【BtoB企業の広報】 突然「広報やって」と言われたら用意する4つのリスト※フォーマット例付き※
求人広告のコピーライターを経て、IT系メガベンチャーと博報堂系広告会社の広報部立ち上げに携わり、今は小さな広報コンサルティング会社リープフロッグでB2B企業向けに広報部門立ち上げ支援をしている松田純子です。広報時代も含めたライター歴はかれこれ18年ほどです。
こちらのnoteでは、企業広報&広報コンサル、ライターの経験を生かして、広報担当者の方に役に立つ情報や読みやすい文章(文書)を書くコツなどをシェアしています。※冒頭の絵は毎回かわいいクマちゃんです。
===
本日は、時々耳にする「SNS使ってるの? じゃぁ広報やってよ」「文章書くの上手いよね? 広報やらない?」という
比較的軽いノリで広報担当になってしまい、「え? それ関係なくない? どうやってメディアに売り込むの?」と戸惑っているような未経験、ひとり広報の方向けに
メディアアプローチを始める前に最初に揃えたい4つのリストについてをご紹介します。
■未経験、ひとり広報の憂鬱
「広報活動って何から始めればいいんですか?」
スタートアップなどの広報部門立ち上げ支援を行う松田は、よく上記の質問をいただきます。
未経験ひとり広報で部門をゼロから立ち上げるのは一大事で、どんな人にとっても荷が重いもの。特に広報活動が難しいと言われるB2B企業なら尚さらです。多くの人が「なんかしなきゃ。で、何から(゜-゜)ノ???」となるのは当たり前です。
もちろん、「広報部の立ち上げ」に当たり必要なことは多岐に渡ります。過去記事にもいろいろ書いていますので、ご興味あれば読んでみてください。どれも広報部の立ち上げ初期に有用な情報をまとめています。
【参考】
今回は、メディアリレーションづくりが「突然仕事になってしまった」(言い方)「なんかしなきゃいけないけど、さっぱり分からない」(言い方)人が最初に取り組むべき「4つのリスト」をご紹介します。
■その①過去の自社記事リスト
まずひとつ目は、過去に掲載された自社の記事リストを作ることです。会社によりますが、長くやっている会社であれば自分は知らなくても1つや2つ過去にメディア取材されたことがあったりします。(広報がいない場合、ちゃんと管理されていない事も多いですが、、)
総務や人事?など、会社の歴史に詳しそうな人を捕まえて過去に掲載されているものがありあそうならリスト化します。
過去の掲載記事を見ることで、「どんなメディア」が「どんな理由で」自社に興味を持って取材してくれたのかを知ることができます。それが今後のメディアアプローチの材料になるかもしれません。
そして当然、今後もそのメディアとリレーションを築くことが重要である可能性が高いです。(ただし、事業に関係ないイレギュラーな取材の場合は当てはまらないかもしれません。※社長のペット紹介とか(ΦωΦ))
【自社掲載リストの一例】
※広報活動を始めた後は、新たに掲載になった記事をこのリストで管理できます。
■その②記者リスト
その①同様、会社の過去の歴史に詳しい人に確認して過去の記者との接点を洗い出します。メディアに取材されたとき、あるいはメディアに広告を出した時などにメディアと接点はなかったでしょうか?
もちろん、ある時はあるし、ない時はありません(涙)(つД<)・゚。
もしあれば、それをまとめて以下のようなリストにします。
【記者リスト/記者コンタクトリストの一例】
※記者の属性、連絡先、コンタクト履歴が残せるようにします。
ない時は・・・
これから作っていけば大丈夫!
今後、メディアに取材していただけたらその記者の情報をリストに記入していきます。
■その③ターゲットメディアリスト(=プレスリリース配信先リスト)
上記①②を踏まえ、今度は今後リレーションを築きたい自社にとってのターゲットメディアのリストを作成します。
①②は、あればラッキー。なければ、まずはこのリストを使ってプレスリリースを送ったり、取材提案をするなどして新しいリレーションを築いていきます。
【メディアリスト/プレスリリース送付先リストの一例】
※念のためメモ:
プレスリリースを送る際は、メディアが求めている情報と送っている情報が合致しているかどうか確かめてから送りましょう! (。・ω-)✧
で、そのターゲットメディアってどうやって探すの?
ターゲットメディアの探し方①
B2B企業の場合、ターゲットメディアの探し方は以下をご参考にしてください。
基本は、
・経済、ビジネス媒体
・自社のビジネス領域(IT、教育、人材、自動車、医療etc.)に関係する専門媒体
更に、例えば、顧客の事例(顧客が自社商品を導入してビジネス上の大きな成果を出したなど(※))をメディアに取材提案する場合は以下の①が、そのほか③や④が対象になるときもあると思います。
(※)「顧客の成果事例」の例
以下の記事の下の方(■メディア取材時の「想定問答」作成にも応用)に載っていますので、ご参考まで。少しぼやかして書いていますが、実際にIT系メディアやマーケティング系メディアで何本も取材が入った事例です。
※「事例とか、ちょっと何言ってるか分からないyo-(。・ω-。)」という方は、一旦忘れてください。
ターゲットメディアの探し方②
で、その経済媒体ってどこで調べればいいの??
専門媒体って何??
という方は、以下の情報を参考にして探してみてください。
・書籍
書籍は、「広報・マスコミハンドブック(PR手帳)」「マスコミ電話帳」のどちらか買えばいいと思います。地方や細かな専門領域を含めた4マス(TV、新聞、雑誌、ラジオ)媒体の情報や記者クラブなどの情報が色々と載っています。
・ググる
Web媒体を調べる時には、ググるのが一番! 「IT メディア 一覧」などと検索すると以下のようなものが見つかります。いろんな角度からググってみてください。
ちなみに、上記はこのnote執筆時点でググって偶然見つけたサイトですが、「働き方・効率化」「経営・経済」「人事向け」メディアなどがまとまっていましたので参考まで。
・契約していればPRTIMESのメディア一覧
契約していればメディアリストがそのまま参考になります。
・競合他社の掲載一覧
会社によっては、「メディアに掲載されました」というお知らせをHPに載せている会社があります。自社の競合企業が掲載されたメディアは自社のターゲットメディアになり得ますので参考になります。
【例】
・とにかく日々いろんなメディアを見る/読む
結局はコレにつきます。(。 ー`ωー´)
せっかく広報になったので、いろいろ読んでみましょう♪
■その④(ビジネス上/広報上の)競合企業リスト
最後が一番手間がかかりますが、(ビジネス/広報上の)競合企業リスト作成&その分析はお勧めです。
・ビジネス上の競合とは
同業の会社で、(1)営業上ベンチマークにしている会社(広報活動をしっかりやっているかどうかは置いといて、広報活動の様子を知るため)や、(2)同業の中でも特に広報活動を上手くやれている(ぽいでOK)会社です。
自社の営業さんに確認しましょう。
・PR上の競合とは
必ずしも同業である必要はなく、(でもなるべく同じB2Bとか商材が近い企業で)広報活動を上手くやれているとあなたが感じる会社です。
要するに、メディアでよく取り上げられている会社なので、探しやすいはずです。
ポイント:
広報活動が上手いとは?
・どういう会社・サービスだと理解してもらいたいかが外から見て明確
・上記、意図した通りの掲載のされ方をしている
・上記の内容でかつ、たくさん取り上げられている
・その結果、事業が順調に成長している
など
未経験・ひとり広報さんへのおすすめ
これらのリスト(おそらく数社)を使って、彼らがやっている活動(メディアアプローチだけでなく広報活動全般いいと思える活動)を徹底的に分析し、真似する所から広報活動を始めてみてはいかがでしょうか。
未経験、ひとり広報で知識がなく頼れる人もいない場合、同業などのベンチマーク企業の広報活動は大いにヒントになるはずです。
【他社の広報活動を分析するための指標リスト例】
という訳で、今回は比較的軽いノリで広報担当になってしまい、「え? それ関係なくない? どうやってメディアに売り込むの?」と戸惑っている方向けに4つのリストをご紹介しました。良ければフォーマットも使ってみてくださいね。
※ご留意点※
各フォーマットは参考情報です。この他にも自社が管理したい項目を足したり、いらないものを引いたりして効率よく使ってくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました! (*-ω・)ノ
\宣伝だよ/
ここまで読んで、④つのリストは分かったけど、実際にメディアに取り上げてもらうためのプレスリリースはどうやって企画したり、書けばいいの? メディアとのつながり方が分からないから、リストを増やせる気がしないよ? という方向けに以下の講座を実施しております。
業界歴15年以上のプロ講師二人による【講義】、【添削】、【2ヶ月間の伴走型コンサルティング】がセットになった、実践&伴走型「プレスリリースの書き方講座」参加者募集中です。
※今なら受講検討中の方向けに30分無料コンサル実施中です♪
松田への質問や記事へのご要望はこちらまでお寄せください♪
info@leapfrog-pr.com
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?