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茫然自失になった人の話しを聴いて考えさせられたこと

こんにちは。「ファン鍼灸院」でのビックリ、嬉しい、楽しい、幸せな治療例をお届けしている、【ばぁばは鍼灸師】のファンです。

今回は、お姉さんを突然亡くされて茫然自失状態になった方のお話を聴いて深く考えさせられたことを書いてみたいです。

【紗代子さん   60歳    自営業】

久しぶりに来院された紗代子さんです。
治療後。

紗代子さん:実は、姉が突然亡くなったんです。
私とは歳が離れていたんですけれど、年老いた母と同居してくれてたんです。

とっても優しい姉なんです。

それが、いきなり電話がかかってきてその姉が亡くなったと。
動脈解離で。
それから、何がなんだか分からなくなって。

冬なのに夏の半袖の喪服で家を出ようとして、夫に注意されたり。

普段は結構きちんと整理整頓する私が、タンスからひっぱり出した服を部屋中にほっ散らかしてるのを見て夫と息子がビックリしたり。

どないして飛行機に乗って、どないして母と姉の家に着いたのかも覚えていない。

姉には10歳上の夫がいるけど、そのお義兄さんも全然当てに出来なくて、みんな私に話しを持ってくるんだけど、誰に何を聞かれても判断も決断も出来ない。

葬儀屋さんに署名と言われても、自分の名前が分からない、書けない。
見兼ねて息子が代わりに書いてくれた。

役所での説明も聞こえてはいるんだけど理解できない。
分からない。

銀行も大変だった。
あぁー定期預金はやめた方がいいよ。
解約するのがどれだけ大変だったか。

大阪に帰ってきてお店に戻った時、顔が変わったって。
「10年歳とった」って。
お客さんから「いつものあの人?」って。

やる気が全く出ず、じっとしてるだけ。

お風呂に入ってたら、あのどら息子が「大丈夫か?生きてるか?」って。

「でも、やっと今日は電車に乗ってここまで来れました」

私は紗代子さんのお話を聴きながら、深く考えさせられました。

ものすごくショックな事に出会った時には、その人によってはその人たらしめてる(自我)が何処かに飛んでいってしまうんだなっと。
外から見たらその人なんだけど、中身は普段のその人じゃなくなってる場合もあるんだな、と。

だから、茫然自失状態の人のその場での言動は、普段のその人の言動とは違う場合があると心して置かなくては、と。

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