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ビジネス・シンク | 営業利益は成長のバロメーター

本記事はビジネス・シンクを学ぶ記事です。
今回は営業利益について、筆者の経験を交えながら学んでいきましょう。

経営分析をして驚いたこと

私は会社員として自社の経理業務を行っていますが、業務時間に余裕がある時は必ず経営分析を行っています。
つい先月過去10年間分の決算書分析を行ってみましたところ、驚くべきことが判明しました。

約2倍売上は伸びているのですが、一つだけ10年前と変わっていない箇所がありました。
それは営業利益です(営業利益=売上-売上原価-販売管理費)

営業利益は成長のバロメーター

営業利益とは簡単に言いますと、会社の売上から必要運営経費を引いた本業の儲けになります。
フリーランスの方ですと、サービスの売上から家賃、移動費、水道光熱費などの経費を差し引いて残った儲けでしょうか。

これが自社においては10年間、ほぼ変わっていないのです。
これはがむしゃらに売上を伸ばしたけれども、手元に残った利益が何も変わっていないことを意味しています。

つまり何が言いたいのかといいますと、「売上だけ伸びていても手元に残るキャッシュが変わらなければ何も成長していませんよ」ということです。

営業利益を伸ばす方法

さて現状がわかったところでどう対策すればよいでしょうか?
通常は、損も得もしない売上高(損益分岐点)を計算し、それを下回らないような売上高を最低目標とします。そして目標利益を加味した売上高を設定するのが通常の流れです。
そうすればキャッシュ増大を加味した営業利益のコントロールができるはずです。

ただ売上をがむしゃらに伸ばさないままでも、手元に残るキャッシュを増やす方法は幾つかあります。
①販売単価を上げる(1件あたりの販売単価を上げる)
②固定費を下げる(家賃など稼働時間に関係なく発生する費用)
③変動費を下げる(稼働時間に比例して増加する人件費、電気代、通信費など)

正直①は会社であってもフリーランスであっても最も難しい方法でしょう。
これはサービス提供者側に圧倒的な優位性がある場合に通用する方法だと思われます。

では②はどうでしょうか?
オフィス家賃、居住家賃を下げてみるのも一つの手です。
これはただ場所を変えるだけですから、難易度はぐっと下がります。
サービス提供者側の優位性など関係なく実現できる方法です。

次に③はどうでしょうか?
人件費は会社員の場合、ほぼ固定です。
しかしフリーランスの場合は稼働時間により、人件費が大きく異なってくるでしょう。
従って、できるだけ効率よくすることが変動費の上昇を抑えることにつながります。
最近ではChatGPTやCopilotなどで時短ができますので活用しない手はないと言えるでしょう。

難易度的には②➡③➡①の順が取り組みやすいですし、これを行うことで確実に手元にキャッシュが残ると思います。
最低でも②、③はクリアしたいところです。

となると、①の既存サービスで単価を上げるのか、それとも新規サービスで高単価を狙うのかが重要となってきます。
しかし最初から単価を上げることはハードルが高いので、コツコツと信頼・実績を積み重ねていく。
それが一番の近道と言えるかもしれません。

常に自問自答しよう

今回のお話をまとめますと、会社員の方もフリーランスの方も1年おきに以下の問いを投げかけてみても良いのではないでしょうか。
「10年前と比較して、自社(自分)の営業利益は変わったのか?」


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