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ビジネス・シンキング | 組織改革の立役者、上杉鷹山に学ぶ

皆様こんにちは、Biz Craftです。
今回のテーマはビジネス・シンキングです。
皆さんは「上杉鷹山」という人物をご存じでしょうか?

上杉鷹山とはどんな人物?

1700年代後半の米沢藩(山形県)において、藩政改革を実施。
組織改革と財政改革に成功し、日本一貧乏な米沢藩を窮地から救ったカリスマ藩主です。

かのジョン・F・ケネディも、「尊敬する日本人は上杉鷹山である」と語ったエピソードが残っています。

既に知っている方も知らない方も、改めてリーダーシップとは何かを学ぶ上で非常に参考になる人物であると思います。

彼が行った改革を以下に箇条書きでまとめてみました。
・藩の収入の約90%近くを占めていた人件費をベースダウン
・自らが質素倹約に努め、自らの生活費を70%削減
・自ら進んで田畑を開墾し、部下のモチベーションアップを図る
・新たな収益向上策を計画し、漆・桑・楮の300万本植樹計画を実行
・藩士たちの仕事のムダを見つけ、人員の再配置を実施
・後進を育成するため藩校「興譲館」を創設


米沢藩の改革に成功した上杉鷹山

リーダーシップとは何か?

以上の施策を私なりに抽出してみた結果、リーダーシップの特徴が明らかになってきました。
・自ら実行して部下に手本を見せることができる
・思い切ったコストダウンができる
・利益率アップのための施策を実行できる
・人を動機付けることができる
・人材育成をすることができる

このように上杉鷹山の一生からリーダーシップを学べることは多いのです。
結局のところ、組織の業績はトップの気持ち次第で大きく変わります。
それは会社組織であろうと個人事業主であろうと、自らがトップである限り変わりません。

組織改革ができない企業の特徴

米沢藩は上杉鷹山を筆頭に組織改革を断行し、大成功をおさめました。
これとは対照的に実際に問題のある企業の特徴とはどのようなものでしょうか?
これは私自身が実際に何社か経験してきた結果わかったことです。

・トップに危機感が無い
・トップが現場を知ろうとしない
・トップが数字に弱い
・トップの判断軸がコロコロ変わる
・改革の方向性が間違っている
・人を教育する仕組みがない
・社員に危機感がない
・社員の士気が異常に低い
・社員の入れ替わりが激しい

このような組織を変えるのは一社員ではなかなか難しいのが現状です。
出来れば上杉鷹山のようなトップが欲しいのですが、それでは理想を追い求めるだけで何の解決にもなりません。

一社員ができることとは、せめて改革の火種を徐々に人々の心に灯していくことでしょうか?
あるいは理想の人物になるよう自らを変革し周囲に影響を与えることでしょうか?
ひとつ言えることは、このような逆境の中でも取り組み方次第では学べることは多いのです。

私の好きな上杉鷹山の言葉

以上、上杉鷹山から学ぶ経営の要諦をご紹介しました。
最後に鷹山が残した言葉と言われる火種のエピソードを紹介して締めくくりたいと思います。

「・・・やがて私は煙管を取ってその灰の中をかき回してみた。
(中略)この残った火が火種になるだろうと思ったからである。
火種は新しい火をおこす。
その新しい火はさらに新しい火をおこす。
その繰り返しが、この国でもできないだろうか、そう思ったのだ。」

上杉鷹山の経営学:童門冬二 著

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