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ぬるい思い出話

こんばんは。

今日も私の戯言にお付き合いください。
れふとでございます。

私はサッカーが好きです。

本当に子供の頃からサッカーが好きで、
あまり運動神経がいい方ではございませんが、プレイするのも結構好きでした。

中学、高校の頃は母校の小学校でサッカーして遊んだりする事があったりして、
夏休みで空いてる校庭をお借りして遊んだりした事もあります。

先に遊んでいる子がいたりした時は決して邪魔をせず、
違う小学校は空いてないかな〜なんてみんなで移動しながらおしゃべりしたりするのが楽しかったです。

深い意味はありませんが、
先に遊んでいる子がいたりした時は決して邪魔はしませんでした。
決して。

高校2年生の夏に母校の小学校でみんなでサッカー20分、休憩30分みたいな
本当に好きな子はずっと遊んでる中、体力も本気の熱意もない軍団の一味である私は
そのくらいのペースでサッカーに参加したりしていました。

ただ、あまりに暑すぎた為、いつも私を遊びに誘ってくれていたユーキー(仮)が、

ホースあんじゃん!水被るわ!すぐ乾くっしょ!!

と言い始め、おもむろにホースを伸ばし始め、頭から水をかぶる準備をし
私に蛇口をひねってくれと満面の笑みでジェスチャーしていました。

すごいなぁユーキーは。
いつもこんな私を遊びに誘ってくれた上にこうやっていつも体を張ってみんなを楽しませてくれる。
こんな他愛のない事が大人になった時にきっといい思い出になるんだろうな…
大人になってもきっとユーキーとは仲良くお酒とか飲んだりしたいな。それにしてもユーキーは着替えとか本当にないのかな。思ったよりも水が汚くて服が汚れちゃう可能性もあるかもしれないし、何よりすぐ乾いたとしても匂いとかその辺りの気にしなければならない点も多々あるわけだし何より靴は脱がなくて大丈夫なのかな靴は言うて真夏でも簡単には乾かないだろうし何よりも匂いとかの心配がやっぱりどうしても拭えない気がするしその後何時間も遊べるほどの体力も時間もあるのだろうか普段から運動をしているわけでもない私達がまぁいいや。

私はユーキーが気持ちよく水浴びできるように、且つ、一笑いでも起きるようにと気を利かせ、思いっきり蛇口をひねりました。


あっっつ!!!はじめ熱っ!!!!!


真夏の真昼間の為ホースに残っていた水があたためられていたようで、
ユーキーは一瞬悶絶し、その後は気持ちよさそうに水浴びをしていました。

みんなは笑って見ていましたが、私は人間観察の鬼と自負しております。

若干17歳ほどの若造ではございましたが、みんなが笑っている中一人真顔で考え込んでいました。

一瞬悶絶するほど熱かったのに、どうして冷静な分析ができるんだ…
どうして熱い!だけではなく、「はじめ」と正しい感想をみんなに披露できたんだろう…

一瞬悶絶するほど熱かったのに。

私はユーキーの一瞬悶絶しながらの正しい分析結果の感想が気になりだしました。
例えば料理を運ぶ時に思った以上にお皿が熱くなっていて、つい手を離してしまったりする時、
クーラーの効いた部屋からコンビニへ買い物に行く時、玄関を開けた瞬間、
風邪で寝込んでいる恋人のお熱を計ろうとして、ちょっとアンニュイなムードとしておでことおでこでお熱を測るサプラーイズ なんて思った時、
受験勉強?ああ、じゃあ先輩かられふと君に去年使った参考書をプレゼントしてあげよう、

そんな時に咄嗟に言えるのだろうか。

おもてたよりあっつっっ!!!!

私はきっと言えないと思うのです。
…私は決意しました。



私も浴びてみよう。



ユーキー!私も浴びる!!
ユーキーに悪いなと思いながらも靴や靴下はちゃんと脱ぎ、
バッグなどの私物が濡れないようにしっかりと距離をとり、
ユーキーのリアクションを超えないことを考慮し周りのみんながジュースを買いに行っている瞬間を逃さず、
ユーキーに頼みました。

蛇口を、ひねって欲しい…と。

ユーキーも距離を取ったところから
「はじめあっついから覚悟しといた方がいいゾォ!!はっはっはっは!!」

蛇口を思いっきりひねってもらい、私はホースから勢いよく放出される水を、
頭からではなくヒヨって背中で浴びました。



…いやぬっる…。


はじめの熱い遊びは時間をおいてホース内の水があたためられた後の1発目だったから
楽しめた遊びだったのです。





それでは、皆様良い夜を。

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