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AIパッチワークアートの世界

最近Midjourneyがアップデートされて今まで上手に描けなかったジャンルの絵が描けるようになったのでご紹介します。

それが「パッチワークアート」です。

私は刺繍や編み物などの手芸が好きで子供の頃からよくやっていました。でもパッチワークで絵を描くのは難易度が高くて難しそう。特にいろいろな絵柄の布を組み合わせを考えていると、迷っているうちに嫌になって脱落しそうです。ミシンを扱うのは嫌いではないけど仕上げの段階で失敗しそうで怖いな~なんて思うとなかなか手が出ませんでした。

でもAIなら言葉で指示するだけで凝ったデザインのパッチワークアートが簡単に作れます!楽しい!

パッチワークは「fabric collage」という単語で生成できる簡単なものです。あまり深く考えなくても誰でもすぐにそれなりのパッチワークの画像が作れますが、それだけだとつまらないのでいろいろ工夫してみたいですね。

AIには「上手く描ける主題」と「苦手な主題」があります。特にパッチワークにするときは細かすぎる絵柄はちょっと苦手。犬やヒョウ柄などは「毛皮」の部分をパッチワークにできなくて本物の動物をねじ込んできます。成功のコツはAIにとって描きやすい主題を選ぶということでしょうか。

本物の犬が現れます。プロンプトに本物を描かないように指示しないといけないですね。


そして気を抜くと画面がすぐに茶色っぽくなりがちです。ですから色をある程度指定して自分でコントロールしないと煮物だらけの茶色い弁当みたいな感じになっちゃう。

だからこそちゃんとした文法が必要です。文法を気にせず適当に作ったプロンプトだとこんな感じになっちゃう。

AIはそこそこ賢いのでプロンプトに加えた単語を頑張って描いてくれようとしますが言葉の順序がグチャグチャだとそのままグチャグチャに描いてくるんです。


文法は以下の通りでとてもシンプルです。

「fabric collage (主題).(画風についての指定語)( 質感の指定語). (色についての指定語)(配色についての指定語)(手芸素材名) (柄の組み合わせについての指定語)(パッチワーク用語) (AIに対する注意) --ar 2:1 --v 6.0」

AIに対する注意というのは「この絵は全部布で作ったものですよ」ということを念を押してやるフレーズを入れます。

今回は「Everything is expressed with cloth.」です。

手芸用語などはわからなければ特別指示しなくてもそれなりの絵を描いてくれますが、単調になりがちなので多少入れると面白くなります。

たとえばこれはビーズ細工を加えたものです。

Beading.



Fabric 布地
Linen 麻/リネン
jersey ジャージー
knit ニット
Cotton 綿/コットン
lace レース
Polyester ポリエステル
Silk 絹/シルク
Wool ウール
organza オーガンジー
crepe クレープ
light weight 軽くて薄い布地
medium weight 中程度の厚みの布地
heavy weight 厚手の布地
piping パイピング
bias cloth バイアス布
lattice ラティス

traditional quilt トラディショナルキルト
charm quilt チャームキルト
メモリーキルト memory quilt
チャームキルト charm quilt
ハワイアンキルト hawaiian quilt

smocking スモッキング
Quilting キルティング
stitch 縫う
Machine Quilted ミシンで縫う
Piecing 小さいパーツを組み合わせて縫う
Thread Painting 糸を絵の具のように使って描くこと
Thread Sketching キルティングで線画を描くこと
Hand Embroidery 手縫いの刺繍
Free Motion Quilting フリーモーションでのミシンキルト
English Piecing 六角形の型紙を使ったピーシング
Decorative Stitching ミシンの縫い目模様を使った刺繍
Silk Ribbon Embroidery シルクリボンを使った刺繍
Broderie Perse プリントされた絵柄を使ったアップリケ
Bias Work バイアステープを使ったアップリケ
String Piecing 細長いパーツを使ったパッチワーク
Crystals クリスタルなどのパーツを使った装飾

刺繍やパッチワークの単語といえばこのくらいでしょうか。問題はこれをどの程度AIが理解しているのかということと、この言葉と組み合わせると反映しやすいワードが何かということです。単体で使うと組み合わせると出ないということもありますし、その逆もあります。組み合わせ次第なのでいろいろとテストしてみないとわからないですね。


AIは元々刺繍はそれなりに描けたので、刺繍に関するワードを組み合わせればよい絵が描けそうですよね。

あとは主題の表現次第ですかね。形容詞も沢山入れて装飾して面白い絵を描いてみましょう。




少し気になったのが人名の反映です。キルト作家という人たちのアートスタイルは反映するのでしょうか?!

特に最近の流行りはモダンキルトです。これらの名前が反映するのか試してみましょう。

  1. ルーク・ヘインズ - Luke Haynes

  2. デニース・シュミット - Denyse Schmidt

  3. エリザベス・ハートマン - Elizabeth Hartman

  4. シェリ・リン・ウッド - Sherri Lynn Wood

  5. チュラ・ピンク - Tula Pink

  6. ヴィクトリア・フィンドレイ・ウルフ - Victoria Findlay Wolfe

  7. ジャッキー・ゲーリング - Jacquie Gering


Victoria Findlay Wolfe
Sherri Lynn

全然だめですね。人名は反映しないようです。ゴッホなどは反映しますがキルト感が失われて油絵っぽくなりました。


完全なパッチワークアートもいいですが、せっかくAIを使って絵を作るのだからAIにしかできない絵柄にしてみたいですね。

それがこちら。

絵とパッチワークの融合です。半分がリアルな画風だけど全体的にはパッチワークアートという絵にしてみました。


工夫次第でまた違った感じにできそうですね。普通の水彩画などの技巧ワードが使えます。


ぜひ文法を駆使してAIパッチワークアートを楽しんでね!

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