ある女の子の話 1

「あ、生まれた、!」

初めて聞こえてきた言葉。

まだ目は見えない。けど優しい声、耳が心地いい。


「君の名前は、、ルナだ、!」

私が生まれてから一週間。目はしっかり見えるようになった。

私は目が見えるようになって気づいたのだけど、小さな四角い水の入ったものの中にいた。

箱の中から見える外のものが気になって、まだ短い腕で箱の蓋を掴んで、外に出ようとした。

「こらルナ!!!だめだろ!」

怒られた。。。この人、自分の名前をなかなか名乗らない。だから私が話せるようになったら聞こうと思う。私は心の中で「うみ」って呼んでる。なぜかわからないけど「うみ」という単語だけ、生まれた時から知っていた。

うみは私にいろんなことを教えてくれる。私の名前が「ルナ」だということ。綺麗な月の夜に生まれたかららしい。見えなかったからあまりよくわからないけど。

うみは、顔に黒いものをつけている。指を指して首をかしげてみる。
「これが気になるのかな?これはねメガネって言うんだよ。これがないと、僕は何も見えないんだ、」
うみは少し悲しそうな顔をした。優しい人に悲しそうな顔をされたくないから、頑張って腕を伸ばして、頭を撫でた。うみが笑った。やっぱり笑っている方がいい。

「ルナ、君の髪の毛はとても綺麗だ。純白で、ふわふわで、水の中でもとても綺麗に輝いてるよ。」
私は嬉しくて、うみの方に向いてにっこりした。
うみは頭を撫でてくれた。

ガチャ 「2人とも、ちょっといいかな」
「館長、?どうかされましたか」
あ、白い髭のおじさんだ
「いやな、ルナをそろそろ、お客さんに見せてもいいからなんじゃないかなって思って」
???
「いいですね、!水槽も小さくなってきましたし、ちょうどいい頃合いかもです!」
お客さん、?水槽、?
「じゃあ来週から、お客さんの前に出てもらおうか
こっちも準備、始めとくね」
「了解です!」

「ルナが入ってる箱が大きくなるよ!」
そういうことか!嬉しい!!
「ゃったあ、!」
誰の声、?あれ、?
「ル、ルナ、?今喋った、!?」
今の声私の声なの!?
うみが目をキラキラさせている。
私は頷いた。
「もう一回喋れる、?」
私は思ってることを声に出せばいいと思った。
ついに聞ける、!

「ぁ、なたの、なまぇは、?」
うみがびっくりした顔をした。
「声出せるようになったね、!嬉しいなあ、!涙出ちゃいそうだ、僕の名前は!!.....…」

続きます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?