諸行無常

 テレビをつけると「あしたも晴れ!人生レシピ」の再放送をやっていた。今回は「写経」についての特集だった。スタジオにいる住職が「すべてのことは繋がっていて、一つのことが変われば自ずと他のことも変わってくる」といった内容のことをお話されていた。なんというか、タイムリーで驚いた。夫が退職することで、住むところや、人間関係が変わることになり、わたしはひどくナーバスな気持ちになっていた。わたしは変わりたくないのに夫のせいで、という苛立ちを抑えることができなかった。執着心、なのだろうな。この世の全てのことは移り変わっていく。それが自然なことで、留まろうとすること(=執着すること)の方が不自然なのだろう。写経をしてみようかな、と思った。過去に一度だけ、般若心経を書いたことがあった。2010年に母方の祖母が亡くなったあと、祖母を想って書いた。誰かを、何かを失ったとき、最終的には仏教の教えが救いになってくれることが多い。そうは言っても、寂しいし、不安だし、怖いことには変わりないのだけれど。ここを超えた先にはどんな世界が待っているのだろう。

 

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