2ndを埋める日が来てほしいと思っていた場所。いつだかのつれづれで3rdだった日、隣の2ndでUP-BEATがライブしてたこともあったっけな。あれはいつだったっけ?

調べたらそれは2018年5月のVAJRAツアーの時だった。ということはまだ艶奴がいた頃になる。そんな昔だったか…

先週の横浜でのてふてふのact5tourに続き、今回もぜんぶ君のせいだ。が”前座”を飾る。てふてふのact5tour横浜ではほぼセンターの2列目からぜん君を観ていたが、さすがのぜん君は堂に入ったステージングでありながらも一方で観客一人一人への目線配りがきめ細やかなところには感心した。
と共にやはりこういうのは嬉しいものだ。

どのグループに限ったことじゃないけど、演者側のコンディションのよくないライブというものも中にはある。いくら普段頑張っていたとしても。そういうライブは観客に対する視線が虚ろに映ってたり、指先に神経が注がれていないように見える場合が多い。
いったい何のために私はステージに立っているのだろう───そんな答えも分からずに開演時刻が迫ってくれば流れてくる音楽に合わせて歌って踊っているだけ。僕はダンスに対する素養は無いが、指先にまで気持ちが入ってない時のダンスってのは美しくない。技術だとか運動神経だとかでなく。

今回のEnn2nd、僕はギリギリ最前列の整番だったので、センター二列目よりも最前列の”下手側”から観ることにした。そういえば4月3日に東京ドームシティで”初めて”ぜん君を観た時と位置が似ている。しかしここは距離感が近い。

後ろを振り返ると数年ぶりに見かける群青さんの姿があった。つれづれ解散後、ライブはおろかTwitterでもすっかり音沙汰の消えた彼がそこにいた。僕は一瞬幽霊でも見たのかと錯覚した(霊感はまったく無い)。
彼との久しぶりの再会に僕は興奮してちょうどフロアに入ってきたスタッフの高木さんにも「ちょっと高木さん!!コー〇ケさん来てますよ!」って声かけて高木さんも肩を叩きながら彼との再会を喜んでいた。
思い出すなあ。つれづれの沖縄でも一緒だったことを。もうそれだけで今日仙台に来てよかったと思った。

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僕は、ゆくえしれずつれづれを失ってわずか1か月足らずで形を変えてステージに戻ってきたメイと个喆に対して当時は驚きと共に懐疑心を抱き続けていた。

───昨年の夏の終わりごろ、僕は両親と山梨へドライブへ行った。母親が「おいしい桃が食べたい」と言ったのがきっかけだった。お寺を見たりうどん屋さんで食事したり、山や川や橋の景色を堪能したのち、ちょっと市街地へ出て道の駅に立ち寄ろうということになったのだが、そういえば今日ぜん君山梨でライブだったよな?
調べると道の駅へ向かってる現在地から近いところでちょうど開場時刻前の16:30頃だった。この周りには繁華街も何もない(失礼)だからきっと患いさんが箱前でウロウロたむろっているだろう…と予測し、「ちょっとお母さんたちがそこで買い物してる間、車で近くのライブハウス見てきていい?」「ライブって何?それ観ていくの?」「いやライブハウスの前に誰か友達いるんじゃないかって。買い物終わる頃には戻ってくるから。」
お店の駐車場から車でわずか3分くらいのところに甲府 KAZOO HALLがあり、 #やみかわばかTOUR Day37の開演を控えていた箱の前に車を停めようと思った矢先、めっちゃ見覚えある二人の姿があった。向こうも僕の姿に気づいたらしく
「ラボさんなんでこんなところにいるんすか!?」
がらし君ともーたさんだった。よりによって群青として苦楽を共に過ごしてきた仲間とのまさかの再会。「たまたま山梨までドライブ来たので」「当日券あると思うよ」「でも今日は両親と一緒だし」「そっか…せっかくここまで来て?」「そうなんだよ」「じゃ、また”どこかで”会おうね」

そう告げて二人と別れて駐車場へ戻ったのだが、これは本当にたまたまであって、当日僕は山梨に来てからぜん君が山梨でライブするの思い出して調べてみたんだけど、やっぱりあの頃はメイや个喆に会おうという気持ちにはなれなかった。

https://twitter.com/zenkimi_mymei/status/1439558763220930560?s=20&t=73rTkKXKEONnGnU9LIlI7A

しかし時の流れがそれを寛解させてくれたのだろうか。───いつだったかぜん君の配信で僕がイタズラ半分に投稿したコーデ画像を「この人めっちゃ久しぶりだ」と愛海さんが気づいてくれて拾って採りあげてくれたことがあって、それを見たメイが半ば呆れた感じで「一度ぜん君も見に来てよね~」ってプンプンしてて个喆は「ぜん君もいいぞっ」って相変わらずニコニコしてて、そんな彼女たちの姿を見ていたら「じゃあ4月3日の東京ドームシティ行ってみようかな」って気持ちに傾いた。

当時、愛海さんメイ个喆こもち以外は僕のことを知らない。

実は僕もそれは言い訳で、いつかまたメイと个喆には会いに行こうと思うようになっていた。それが何年先になるかは分からなかったけど必ず会いに行くと。

あれからもーたさんとはKAQRIYOでもてふてふでも会ってたけど、がらし君と会える機会は無かったな。そんながらし君とも4月3日のぜん君の東京ドームシティ「絵空事現」で再会できたけど。

あくまでもファン同士の交流だが、そういうところにも「グループを続ける」意味ってあるのかな。今回コースケさんが当日券でフラッと観に来てくれたのもそこにKAQRIYOTERRORが続いているから。

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ドックン、ドックン…「ぜんぶ君のせいだ、ぜんぶ君のせいだ、ぜんぶ、、、」とメンバーが一人ずつ下を向いたまま呟きながらステージに登場する。
下手側最前で見ているちょうど僕の前には雫ふふが立っている。

「ぜんぶ君のせいだぁぁぁ!!」と叫んで顔を上げると、ふふが一瞬で僕に気づき驚いたような表情をしている。先週横浜で逢ったばかりなのに不思議な気持ちである。ぜん君のステージはWorld End Crisisから始まった。先週の横浜ではオケだったのだが、今回はバンド隊も従えている。「やっぱり厚みが違う」とありきたりな感想を書いてしまうが、音の厚みだけでなくその響きも立体的なんだよね。
東京ドームシティのような大きなホールだと楽器隊のそれぞれの音をPA通して処理しちゃって結局”ステレオ”で聴こえちゃったりするんだけど、Enn2ndのような規模のハコではドラムのそれぞれの音が鳴ってるのが直接聴こえてくるし、クラッシュシンバルもライドシンバルも違う位相から聴こえてくるし(いやこれは物理的な配置から聞こえる音なので「位相」というよりも「位置」でいいかな)、ベースもギターもそれぞれのアンプから鳴らしてるのがダイレクトに伝わってくる。 
ちょうど下手側からだとハヤシさんもよく見える。
ライブが盛り上がってくるとメンバーを追うことに夢中になってしまうのだが、後ろでドラム叩いてるRISAさんもとても魅力的です。

WECやCultといった曲のシャウトパートになると、何故だかそのパートのメンバーが下手側に来がち、すなわち僕の目の前でその咆哮が轟くのである。これは眼福。
そして3曲目では聴き慣れないイントロが。もしかしてシングルのカップリング曲で予習抜けてたのあったっけ?って思ったがその曲はPistilだった。
4月3日に東京ドームシティホール行くと決めた時からFlashback Nightmare中心に予習をしてたのだが、Pistilも好きな曲のうちのひとつだった。

唯君論。はそのタイトル通り歌詞でも「君」がよく登場する。そんな時ステージの「君」と目が合ったりするとドキドキするしメンバーもそれ意識して歌ってるのが伝わってくる。
オルタナティブメランコリーで"馬跳び"をしたりメンバーの"ケモ耳感"がなんとも可愛らしい曲だ。
かと思えば、歩兵→みすふぃっとという「おバカ全開」コンボではドーパミンが噴き出す。
ラストナンバーが僕喰だったのも、僕喰のMVの一十三四が気になって「アニマあにむすIMRAD」のリリイベに初めて足を運んだことを思い出したりしていた。それまで引きこもっていて徐々に外に出かけるようになった頃の自分に「変わりたい…」と語りかけるような僕喰は、今でも好きな曲だよ。その直後にゆくえしれずつれづれを知ってしまうことになるのだが。

w/ #ぜんぶ君のせいだ
ふ 如 襲 こ 个 メ

1. World End Crisis
2.Cult Scream
3.Pistil
4.Underscore
5.SCARS SIGN
6.Heavenly Heaven
7.唯君論
8.オルタナティブメランコリー
9.歩兵ディストピア
10.みすふぃっとらゔぁーず
11.When you 2 WANT
12.僕喰賜君ノ全ヲ

この日のセトリは全体的にギターサウンドな曲が多く、コピー練習曲として親しんだ好きな曲も多めで嬉しかったし、僕喰のラストで「ごちそうさまでした~」って横一列に並んで終わった姿も可愛かった。
ぜん君のライブパフォーマンスは、つれづれやてふてふ、そしてTERRORになってからのKAQRIYOと比べるとフォーメーション的な要素よりもライブ感に重きを置いていて、良く言えばフリーダム、一方ではわちゃわちゃとした印象がある。最近になって”ようやく”複数のライブを観て、そうだ二度と同じライブは無いのだということを、改めて実感した。

ぜん君は他のグループに比べたらキャリアも長いし持ち歌も多い。新曲多めに新譜「DEADENDprisoner」をアピールしたいという狙いはリリイベの方に割り切って、久しぶりに会えた仙台の新旧患いさんにまんべんなく楽しんでもらおうという気持ちと、ライブ後に游ちゃんが言ってた「” Guerrilla Dimension Tour初日に”大物”を前座に呼んでしまってプレッシャーを感じる」ことを快く引き受けて初日から景気づけてくれた心意気が粋であり気持ちいいなと思った。

Enn2ndのフロアーはざっと見たところYOMIBITOよりも患いさんが若干多い印象を受けた。と共にいつもいるはずの游ちゃん推しのYOMIBITOさんが居なかったことが心寂しかった。
僕の両隣の人が僕を挟んで会話をしていたのでつい僕も会話に加わったりした。聞けば二人とも東北のYOMIBITOさんでかつてはつれづれも何度もEnn3rdで観ていて僕のことも知っていた…oh?!
ところでRЯのシャウト凄くない?みたいな話もした。

フロアのBGMがボリュームを上げる。いよいよKAQRIYOの出番。

のなめらがステージ後方のDJブースにスタンバイすると、おなじみのSEが流れる。
初っ端からNot Killed→かごめかごめで勢いづけた…のだが、初手のぜん君のバンド編成に比べると音が細いように感じる。ぜん君に比べたら人数も少ないのでステージ上の「圧」も物理的に物足りないのだが、ここはやはり今日のライブの「主催」である意地を見せて欲しい。そしてこのギターサウンドのM1M2においてはギターサウンドであることが却ってバンドとの迫力に差が出てしまう。たとえばdécadenceみたいな曲でスピーカーからベースをブンブン鳴らせば、ぜん君と違った色を出せる。こればかりは仕方のないことなのかもしれない。かつて今村社長も「KAQRIYOはバンドでやるつもりはない」って言っていたし。けれども「EnsembleBerserk」の発売を機に「禁忌がタブー」を一つ破ってもいいんじゃないかなって思う。

M1やM2も決して細い曲ではないのだが、どうしてもオリジナル音源のリマスタリング時期によって若干変わってもくるだろうし、聴き慣れた曲ほどイコライザーの数値とは別の次元で相対的にこじんまりと響く印象を受けてしまいがち。ゆえに昔からの曲はもう少し"ドンシャリ気味"に弄ってもいいんじゃないかな…
…ってのはEnsembleBerserkのアルバム単位の印象でもある。新しい曲たちがどんどんとギラギラして仕上がってる分としてね。
これはあくまでも僕の耳の印象に過ぎないのだけど。
しかし歌とダンスというオケに乗っかってくるライブパフォーマンスとしても、昔からおなじみの曲にスパイスをひとふりするだけで新曲もより一層引き立ってくるものだと僕は思っている。

ライブハウスで初めて聴くイントロが流れた。Nyoだった。このタイトルから連想するもの…曲を聴いたことない人にとっては謎でしかない。僕はタイトルだけを知ったとき、何かぐにゃぐにゃしたイメージを抱いた。しかしメタリックなイントロから始まるこの曲のAメロのピコピコ感に合わせてメンバーは背を向けてお尻フリフリに踊っている。まるでタモリ倶楽部のOPのようなピンキーさがある。するとそれを割り入るようにRЯが前面に出てきてシャウトのみならず低音域のグロウルやガテラルまで炸裂させてるインパクトがすさまじいDEATH。さっきのぜん君に並んで、このNyoでも下手側がRЯを堪能するベストポジションだった。
ゆくえしれずつれづれのライブ無き今、居場所を失った群青さん、是非ともRЯちゃんの声を聴いてみて欲しい。勿論ゆくえしれずつれづれの世界観は唯一無二であってそれの代替になるなんて思ってませんが。それは群青の端くれである僕から強調しておきますし、その形を変えながらもつれづれイズムを継承しているメイと个喆をそれぞれ尊重しつつも。
しかし◎屋しだれから始まりメイユイメイたちに受け継がれて今に至るコドモメンタルにおけるシャウト系ディーバの系譜に、RЯ(ありゃ)という最強の逸材が今いるということを知らずに過ごしているのはあまりにも勿体ないことだと思う。

そしてこのNyoはサビになるとまた一転してポップでキャッチーになり、手を振り振りしてステージとフロアーが一体化される。僕はこの光景に、つれづれの「我我」のサビを思い出してますます高揚してしまった。
これを作曲したsyvaさんはまさか振り付けまで担当はしていないだろうけど(笑)、作曲者の意図をよく汲みそれを120%以上に引き上げたメンバーの理解力にも感心している。

今までのKAQRIYOといえばArchitectからTERRORに変わって発売されたアルバム「アヴァンギャルド0チテン」にもスタイリッシュでかっこいい曲はたくさんあったが、おバカになれる鉄板曲といえばやはりOriginalSatireと摩訶不思議ズムに頼っている感すらあった。
今思えば結果論でしかないのだが、涙丸もDKIも復帰後のマロも破り切れなかった”殻”があったが、結成当時の懐かしさとそしてソロ活動を経て新しさも同居させたのなめらの声がぴったり合わさった時にその殻が破れてNyoという曲の構想が一気に開花したのではないかと想像している。

時代は様々なもの巻き込み 総力戦の様相マキャベ

愛すべき不器用 KT the Only one.

/Nyo

と歌詞にもある通り、Nyoの歌詞には「カクリヨ賛歌」的な意味合いもあると思う。「つれづれ賛歌」「我我」を作曲したsyvaらしいっちゃ、らしいのかもしれないし、今ちょうどこのタイミングで求められてる楽曲を持ってきてくれたなあと感謝しています。「世は歌につれ、歌は世につれ」と言うけど。

しかしM1M2で感じていた音響の物足りない印象はRЯをはじめとするNyoの多重奏感によって覆された。このNyoを初めてライブハウスという空間で体験だけでもうテンションは爆アガり。CDで聴いてた印象を遥かに上回ってきた。
隣で見てた東北YOMIBITOの女の子もすっかり「RЯ〜」みたいに目がハートになってるようだったのも印象的だった。

前回の仙台はこの強力な新曲を既にこれらの新曲にとりかかっていたにも関わらずそれを披露できないもどかしさを抱え、故に全力を出し切れていなかったのかな。などと勝手に憶測している。
とにかくこれでよかった、これこそがKAQRIYOTERRORらしいライブだと思えたら、今までの僕の中の有象無象はとても些細なことに思えてきたし、いつもシャイな仙台のファンたちもぜん君ですっかりエンジンも暖まりハイギヤードにシフトアップできている印象だった。
以降のセトリは聴き慣れた曲も、新曲たちに引っ張られるように今まで観たKAQRIYOよりも一段上にきた感じがした。

今回初めて生のライブで観た曲が4曲、どれもCDで予習済みではあるものの、どれも素晴らしかった。中でも「果てで~」は表現力が難しい曲だからこの先のライブの経験を踏まえてもっと奥深いものになっていくだろうと期待している。

この日観たFull Time Diveの「僕たちは君と咲く」の時のロンドちゃんの目線が僕の目の前にいたことが、とてもエモーショナルだった。
右目側を覆う前髪の間から覗く碧く光る瞳は僕を照らし出すようだった。

そろそろ尺的にここで終わり?と思い余韻に浸っているとアイデンティティークライシスのイントロで煽ってくる。
はぁ〜充実した…

も束の間、新アルバム「EnsembleBerserk」のリード曲である「憐憫パントマイム」を忘れちゃいけねぇ!笹食ってる場合じゃねぇ!
性急なビートに身体はフラフラ。開演前は扉を開放していてロビーから気持ちいい風が吹いてきたのだが、本番中は扉も閉められて熱々な空間だった。腕のセトリは汗でだいぶ消えかかっていてドーパミンと共に記憶もブッ飛びそうだった。
対バンという構成上、アンコール無しのセトリだったが、実質アイデンティティーとパントマイムがアンコール曲のようなボリューム感のあるライブだった。
汗だくになった左腕を隣の人に見せて「ここ何の曲書いてあったっけ?」と訊ねる始末。読めるわけないw

#KAQRIYOTERROR Guerrilla Dimension Tour #GDTOUR 20220806 @仙台Enn2nd

DJ;のなめら
Яロン游→ロン游Я

1.Not Killed
→かごめかごめ 
3.Nyo 
4.BWG 
5.lilithpride
6.MAD
7.décadence
8.24/7
9.Original Satire
10.摩訶不思議ズム
11.Avant-gardE
12.果てで食む奇なる劇情
13.Full Time Dive
14.アイデンティティークライシス
15.憐憫パントマイム

楽しかったライブの余韻とテンションそのままにチェキ列に並ぶ。いつも何話そうかなだとかセトリをTwitterにアップしなきゃとか考えながら並ぶけど、この日は何も考えてなかった。
いつもたいして考えていないが。
そんな他愛もない時間も楽しかった。

いつの間にかKAQRIYOの全員とそれぞれチェキ撮るようになった僕だが、この日はぜん君のメイと个喆とふふとも撮ろうと決めていたが、なんだがどうしても愛海さんとも話したい気持ちになった。接点はあまりないけどなんだかんだ言ってつれづれにのめり込み始めた頃からいつもどこかで見ていてくれてる感謝をあらためて伝えたい気持ちだった。いつもスタッフさんは気を利かせてくれてロンドちゃんとのチェキを最後にとっておいてくれるのが有り難い。ロンドちゃんとの他愛もない時間の終わりに「じゃあまた明日…」と言おうとしたら、食い気味に「…ちゃんと憶えているよ!」と返してくれるロンドちゃん。こんな時のロンドちゃんの目尻の感じがとても可愛い。その姿を瞼に焼き付けながらEnn2ndの階段をのぼり外へ出る。

宿の近くのラーメン屋さんで味噌ラーメンを食べて宿に戻った。宿にはサウナがあり「刺青お断り」の貼り紙が。僕は慌てて宿の前のジュース自販機の灯りの下でウェットティッシュで左腕のセトリをふきふき。
無事に寝床につきベッドでチェキを広げて余韻に浸ってセトリをアップする。この就寝時間までの間にレポでも書こうと思ったが語彙力が死んでいる。
はぁ〜ロンドちゃん。
出てくるのはそんな言葉ばかりでレポが書けない。

そんな気分で眠りについたものだから、確か夢にかくりよちゃんずが出てきた。中学校の修学旅行だったかキャンプだったか、そんなシチュエーションだったように思う。記憶はあやふやだが目が覚めたときに意識があってもう少し続きを見たいなと思って再び目を閉じだが眠れなかったな…。

大浴場で朝風呂を浴びる。脚を伸ばせるのが気持ちいいので今にも泳ぎそうな姿勢で浮かぶ。
宿の荷物をまとめチェックアウトを済ませ、遅めの朝ごはん(ほとんどお昼)はマグロ丼を食べた。今度仙台に来るときは食べてみたいウニ屋さんもある。

いよいよ仙台二日目のリリイベがPARCOのタワレコで始まる。エスカレーターを登ると白い壁面に特設ステージを設け、後方には「NOrth MUSIC, NOrth LIFE」と、タワレコのキャッチフレーズを"東北仕様"にアレンジしたフラッグが掲げられてている。"平成最後の日"にゆくえしれずつれづれを観るために訪れて以来のこの場所は、あの日と同じ光景だった。

僕は"釣り道具?それともスノボ?まさかライフル銃?"な大きさの長方形のソフトケースを肩から掛けていた。前述した「大きな手荷物」はこの日のために。

ランダム番号の整理券が幸運を招いてくれ、なんとか今日も最前列に来られた。今日は昨日とは反対の"上手側"に立ち、長方形のソフトケースを最前列スペースにそっと置いた。
スペース右端は天井までのカーテンで仕切られているがすぐ裏側からKAQRIYOちゃんの談笑する声が聴こえてきて4人のうちの誰かの香水まで香ってくる。のなちゃんその次に游ちゃんの香りが強かったのかな?

リリイベなのでDJブースのないステージに四人が登場した。最初の曲はCravingだった。
アルバムの中でも歌詞カードにロンドちゃんが書いてくれたメッセージの意図するところがとても気になってた曲で、残念ながら昨日のEnn2ndでは披露されなかったので、この予想外の始まりは嬉しかった。24/7もこの気怠い感じのボーカルがなんとも病みつきになる曲。しかしインストアのリリイベゆえ、オケのボリュームも"まだ"控えめで、メンバーも少し遠慮しがちに歌ってる。しかし所構わず僕は「もっとかかってこいや!」とジェスチャーでアピールする。
程なくしてメンバーにも、"リリイベ仕様"に声量を調整するといった遠慮も無くなり、心なしかPAのボリュームも上がってきたように思えた。
「お店から怒られるかもしれないけどみんな楽しそうだし、まいっか」みたいな。

リリイベのサイズ的に「果てで食む~」が最後の曲かな?って思ってたら、Not Killedが流れてきて、まさに死にそうな日々を綱渡りのように生きて過ごしてた僕の感情が溢れすぎてしまった。昨日はまだ気が張っていたのかな?
今まで僕はPersona_やカクリヨ奇想曲あるいはTrigger atqで感情がこみ上げてたびたび涙を流していて、そういう曲も今のKAQRIYOではもう少し先の話かなって思っていたが、まさかNot Killedで涙腺崩壊させられるとは。
現体制のKAQRIYOで涙を流したのはこれが初めてだった。しかもライブハウスではなくリリイベで。昨日のEnn2ndでは一曲めだったのに。たしかにまだあの一曲めの時は感情はまだ"あたたまって"いなかったかもしれない。
あるいはこの日、照明が明るいままの店内の特設ステージで観た彼女たちの"本気"というギャップに心を打たれたのかもしれない。
新アルバム収録曲以外では、鉄板中の鉄板曲であるオリサー→摩訶不思議を差し置いて「だいいんぐあかさたな」が珍しく披露された。昨夜のEnn2ndと極力"かぶる"曲を抑えて、併せてセットでKAQRIYOを網羅するような意図だったのかな?

ラストは憐憫パントマイムだった。やっぱりこの曲無しにEnsemble Berserkは語れない。
「憐憫〜」の最後の一音の振り付けでメンバーが両足で地面を蹴るのだが、ライブハウスのフロアーと違ってフレームと板材を組み立てて設営した薄いステージに一斉にジャンプして「ドンッ!」と床板を鳴り響かせた様は、まるでバスドラかブロードウェイのSTOMPのようだった。
"リリイベでの憐憫ラスト"ってめちゃくちゃいいなって思った。それこそいつか大きなホールでライブが出来る日にはそのタイミングで特効の銀テープを炸裂させてもいいかもしれない。なんて夢はいつでも持ち続けていたい。

#KAQRIYOTERROR #EnsembleBerserk リリースイベント 20220807 @タワレコ仙台PARCO

游 ロン Я の 
1.Claving
2.24/7
3.Nyo
4.Who are U?
5.だいいんぐあかさたな 
6.lilithpride
7.果てで食む奇なる激情
8.Not Killed
9.憐憫パントマイム

リリイベのセトリは6曲くらいが通例だと思ってたのだが、お昼のリリイベで時間に余裕があったからかな?この日はかなり盛りだくさんだった。

https://twitter.com/kaqriyoterror/status/1556178585345347584?t=D4Jnz7DkM3SAguIqtH_uOg&s=19

いよいよ特典会が始まる。
僕は最前列の足元に寝かせて置いてた「大きな手荷物」を肩から背負い、列に並んだ。
最初は全員からのCDにサインを。
まず游ちゃんが僕の「大きな手荷物」に気づいて「何持ってきたの〜?」と訪ねてきた。僕は「釣り道具…いやスノボかな?そうだスナイパーだよ」などととぼけてみせたのだが、その横にいたロンドちゃんが「あっ!…おおよそを察した。」と嬉しそうにしてるのを見て「さすが推しメンだな」と感心すると共に嬉しかった。

全員サインのあとの豪華レギュレーションの分も僕は買っていたのだが、僕は"私物サイン"と"お好きなメンバーとの2shot動画"のことで頭が一杯だった。
ケースからその「私物」を取り出し、撮影する場所で僕が待ってたら游ちゃんがきた。
「えっ?なんで?」って一瞬考えて「そう言えば全員それぞれとのチェキもあったんだった…」と気づいた。((汗))
のなちゃんからもありゃちゃんからもそれぞれ祝ってもらえてとても嬉しかった。驚いたのは僕のスタインバーガーを見るなり「"お弁当箱"だぁ」と驚いてたありゃちゃん。その見た目をおどけてみせて言ったのではない。スタインバーガーはその特徴的な形状からギタリスト・ベーシストの間では「お弁当箱」というあだ名がついてるの知ってて言ってるんですありゃちゃんは。

そしてロンドちゃんともチェキを撮り、僕が愛用しているスタインバーガーの5弦ベースにノア・ロンドのサインを書いてもらった。ロンドちゃんからの私物サインはこれが初めてだった。ここ2年ほど私物サインができる機会自体が無かったから。でも僕はこのベースを買うと決めた時から「このベースにはいつかロンドちゃんからサインを書いてもらおう」と心に決めていた。
僕はあらかじめ買ってきておいたシルバー色のペイントマーカーをロンドちゃんに差し出した。
「どうしよう、きれいに書けるかな…」
ってマーカーをシャカシャカしてるロンドちゃんがかわいい。
「このボディの隅っこに試し書きしていいよ、あとで消しとくから。」
ロンドちゃんはニョロニョロと試し書きをすると裏面の真ん中に今日の日付と大きくサインを書いてくれた。

僕はあらかじめ動画撮る前にスタッフさんに"打ち合わせ"を申し出てた。ロンドちゃんと「Who are U?」を共演したいので動画撮影中にバックで「Who are U?」の最後のサビを流していてほしいという段取りを説明した。スタッフさんはステージ上の観客側を向いてたスピーカーを僕たちに聴こえる側に向けてくれた。
さぁいざ本番!
って思ってる間にBGMはラスサビに近づいてゆく。
スタッフさんは頃合いを見計らって僕のスマホの録画ボタンを押してくれた。
「えっもう動画始まってるの!?ハッピーバースデー♪」と歌い始めるロンドちゃん。おいおいちょっと待ってくれよ〜一緒にWho are U?のラストのAh〜♪を歌うつもりだったのに、いや祝ってくれてとても嬉しいんだけどさ。バックではWho are U?が流れ続けてるのだがWho are U?のそれを僕に歌ってくれとと!? いや僕はこうしてベース持ってきたんだしベースパートも練習したんだし…
でもこれは撮り直しとかできないだろうと瞬時に覚悟して僕が歌うしかない。
Ah〜♪
するとロンドちゃんも合わせてAh〜♪と歌ってくれて最後の2小節くらいはベースもちゃんと弾けた。こんなgdgdになりつつもロンドちゃんとEnsembleできた。もしかしたら一緒に歌えた方が楽しかったかもしれないぞ?
まだライブハウスでは声出しも解禁されてなかったのでこれはとても貴重な体験でもある。
しかしこれ再生するの恥ずかしいな。
動画や録音で客観的に聴く自分の声って思ってる以上に鼻声だし恥ずかしい。しかしなによりロンドちゃんが終始楽しそうにしてくれていたのがしっかりと録画されてたし、僕も嬉しかった。

仙台駅のコンコース広場のベンチに腰掛けてさっきのチェキをカメラに収めて、帰りの新幹線の発車時刻が近づくまで何度も再生していた。
宝物がまた増えた。

最高のプレゼントをありがとう。

帰りの新幹線の中でも何度も動画観てたので座席の足元のコンセントでオンボロイドの充電をしなくちゃ。かれこれ5年以上使ってるのでバッテリーの消耗が激しいのは今に始まったことではない。幸いにして画面を割ったことはなかったのだが、画面の保護シートに気泡ができてボロボロだったのを昨年の沖縄ファンミの時に游ちゃんたちから指摘されたのも懐かしい。あれからまだ機種変更してなかった僕のオンボロイド、さっきまでなんとか使えていたのだがいよいよ充電の点滅も反応しなくなった。
剥がれかけてた背面のカバーを剥がすと、ここの接触不良じゃないかと疑われる箇所があるが今この場では工具も何も無い。たとえ工具があったところでこんな精密なの僕が直せるはずがない。
ついにバッテリー残量もゼロになり、家に帰るまで全くネットもメールも電話も使えなかった。
どうやらオンボロイドのご臨終のようです。

そこでずっと気がかりだったのは、仙台で撮った写真と、そしてロンドちゃんとの動画、もしかしてもう二度と観られない!?
スマホがWi-Fi環境にある間にGoogleのクラウドにバックアップ取る設定にはしてあるのだが…
(こうしてブログ完成してるんだし、勿体ぶるなよという話ですね。もう少しお付き合いください)

家に着くやいなや、リュックを背負ったままパソコンを立ち上げ、Google Photoを確認する。

あった!あったよ!
仙台で撮った写真も、ロンドちゃんとの動画も!
仙台タワレコを出てから新幹線に乗ってる間のどこかでバックアップ取っててくれてたみたいです。
これが5年以上酷使して共に過ごしてきたXperia最期の仕事でした。
Xperiaくん、今までありがとうね。

現代人にとって最も肌身離さず携えているもの、それはおそらく携帯電話だろう。ゆえに"私物サイン"を携帯に書いてもらう人も少なくない。確かにその気持ちもわかる。しかしこれだけ長持ちさせて酷使してきた僕でさえも"たった"5年で買い替えることになった。

その後数日間、全くスマホ環境の無いまま通勤し、土曜日のお休みにようやく機種変更をしました。

そういえば5年ほど前に機種変更した時、あれは2017年、買い替えた直後に待受もロック画面も小町に設定していた。ずっとそれを変えずにいるのが自分を鼓舞するものだと思っていた。
しかしいつの頃だったかな、僕のスマホの待ち受けもロック画面も全部ロンドちゃんに変わったのは。
そういうことわざわざツイートして公表したりしなかったし記念スクショも残してない。
でもある日、ロンドちゃんの真っ直ぐな気持ちに僕も真っ直ぐに応えなくっちゃっていう、僕の中にはっきりとした意志が芽生えた。

あの頃は永遠にとこしえになどという言葉を本気で信じていた。
───とは過去形になるけれど。
だからといって「諸行は無常にして行雲流水として生きるべし」などと悟ったような気になるつもりもない。
僕の命にだって限りはある。
だからこそ死を意識して生きようとしている。「死」と言ってもそれは決してネガティブなものではない。今をより素晴らしく生きるためにいつか訪れる「死」を忘れずにいる。
それがmemento moriであり、Not Killedである。
と僕は考えている。
それでも僕は今という永遠を信じているし、思い出も大切だし今も未来も大切。

でもいちばん大切な人は一人しかいない。
だっていちばんなのだから。

改めてこの世界に産んでくれて今も育ててくれている両親に感謝すると共に、生きててよかった。
こんなにも大切な人と出会えてよかった。
そんな僕の15歳の誕生日でした。

#KAQRIYOTERROR 大好き。
ノア・ロンドちゃん大好き。
これからもずっと仲良しでいようね。

20220806~1006
Лавочкин(らぼーちきん)

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