見出し画像

社内推し活?クレイアニメ「パレットくん動画」制作の秘密に迫る!

IT企業の総務課に、クレイアニメを制作している人がいるなんて思うだろうか?(いや絶対に思わない…。)

総務課の同僚・マツムラさんの手から生み出される、パレットくんフィギュアを使った動画の数々。
粘土は保育園時代の記憶で止まっている私、カモサキには想像も出来なかったハイクオリティなフィギュア&小物の数々に、入社以来感動と驚きが更新されっぱなしです。

そう、一にも二にもカモサキはマツムラ作品の大ファンなのです!

そんなわけで、今回ついに満を持してマツムラさんに密着。
クレイアニメ・パレットくんについて、ここぞとばかりにお聞きしました!


▶パレットくんのフィギュア作成のきっかけは?

会社にあるものと同じデザインのミニチュアの椅子を100均で見つけたこと。当社の事業のひとつ、Palette CMS」のキャラクター「パレットくん」を作って座らせてみよう!と思いつきました。

以前、プロの方に制作していただいた粘土細工のフィギュアを母にプレゼントをしたことを思いだし、「粘土で作ってみたい」と思ったんです。

▶SNSで活躍することになった経緯は?

クレイのパレットくんを見て生みの親であるデザイナーさんが褒めてくださったこと、また社長にも「完成度高いし、このパレットくんで何かやってみない?」と声をかけてもらったんです。

ちょうどその頃、当社のSNS発信をもっと活発に!という動きもあり、「SNSにパレットくんを登場させたい!」という気持ちが芽生えました。
そこで「イチゴの日」にちなみ、イチゴ味のお菓子を集めた写真を発信する際、一緒に赤のパレットくんを登場させました。

初のSNSデビューは2021年12月15日、赤のパレットくんなんです。

▶静止画から動画へと発展することになったきっかけは?

「かぼちゃ」です。
冬至の日にメンバーのひとりが「バターナッツカボチャ」を持ってきてくれたんですが、そのフォルムがパレットくんに似ており、「パレットくんと一緒に動いたら絶対かわいい!」と思い短い動画を作ってみました。
パレットくんの初動画は、今でもリーフワークスのツイッターから見ることができますよ。

▶過去にものづくりや動画制作の経験はあったんですか?

プライベートで活動しているバレーボールの試合動画を撮影し、仲間内で公開したことはあるものの、ストーリーを考えたり動画編集などの経験は全くありません。
ただ、消しゴムハンコやステンシルなどの経験があり、細かい作業や何かを作ることは以前から好きでしたね。

▶ストーリーやアイデアを思いつくのはどんな時ですか?

実は私、0から1を生み出すことが凄く苦手で…(汗)。
出先で見つけた物から着想を得たり、動画サイトで流行っている構成を参考にしたり、発想のもとになる何かがあって、そこからストーリーを考えていくことが多いんです。

100均は必ずチェックする!
パレットくんにぴったりなサイズのミニチュアグッズが充実☆
季節商品の入れ替わりが早く、インスパイアされることも多い。

▶0から1を生み出すことが苦手というのはちょっと意外です。

パッとストーリーが思いつくこともありますが、まれですね…。
でも、「クリエイティブは0から1を生み出すことだけではなく、組み合わせて生み出すものも含んでいる」という社長の言葉を読んだんです。

クリエイティブな仕事とは今ないものを創造する仕事だと認識しています。単純に0・1だけでなく組み合わせて生むものも、含んでいると思います。

2017.10.25の社長のチャット文より

私自身は、「コレとアレをかけ合わせて何か作れないかな?」というところからストーリーを作ることがとても多い。使ってみたい小道具とインスタで見た創作技術を組み合わせて1本の動画にしたり…。

常にアンテナを張り、1つでも多く情報収集することを大切にしています。

▶制作スケジュールを教えてください。

ちょっと理想も入りますけど…(笑)。
スタートは、動画をアップする前の週の月曜日ですね。

1.頭の中のストーリーを絵コンテに起こす。
絵コンテはできるだけストックしておきたいので、思いついた時に書きためています。
実際に描くとイメージと違うこともあるので、そのつど修正をしながら完成させコラボレーターの2人にも確認してもらい、話の流れやコンセプトについての説明をします。

「常に予備を持っておけるほどポンポンとストーリーが思いつかない時も…」

2.絵コンテOK!次は使用する小物の調達。
その時々に使う小物は、購入する場合もあれば、以下のようにひとつひとつ手作りすることもあります。

色の配合は、もはや職人のカン?
細かな作業もひたすら根気よく…。

3.小物の準備が整ったらいよいよ撮影。
パレットくん動画は写真をつなぎ合わせて作成しているので、完成時に違和感がないよう、光の加減や位置にかなり気を配っています。

1F倉庫の片隅に作られた撮影ブースにこもり、ひとり黙々と作業。
慎重にすこしずつ動かし1枚1枚撮影。

4.撮影を終えたら画像の修正。
・明るさの調整
・画面上の不要なものを消す
・写真をつなぎ合わせる
という3つの作業がメインになります。

Adobe「Photoshop」で画像補正、「Premiere Pro」で動画編集。

パレットくんは粘土なため表面に少しデコボコがあるんですが、それをなめらかに補正したりもこの段階で行います。

編集後は動画を確認してもらい、BGM担当の堀野さんに音入れを依頼。
ここまでが月曜~金曜の流れです。

音声担当、MA課・堀野課長(左)とキッチンカウンターで相談中。

音が入るとパレットくんの動きが更に生き生きとして見え、イメージしていた以上に良くなるんですよ。

5.各SNSに公開!

動画完成後は、コラボレーターと社長に最終確認をしてもらい晴れて公開。たまに…ですが、この最終確認で修正が入ることも…(汗)。

▶最終確認で修正ですか?

はい。最終確認での修正はメリハリに関する部分が多いですね。
同じようなアングルが多いと動画がダラダラした印象になることがあるんですが、撮っている時は気づきにくく第三者のチェックで発見できる。
そんな時はワンアクション加えたり、アップの写真で差し替えることで対応します。カットをすぐ差し替えられるというのは、写真だからこそできるメリットですね。

修正がかかった場合は、BGMも調整が必要だったり影響が全体に及ぶので、余裕あるスケジュールでできるようにと思ってはいるんですけど…。

ぜんぜん出来てへん…!(汗)

▶定期配信と自分のこだわり、両方を維持することは大変では?

確かに、回を重ねるごとにどんどんこだわりたい部分が出てきます。
期限がなければ納得するまでこだわれますが、パレットくん動画を発信している各SNSは、より多くの方に見てもらうため更新頻度の高さは重要。
クオリティと更新頻度、両方を高く保つため試行錯誤しています。

始めたばかりの頃は、表情に変化をつけるため、場面ごとに目や口を付け替えていましたが、膨大な時間がかかってしまううえに、各画像で色味や明るさが変化してしまうため調整も大変。
最近は、撮影後に編集ソフトを駆使することでこの問題を解決しています。

「かわいいパレットくんを生き生きと表現する」という部分は譲れないので、使えるワザがないか?情報収集と探求の日々です。

▶当然、挫折経験もあったり…?

実際に撮影すると想定していた通りの画像にならないことも。
時には周囲からアドバイスを貰い、それでもダメな時もあります…。

グッズのひとつとしてパレットくんのカレンダーを作ったんですが、その中のプールの写真ひとつとっても、「水に浮くパレットくん」を表現するため色々試しながら撮影しました。

パレットくんは着色した粘土製なため、着色した色が溶け出してしまい本物の水は使えません。
結局、背景の色で表現することにしたんですが、「実際に目で見ているもの」「写真に撮ったもの」「動画にしたもの」で全く異なる質感に見えるので難しさを感じました。

▶経験を積むことで、「できる!」「やりたいけど難しい…」が徐々に分かってくるんですね。

そうですね。加えて、物理的に不可能な部分や時間的に無理な部分があるので、こだわりと時間制限の板挟みになることもなることも多いです。
更新頻度は誰かと約束したわけではないですが、自分が決めたルールなので守りたいんですよね。

▶パレットくん活動において「嬉しいこと」「楽しいこと」は?

パレットくんの活動を知ってほしくて、撮影後1Fキッチンカウンターにパレットくん本体と使用した小物を置いているんですが、
見てくれたメンバーが「かわいい!」「凄い!」と声をかけてくれること、また実際に動画を見てくれた皆さんからのコメントもとても嬉しいです!

動画にして初めて「パレットくんは動けるんだ!」と実感する瞬間は楽しいですね。

撮影後は、1Fキッチンカウンター上で皆の人気者に♪

▶パレットくん動画制作でもっとも大切にしていることは?

「パレットくんの世界観をくずさないこと」ですね。

動画を作る話が出た際、世界観については話し合いを重ねました。
製品キャラクターですが、動画配信は製品広告としてやっているわけではないので、「クレイアニメのパレットくんは何をしたらいいんだろう?」と悩みました。

話し合いの結果、クレイのパレットくんは「パレットくんの日常を発信する」というテーマに決定。ここはくずさないよう気をつけています。
※ちなみに、製品サイトのパレットくんはお仕事をしています↓

私としては、「かわいいパレットくん」を追求していきたいので、テーマが決まってからは、様々なかたちの「かわいい」を表現するため日々研究しています。
ただ、何をかわいいと感じるかは個人差がありますし、さらに正解がないのもむずかしいところ。

想像の中にいるパレットくんを表現するのは、楽しさも大変さもあります。


取材を終えて、カモサキが思ったこと――。

「マツムラさんは、『難しい事を簡単にやっています』感を出すのが上手すぎ!」

例えば、記事の中にも登場するかわいいカタツムリのペールオレンジ。
白の粘土に少量の茶色を混ぜ、あの絶妙な色合いを出しているんです。

マツムラさんは「ちょっとだけ茶色入れたら良い感じの色になりました!」と、さらっと言っていましたが、カモサキではペールオレンジを作る時に茶色を使う発想は一生浮かばないでしょう…。

繊細な色味も既存ではなく作り出している。

ストーリーを考え絵コンテをかき、パレットくん&小物を作成・準備し、撮影・編集し継続して動画を発信していくって……天才か?!

こだわりと情熱を持ち挑戦しているマツムラさんは、とてもカッコイイです。

ちなみに、マツムラさんのお子さんもパレットくんのファンだそう。
ママのがんばりを支える、一番身近で強力な助っ人かも♡


この記事が参加している募集

オープン社内報

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?