スコーピオンのフロントサス
さて、たぶん一般的なサスペンションの話は一通りできたと思うので、あまり一般的じゃないサスペンションの話をしてみる。まずはスコーピオンのフロントサスだ。
自分の知る限り、ラジコンでフロントにセミトレーリングアームを採用してる車は他に無い。試しにぐぐってみたけど実車でもポピュラーなリヤサスとして紹介されてるけどフロントでの採用例は見つからなかった。「いやあるけど?」って人が居たら是非教えてほしい。
ダブルトレーリングアーム自体はラジコンでは珍しくない。最近は無いけど昔のバギーでは一般的だった。この写真はタミヤのバギーチャンプ系の物。
実車ワーゲンオフローダーも御覧の通りなので、タミヤのワーゲンオフローダーはメカニズムまでかなり忠実なスケールモデルだった事がよくわかる。
後ろ向きにスイングする2組のトレーリングアームの先でナックルをボールジョイント支持する。タミヤだけじゃなく、スコーピオンの原型である京商サーキットバギーもだいたい同じ構造をしていた。
当時一般的なフロントダブルトレーリング/リヤトレーリングのサスが、スコーピオンでは前後セミトレーリングになった。厳密にはフロントはアッパーアームがあるからダブルセミトレーリングになると思うんだけどあまりそう呼んでるのを聞いたことが無い。
話は逸れるが、アッパーがボールリンクのIアームのダブルウィッシュボーンを最初にやったのは、アソシRC10とヒロボーロックンシティ44Bがほぼ同時くらいだと思うんだけど、当初ヒロボーはこれを「セミダブルウィッシュボーン」って呼んでた。その後こっちの方が主流になって、普通にダブルウィッシュボーンって呼ばれるようになったけど、ヒロボー自身の最終作・ジェラシーは一般的な上下Aアーム(ただしアルミ製)のダブルウィッシュボーンになってしまった。
ここから先は
¥ 100
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?