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明石ガクト『動画2.0』 映画のような本

本作のAmazonレビューの一番上にはこうあった。

「文字スカスカで絵本みたいだった。聞いたような知識ばかりだし」

分かってねえなカス野郎。

動画ビジネスの未来について、こんなに価値ある情報がギュッと詰まった本は無い。帯の文字こそ扇動的だが、内容は映像の歴史も踏まえ、且つ実際のビジネス経験に裏打ちされた洞察に満ちており、未来の見通しについても説得力がある。

断片的には知っている情報も、1つの作品として起承転結を持つことで、点が線となり大きな面となる。問題意識のある者、アンテナを立てている者には分かるが、物事を通り一遍に見ているカスには分からないだろう。

本作は書籍の体を取ってはいるが、映画的に編集された一冊だ。ドラマとメッセージがあり、質の高い情報が編み込まれたドキュメンタリーでもある。

要点を1つ挙げるとすれば、これからの動画は(上で挙げたように)時間当たりの情報量が凝縮されている必要があるということ。これが映画館やお茶の間のテレビならもっとまったりしてるが、スマホだと細切れの時間で閲覧するので、スピード感の悪い映像はアウトだ。これはよく分かる。カンヌ受賞短編映像が再生数で猫の動画に完敗する時代だ。歯切れもリズムも無いもっさり動画は誰も見たがらない。(但し、SNSでバズった映画は2時間以上拘束されてもしっかり観る

近い未来に、スマホの画質や通信速度が劇的に向上することが予想され、スマホの画面も(折りたたみで)で拡大したり、フォログラムでの立体化が可能な時代が来ることを考えると、その未来に最適化された動画コンテンツはぐっと価値が高まるだろう。クリエイターが搾取される時代の終わりか?

ただバズれば良い、ただ再生数が増えればいいというフェーズは既に終わっている。最後は魂だ。伝えたいものや美学ようなものを刻印しなければならない。刻印し続けなければならない。続けることでブランドとなりメディアとなる。

と、読んですぐ書いてるのでグダグダしてますが、ぜひご一読を〜!

追記:これだけ最新の動画ビジネス事情を論理的で分かりやすくまとめたレポートを例えば大手コンサルとかに作らせたら普通に1000万とか取られるんじゃないかな。しかもこの本には熱がある。

#動画20 #明石ガクト #ビジネス #動画 #映画 #動画制作




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